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  • 2020.12.04 (最終更新日:2022.04.07)

夜勤のある仕事のメリット・デメリットや夜勤明けの過ごし方について

目次

夜勤のある仕事のメリットとは

夜勤 夜勤のある仕事はよくデメリットが取り上げられます。そのため、良いイメージではない方も多いことでしょう。ここでは、夜勤のメリットを解説しました。

収入が高いこと

労働基準法によって、午後10時から午前5時までの間に働いた人に対して割増賃金を支払うことが義務付けられています。夜勤はこれに当てはまるので、日勤よりも多く稼げるのです。ところが、一般的に夜勤は嫌がる人が多いのが現実。人材を確保するにはどうしても給料を高くする必要があります。

収入が高いため、中には「日勤よりも夜勤で働きたい」人もいるわけです。夜勤になるまでブラック企業で苦労をしていた人にとっては、給料の良さに驚くことでしょう。

通勤ラッシュが避けられる

夜勤では通勤ラッシュのある時間帯に出勤しないので、通勤でかかるストレスが減ります。通勤ラッシュの場合駅のホームにいる段階で、通勤や通学の人であふれているのです。駅に到着する電車を見れば、混雑具合がよく分かります。少し尻込みしますが、仕事があるので乗車するしかありません。

周囲に配慮しながらも、人があふれているので配慮しきれないこともあります。車内のどこかにつかまって落ち着きたくても、つかまりどころが無いだけではなく鞄まで引っ張られていくことも。カーブで電車が揺れた拍子に、知らない人から足を踏まれることもあります。

仕事が夜勤になると、これらのストレスから解放されるのです。長い時間乗車していることもしんどいと思わなくなります。そのため、中には安い物件に移動ができるようになって生活費の削減になった人もいるのです。通勤ラッシュを避けられることには、体力的なしんどさ以外にもメリットがあるのですね。

職種により楽なケースがある

日勤と比較して、人材の管理に締りがないケースが多いです。ラフな服装で出勤しても特に注意を受けることがありません。仕事内容も日勤をしている人たちと比べて暇なので、楽な部分があります。

筆者が、以前働いていた職場の夜勤の人たちは、何度も煙草休憩に行っていたと話を聞きました。それだけ、空き時間があるわけです。職場の管理体制に締りがないことは、人によってはデメリットになるでしょう。そのため、規律の厳しい職場が合わない人には向いていると言えます。

また、夜に勤務している人の多くは男性です。女性が多い職場に勤務して、人間関係で疲れた経験のある人は多いですよね。男性の多い職場では、女性特有の派閥や陰湿な雰囲気などが少ない傾向にあります。

働き続ける職場を選ぶうえで、人間関係はとても大事なポイントです。中には、業務内容の辛さよりも大事だと考える人もいます。人間関係が良好なら、業務が多少しんどくても「頑張ろう」と思えるからですね。給料の良い仕事でも、人間関係が良くなければ残念です。

男性が多いだけではなく、日勤よりも人が少ないのも、人間関係が悪化しにくい理由の1つ。派閥などのトラブルに巻き込まれずに、静かに仕事を進めたい人には夜勤が向いていると言えます。

夜勤の仕事のデメリットについて

夜勤 夜勤の仕事については、デメリットの方が良く聞くのではないでしょうか?ここでは、夜勤のデメリットを紹介します。

体調管理が難しく健康に悪影響がある

夜勤の仕事では、体調管理が難しいです。そのため、食生活の乱れや体調不良が生じやすい特徴があります。慣れないうちは、毎日しっかり眠れない日が続いているようなだるさに見舞われます。仕事終了後の朝日がしんどいのは、夜勤の人にありがちなことです。

夜勤の仕事をしていると、寿命に悪影響を及ぼすことに繋がります。夜勤をしたこと自体が直接寿命を縮めているわけではないにしろ、健康に悪いのは誰しも想像がつきますよね。

夜に働く生活をしていると生活リズムの乱れや昼夜逆転が生じます。夜勤が原因で、自律神経失調症を患った例もあるのです。生活リズムが乱れることによって体に様々な不調が表れ、その結果寿命へ影響するのですね。

トラブル対応が困難

日勤なら、上司や責任者が出勤しているケースが多いです。ところが、夜勤ではそうはいきません。出勤している人数も少ないうえに、上司がいないこともよくあります。夜勤でイレギュラーな事態が発生すると、自分が責任を持って解決しなければならないのです。

筆者が以前働いた職場で発生した事例を2つ紹介します。機械を使って行う業務だったので、夜勤中に不具合が発生すれば自力で対処しなければなりません。そのときに対応していた人は、既に帰宅していた上の立場の人と連絡を取り合いながら対処したようです。

また、ほかの会社と連絡を取り合う必要のある業務も担当していました。会社の人が筆者の課へ連絡するのを忘れて帰宅したため、作業をしても良いのかどうか分からなくなったとの例があります。

これらの内容は、いずれも完全に夜勤の人ではなく定時以降に残る人に発生した例です。まだ多くの人が起きている時間帯だったから良かったですが、深夜ならどう対応していたのか疑問に思います。

日勤者の予定に合わせる必要がある

夜勤で働く人の数は少ないです。そのため、日勤者の予定に合わせて動く必要があります。これは、仕事の話ではなくプライベートの時間の話です。予定を合わせて遊びに行くときは、日勤の人が希望する時間帯になります。

自分自身がやりたいことをするときでも、昼に行動する必要があるケースも。友人から遊びに誘われて行ったとしても、眠さとけだるさが襲うため楽しめないこともあるでしょう。誘ってくれた友人に対して罪悪感を覚えることになるかもしれません。

プライベートで友人や家族との時間をしっかり作りたい人には、夜勤の仕事は向いていないと言えます。

しっかり寝るのが難しい

基本的に人間は日中に活動し夜に眠るようできています。昼に眠る夜勤の人は、しっかり眠れないことが多いのです。仕事を終えて帰宅し眠れるものだと思ったら、目が冴えてしまったというのはよくある話。

眠るころは世間が活動を始めた時間帯なので、雑音が気になり起きてしまう例もあります。そのため、夜勤として活動を続けるのなら自分が眠れるコツを知っておくのもポイントです。

帰宅時には仕事の緊張感から解き放たれたことによって、眠気が襲います。そんなときに、日勤の通勤ラッシュの巻き添えになったら大変です。フラフラとした状態で人波にもまれるので、事故のリスクもあります。

夜勤明けの過ごし方についてその①

夜勤 夜勤の場合、翌日まで疲れが溜まっていることも多いです。夜勤明けの過ごし方を工夫するだけで、翌日に疲れにくくなります。ここでは、食事を中心に確認しましょう。

夜勤明けの食事方法

質の良い睡眠をするには、昼よりも夜に眠る方が良いと言われています。短時間の睡眠で活動できる人もいれば、人より多くの睡眠を必要とする人もいますよね。多くの睡眠が必要な場合、食後すぐに眠ってしまうこともあります。

睡眠前のお腹に食べ物が多く溜まっていると消化でエネルギーを使うので、食後すぐの睡眠は控えましょう。どうしても食後すぐに眠りたいのなら、消化しやすいメニューにしてください。

また、前回の食事から次の食事までの時間が長くなると、次の食事のときに吸収率が上がっています。夜勤前に食事を摂り、休憩時間におやつを食べるだけの生活になっていませんか?次の食事までの時間が長い人は、スープやみそ汁など軽いものを摂って空腹感を満たしてください。


休憩時間に取る食事内容も気をつけて

普段の食事が消化しやすいメニューばかりだと、満足できないこともあります。こんなときは、休憩時間に軽食を摂ってください。

しかし、ここでも気をつけたいポイントがあります。コンビニなどで食事を済ませると、栄養が偏りやすいのです。なぜなら、ほとんどの人が炭水化物同士を組み合わせたメニューを選んでしまうから。

食事をコンビニで済ませるときを思い返して欲しいのですが、「菓子パン2個とジュース」「オニギリ2個」のような選び方をしていませんか?最近のコンビニでは、野菜を意識した食事が充実しています。鶏肉を食べやすく加工した食材もありますよね。

炭水化物のものだけ食べるのではなく、野菜やタンパク質を補うことも意識してください。ゆで卵や野菜のサンドイッチ、蒸しチキンなどもおすすめです。タンパク質を補えば、満足感が得られて間食の防止に繋がります。

夜中にきちんと食事を摂ることに、疑問を抱く人もいることでしょう。しかし、あくまで活動中なので食事内容に気をつければ良いのです。いつまでもお菓子をつまむ癖のある人は、この機会に食事方法を見直してください。

人工甘味料に注意して

夜勤に限った話ではありませんが、特に注意して欲しいことがあります。自分では太る原因になるものをたくさん食べていないつもりでも、そうではないケースも多いのです。よくあるのが、人工甘味料のたっぷり入ったペットボトル飲料をたくさん飲むこと。当コラムでも少し触れましたが、スポーツドリンクを飲むことが多い人は、お茶や水に変えてください。

時間をかけてスポーツドリンクを飲んでいると、体は常に活動している状態になります。そのため、代謝能力の悪化に繋がるのです。清涼飲料水には、ブドウ糖果糖液糖などが含まれているものがあります。ブドウ糖果糖液糖は、中性脂肪値を向上させてしまうのです。

夜勤明けの過ごし方についてその②   

時間 ここでは、睡眠時や外出時の注意点、おすすめの過ごし方を解説します。

夜勤明けは睡眠をとるのがおすすめ

夜勤明けは、睡眠をとるのがおすすめです。しかし、長時間眠ってしまうと体内時計が乱れる原因になります。人の睡眠リズムは、90分周期で浅い眠りと深い眠りが繰り返される仕組みです。レム睡眠とノンレム睡眠という言葉を聞いたことがある方もいるでしょう。短い睡眠でも疲れを解消しやすいと言われているので、2時間から3時間程度の仮眠がおすすめです。

とはいうものの、3時間程度の仮眠で夜勤をしている人全ての疲れが取れるとは限りません。シフトや体調などと相談しつつ、睡眠時間を調節してください。

夜勤明けに外出するさいの注意点

人は朝に太陽光を浴びることによって、夜に入眠しやすくなると言われているのです。「メラトニン」という、眠気を引き起こす役目のあるホルモンがあります。このホルモンを分泌する時間が、太陽光を浴びてから14時間後と決まっているからです。

日中に外出すれば太陽光を浴びてしまい、夜勤に対応していた生活リズムが狂ってしまいます。生活リズムが狂わないようにするために、サングラスを着用して外出してください。サングラスをすることで、直接目に入る太陽光を多少和らげられます。

仕事のことを考えて我慢しないようにすること

生活リズムが乱れることを恐れて、日中外出するのを我慢することも多いのではないでしょうか。しかし、外出を我慢するのは良くありません。なぜなら、やりたいことができずにモチベーションの低下に繋がるからです。

夜勤の人も、流行のお店に行きたいときや温泉でリフレッシュをしたいときがあると思います。夜勤明けではほとんどのお店が開いていませんから、我慢する癖がついてしまうと足を運ぶ機会がなくなってしまうのです。夜勤明けは仮眠をとるのが良いとお伝えしました。しかし、仕事に対するやる気を維持するためにも、たまには我慢せずに日中行動するのはいかがでしょうか。

外出時は仮眠の対策を取ろう

眠らずに日中外出していると、眠気が襲うこともあります。眠気に見舞われたタイミングで眠らなければ、仕事の効率が悪化するかもしれません。鞄にアイマスクを入れておき、外出時でも仮眠ができる状態にしておきましょう。

ここでは、夜勤明けの外出におすすめのサービスを紹介します。夜勤の場合、日勤とはまた異なる疲れがあるものです。マッサージを受ければ、腰痛や肩こりを和らげつつ仮眠もとれます。平日の午前中は空いていることが多いので、マッサージは夜勤明けに行きやすいサービスと言えるのです。

映画鑑賞ものんびりとくつろげるのでおすすめの過ごし方。自宅での鑑賞もいいですが、映画館へ行くのはいかがですか?朝早ければ空いているだけではなく、初回割引の映画館もあります。混んでいる映画館ではゆっくりできない人も、早い時間に来てリラックスしながら鑑賞できますよ。

夜勤の仕事が辛いと感じたら、転職も視野に入れよう

健康 収入が高い方が良いからと、夜勤の仕事を選んだ方もいらっしゃることでしょう。しかし、実際に経験するとやっぱり合わなかった、と思うこともあります。結局のところ、職場環境は実際に経験するまで分からないことが多いです。

夜勤明けや休日の過ごし方を工夫してみて、それでも「夜勤の仕事は辛い」と感じたら転職を考えてみませんか。夜勤の仕事を続けていると、体に不調が出るうえに食事から摂る栄養バランスも悪化しやすいです。その結果、免疫力の低下に繋がります。

お伝えした通り、基本的に人の体は昼に活動するように作られており、24時間で生活リズムが巡るよう成り立っているのです。夜勤をすると、生活リズムを無理に歪めることになるので、体に負担がかかるのも当然と言えます。

夜勤の仕事が嫌で転職したいと思ったら、健康経営に取り組んでいる会社から選ぶのもおすすめです。健康経営は、社員の健康が会社の生産性に繋がるとの考え方をしています。社員が健康になれば、生産性の向上や離職率の低下など、会社にとってもメリットが多いので取り組むわけですね。

社員の健康について考えている会社なので、もともと夜勤が無かったり残業時間の削減に取り組んでいたりします。残業時間の削減も仕事を自宅に持ち帰らせるようなものではなく、効率化を図って根本的に解決しようと考える会社が多いですよ。
当コラムでは、健康経営の取り組み事例を紹介しました。ユニークな取り組み事例を確認すれば、健康経営を行っている会社に対して興味が湧きます。新しいことに興味を持てば、視野を広げて選択肢を増やすことに繋がるのです。

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まとめ

夜勤には日勤をしていたときに得られなかったメリットがありますが、お金にかえがたい「健康」を失う恐れがあるのです。先行きが不安になる現代、いつまでも健康で働き続けたいと思いませんか。今後のことを考えて日勤に転職するのか、今の状態が心地いいから夜勤を継続するのかはあなた次第です。もしどちらがいいのか迷ったら、夜勤の仕事が長い先輩に聞いてみるのもいいかもしれませんね。
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