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  • 2020.12.24 (最終更新日:2022.04.07)

電話の対応が苦手な人の心理や対処法。電話を取らない仕事はある?

目次

電話の対応が苦手な人の心理とは?

ビジネス 電話 電話の対応が苦手な人は、どうして苦手意識を持ってしまうのでしょうか?まずは、苦手な人の心理を確認します。

上手な対応ができないかもしれないことへの心配

複数の人間があなたの対応を聞いているのなら、困ったときにも他の人が助けてくれるかもしれないと、多少の安心感があるもの。しかし電話の場合、基本的に助けてくれる人はいません。「しっかり聞き取って確実に対応しなければ」と思ったとたんに緊張してしまいます。

新人のときは取り次ぎ先の分からない会社からの連絡を受けたり、聞き取りにくい社名があったりして特に混乱しがちです。中には、1度聞き返しても聞き取りにくい声の人もいます。これらを経験していくうちに、スムーズに対応できなくて右往左往してしまうことを想像し、心配になるのです。

また、オフィスにいるのは自分のことを良く知っている先輩や上司だけではありません。他の部署の人にまで自分の失敗を聞かれるのは恥ずかしいものです。様々な心配が積み重なって、電話自体が苦手になっていきます。

その場で答えないといけないことへの緊張感

メールやチャットなら文章を頭の中で考えることができます。10分程度時間があれば文章を推敲し、より良いものにしてから最終確認をしたうえで送ることができるのです。しかし、電話では時間を置くわけにもいきません。

電話でのやり取りはメールよりも動画を生配信している状況に近いですから、相手も長時間待ってくれませんよね。たとえば、ライブ配信されている動画で配信者が10分以上画面に映らなければどう感じますか?心配したり、怒りを感じたり、離脱したりしてしまう人がいることでしょう。

分からないことのマニュアルや書類を探すために何度も電話を保留にしたり、あまり聞き返したりするのも失礼です。その場で答えないといけないことに対してプレッシャーを感じてしまい、電話自体が苦手になるわけですね。

仕事の邪魔になるから

メールやチャットは電話よりも自由なタイミングで書いて送信できます。優先すべき仕事があるのなら、今はその仕事に集中することもできるのです。それに比べて電話は、いつかかってくるのか分かりません。

そのタイミングは、今から大急ぎで取引先に向かわないといけないときだったり、請求書の処理をしていたときだったりするわけです。暇だった時間帯にはかかって来なかったのに、忙しくなってきたときになぜかたくさんかかってくることもよくあります。

ほかの業務で気持ちが焦っているところへ電話がかかってきたら、イライラが募ってきますよね。こっちの忙しい頃合いを見計らったかのようにかかってくる電話が嫌になってしまうのです。

電話自体に慣れていないから

現代主流となっているコミュニケーションツールと言えば、LINEやSNSなど直接通話しないものですよね。短い文章で気軽に送れますし、スタンプや絵文字などを使えば文章を打つ必要がありません。そのため、若い人はプライベートでも電話を取る機会が減っているのではないでしょうか。

電話の内容が聞き取れないときの対処方法について

ビジネス 電話 電話では、相手の名前と用件を聞かなければいけませんが、聞き取りにくいこともよくあります。そんなときは、どのように対処すればいいのでしょうか?

相手に非があるような言い方をしないこと

相手の声が小さかったり、向こうの周りの音がうるさかったりして声が聞き取りにくいことがあります。どんな理由であれ、相手に非があるような言い方をしないようにしましょう。言い方を間違えてしまうと、相手はあなたに責められたと受け取ってしまうかもしれないからです。

当たり障りのない言い方は、「電波の調子が悪いみたいで」と電話機の不調のせいにすること。電話機の不調のせいにすれば、相手を責めているわけではないことも暗に伝えられます。

「聞こえませんでした」や「大きな声でお願いします」というのも良くありません。相手の声が小さいから聞こえないという風な意味合いに取れるからです。「聞こえませんでした」は、言ったことのある人も多いのではないでしょうか。

業務上の電話応対では、相手が悪いと少しでも伝わりそうな言い方はNGだと思ってください。

やっぱり声が聞き取りにくいときはどうするのか

上記の点を理解した上でも、やっぱり声が聞き取りにくいときもありますよね。こんな時は、相手にもう1度言ってもらうように伝えるしかありません。以下の手順で、もう1度同じ内容を言って欲しいと電話の相手に伝えます。

1.「何度も申し訳ございません」と、何度も言わせて申し訳なく思っていることを最初に伝える
2.その次に「もう1度お願いできますでしょうか。」と聞く

この手順を踏んでも聞き取れないときは、こちらの声は相手に聞こえているのかどうか確認を取ってください。こちらの声が聞こえているのか確認するときも、やっぱり電話機に問題があるということにして聞き取れなかったことをさりげなく伝えるのです。電話機の不調にすることによって、相手のあなたに対する嫌な気持ちを少しでも抑えられます。

電話で人名が聞き取れなくて困ったときは、漢字を聞く方法がありますよ。名前が聞き取りにくくても、漢字を聞けばそこから想像できるのです。相手が珍しい名前のときは、聞き返すよりも漢字を聞いた方がスムーズにいくことが多いですね。「失礼ですが、お名前の漢字を伺えますでしょうか?」などと聞いてください。

反射的に聞き返してしまわないように注意

大事な要件を聞いているときに相手の声が聞こえなくなってしまったら、焦ってしまう気持ちも分かります。しかし、途中で聞こえなくなったからと言って「もしもし」とか「え?」と言うのはNG。あまり自覚がないかもしれませんが、これらは失礼な言い方なのです。

「もしもし」がNGな理由は諸説あります。「もしもし」は昔の「申し上げる」や「申す」という言葉を略しているため、目上の人に略語は使わない方が良いとの説が有力です。

反射的に「え?」と聞き返してしまうのは、あなたにその気がなくても相手に攻撃的だと取られてしまいます。「もしもし」などは普段の電話でよく使いますから、ついそのまま言ってしまうのではないでしょうか。しっかり意識して、電話口の相手に嫌な思いをさせないようにしたいですね。

電話の対応が苦手な人の対処方法

ビジネス 電話 電話の対応は苦手な人が多いですが、会社のイメージが決まってしまうぐらい大事なものでもあります。あなたの会社に電話をした相手が嫌な気持ちになったら、会社自体も悪いイメージになってしまうかもしれません。

ぎこちない電話の対応を改善していくためには、どうすればいいのでしょうか?ここでは、種類別に対処方法を紹介しています。

電話対応に関するマニュアルを作る

周囲の反応が気になって集中できない人や、人見知りの人におすすめなのがマニュアルを作ることです。マニュアル化された内容を覚えられれば、電話の難易度がずいぶん下がります。

電話の対応で忘れてはいけないのは、お互いの話を正確に伝え合うことです。電話の対応が苦手な場合、最初はこのことだけを目標にして取り組んでください。マニュアルを読んでいると、最初は無機質なやり取りになってしまいます。

しかし、数をこなしていくうちにスラスラと話せるようになりますので問題ありません。電話に対する苦手意識を少しでも減らすために、最初はハードルを下げるのです。

電話機の使い方から慣れる

文面で完結するツールに慣れてしまい、電話に出る習慣が無い人もいます。そのため最近では、固定電話の使い方を知らない人もいるようです。電話を全く使わなかったために苦手になってしまった人は、電話機の使い方から慣れていきましょう。

職場で使う電話機には内線と外線がありますので、2種類の操作方法を誤れば切ってしまうこともあります。転送時も電話機によって手順があるので、きちんとできていなければ相手を戸惑わせてしまいますよ。

電話機の使い方は繰り返して覚えるのみなので、先輩と一緒に実践しながら慣れていくのもいいでしょう。電話が鳴ったら積極的に出て数をこなしていくのもおすすめです。

やるべきことを明確にする

気を遣いすぎて後回しにしてしまう人におすすめなのは、やるべきことを明確にすることです。やることリストは業務上のタスクを書くイメージかもしれませんが、電話の対応でも有効。相手の状況を考えれば考えるほど迷惑な気がしてしまうときは、やることリストで内容をはっきりさせることで後回しにしなくなります。

誰に対してどんな内容でいつまでに聞かなければいけないのか、など詳細がはっきりしていると、電話を後回しにする方が迷惑だと気づくことでしょう。昼休み以外の一般的な就業時間中ならいつかけてもいいので着々と進めてください。

電話を取らない仕事はあるのか

仕事 電話の対応は、ほとんどの仕事であるように感じます。電話が苦手な人は、「それでも、できるだけ少ない仕事に就きたい」と考えたことがあるのではないでしょうか?ここでは、比較的電話対応の少ない仕事を見ていきましょう。

事務職でも電話対応の少ない仕事がある

事務職といえば、電話対応が必須のイメージですよね。ところが、必ずしもそうではありません。情報処理能力の求められる事務や、OA事務などは比較的電話対応が少ないのです。

情報処理能力が求められる事務の場合、データ入力が優先されます。そのため、電話の対応はほかの人が担当するのです。求人では、どんな能力のある人材が欲しいのか具体的に書いていることが多いですよ。

OA事務の主要な仕事内容は、書類作成です。電話対応の有無を求人票に記載している例があり、そこから仕事内容を判断可能です。

しかし、外線の対応がないというだけであり、内線の取り次ぎなどは発生するのです。それでも、電話の対応が本当に苦手な人にとってはずいぶん気持ちが楽になるのではないでしょうか?

OA事務では、電話対応が少ないかわりにワードやエクセルなどを用いて書類作成を行うので、それらのスキルが求められます。前職で様々な様式の書類作成を経験しているのなら、その経験が役に立つことでしょう。

そのほかには情報収集能力やタッチタイピング、ショートカット操作などが求められます。OA事務を経験するとPCスキルが上がるので、今後の事務職でも役立てられるのです。

技術職の電話の対応は比較的楽である

技術職なら、比較的電話の対応は楽だと言えます。もちろん、自分の任されたポジションによって状況が変化することや内線がかかってくることは前提です。

技術職の電話内容は、基本的に他のメーカーとのやり取りばかり。メーカーとのやり取りの内容も、「探している部品があるけれどそちらで取り扱っているのかどうか」とか「商品リリースのための打ち合わせ日程を決める」とか、事務的な内容が多くあります。そのため、理不尽なクレーム対応をしたり電話で営業をかけて機械的に切られたりすることは少ないのです。

基本的に料理関係の仕事が多い調理師

基本的に料理関係の仕事が多い調理師も、電話対応の少ない仕事だと言えます。調理師が担当する仕事は、料理を作るだけではありません。新しいメニューを考えたり、食材を仕入れたりすることも調理師の仕事内容です。

しかし、調理師は一人前になるまでの道のりが困難なうえにそれからも常に修業が必要な世界。それでもいいからどうしても電話対応の少ない仕事がしたい、という人は目指してみるのもいいのではないでしょうか。

当たり前ですが電話対応の少ない仕事は、専門的なスキルが求められたり仕事自体がハードだったりと、それ以外の部分で厳しさが求められるのです。電話対応は数をこなせば慣れることもあります。電話だけが嫌で転職を考えているのなら、そのことを頭に入れておきましょう。

健康経営の取り組みを確認しよう

健康 実際に働いてみたら予想外に電話の対応が多くて、仕事を辞めようかと考えた人もいると思います。仕事での電話に苦手意識を持ってしまうのは、職場の新人教育が整っていないことが原因かもしれません。先輩や上司に教わりながら数をこなせば、最初ほどの苦手意識はなくなってくることも多いです。

新人として入ったのに職場で無視されたり仕事を教えてくれなかったりすると、電話の対応も分かりません。その結果、苦手なままになってしまうのです。仕事を教えてくれなかったり合わない職場環境に悩んだりした人は、健康経営の取り組みを確認してみてはいかがでしょうか?

健康経営は社員の健康管理を会社が行うことにより、会社にもメリットがあるとする考え方です。一番分かりやすいメリットは、社員が健康になることにより欠勤が減ることですね。メンタルヘルス不調の社員がいると、仕事の効率が悪くなります。

仕事の効率が悪くなると、社員に余裕がなくなりますから新人の教育がずさんになりがちです。このようなことが起きないように、健康経営に取り組む会社では部下だけじゃなく上司も講習を受けて指導の仕方を学んでいます。

部下に圧力をかけたり、相談しにくい雰囲気が出ていたりする上司がいますよね。そのような上司は、結局のところ指導の仕方を分かっていないのではと思うのです。パワハラや風通しの悪い職場を根本から改善するには、上層部の人間に理解してもらう必要があります。
当コラムでは、健康経営の取組事例を紹介しています。以下では、誰もが知っている「TOTO株式会社」や「花王株式会社」などの取組事例が参照できますよ。

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  他社の健康経営の取組事例から自社の方針を考える


「コラム」のタブより「取組事例」にチェックを入れて検索していただいても、ほかの事例が参照できますのでそちらも合わせてご覧ください。

また、健康経営には大手企業もたくさん取り組んでいます。「健康経営優良法人2020」へは、なんと6204もの法人が選ばれているのです。社員の健康のことを自社の課題だと考えている会社が多くなっているのは嬉しいことですね。

健康経営の認定基準等につきましては、以下のコラムも合わせてご覧ください。

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まとめ

電話の対応が苦手な人はたくさんいるので、「自分だけおかしいのかもしれない」と悩む必要はありません。けれども苦手意識があるのなら、その心理を知ってまずは自分に合った対策をしていきましょう。対策をしても、やっぱり電話が苦手だから辞めたい、と感じてから転職を検討してはいかがでしょうか。

今はどんなに辛くても、1つの会社で長く働き続けなければいけない時代ではないのです。そう考えただけでも、少し気持ちが落ち着きます。
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