• 健康経営
  • 2021.01.12

女性社員と向き合って健康経営を進めていく

目次

男性と女性では健康を考えなければいけないところ違う

2017年に健康経営優良法人の認定が始まり、2019年には選択科目の1つではありますが、「女性の健康保持・増進に向けた取り組み」が追加されました。健康経営は、従業員の健康を考えた経営をすることを目的としています。ですが、この項目が追加されたということは、どういうことだと思いますか?
男女平等であるなら、「健康保持・増進に向けた取り組み」だけで十分ですし、「女性の」とつけた項目を入れるなら「男性の」という項目も追加すべきでしょう。ですが、それをしていないのは、男性目線での健康経営は行われているが、女性目線での健康経営がされていないと国が判断したからでしょう。

男性も女性も同じ人間ですが、身体の仕組みは違います。さらに経営者は男性の方がまだ多いため、健康経営を行う際も女性の心身を理解していない人が男性目線での取り組みを決めてしまうので、女性特有のものを見逃しがちだということが問題になっています。

女性特有の健康課題とは

妊娠男性にはない女性特有の健康課題があります。1番問題となっているのが、月に1度は訪れる「月経関連」です。経済産業省の「健康経営における女性の健康の取り組みについて」には、月経症状などによる労働損失は4,911億円と書かれており、それだけ大きな問題です。さらにこれは、女性が経営者の場合でも見逃しがちなのですが、月経やPMS(月経前症候群)は個人差があるというところです。症状が軽い人からすると、症状の重い人の気持ちを理解しづらいというのもあります。女性同士でもそうなのですから、男性に至ってはもっとわからなくても当然でしょう。
だからこそ、見逃しがちな問題点です。

さらに女性には、
・女性特有のがんや女性に多いがん
・更年期障害
・不妊・妊活
・メンタルヘルス(男性視点では解決しにくい場合が多い)
などがあり、様々なタイプの女性の立場でみないとわからないことが多いため、健康経営の取組から外しがちな傾向があるのです。

女性特有の労働問題

寿退社男性は仕事を続けたいと思えば続けられますが、女性が仕事を続けたいと思っていてもできないことがあります。それは出産・育児です。

一昔前は寿退社という言葉が一般化していたように、女性は結婚をしたら会社を退職するのが当たり前という風習がありました。そのため、結婚をしても仕事をする女性に対しての仕組みが企業にはありません。

結婚だけであれば、女性も今の企業の在り方でも仕事は続けられますが、妊娠をすると話は変わります。出産前は、どうしても会社を休まなければいけませんし、出産後もすぐには仕事ができないため休職するしかない状態です。育児の問題もあるので、1、2年は少なくとも復帰は難しいとなると、退職しかないという風になってしまうのが労働の問題です。

これも健康経営と絡んでいます。従業員が健康な状態で働き続けるためにどうすればいいのかを考える上では重要なところともいえるでしょう。

「女性の健康保持・増進に向けた取り組み」の取組事例

予防接種では実際に女性の健康保持・増進に向けた取り組み事例がどういうものになるのかを、実際に取り組んでいる企業から参考に紹介します。

・治療や受診のための休暇制度
・月経休暇
・柔軟な働き方ができる勤務形態
・テレワークの整備

これに加えて、健康診断時の婦人科健診費用の支給や乳がんや子宮頸がんなどの受診補助、さらに女性同士でのコミュニケーションを深めるためのイベントや勉強会などを作るのがいいでしょう。

女性の悩みに対しての相談相手として、どうしても男性では話しづらいというところがあります。たとえ相手が専門家だったとしても関係ありません。素人でも同僚でも上司でも、どんな立場の人であっても相談相手は女性の方が話しやすいというのが女性の心理です。そういったことも考えていく必要があります。

女性特有のものを見逃さずに健康経営に取り組んでいく

女性特有のものは、男性目線では見逃しがちです。だからこそ健康経営優良法人の認定の中に「女性の健康保持・増進に向けた取り組み」をあえて入れたのでしょう。

この先、昔のように男性社会になることはありません。男性女性、さらには高齢者を含めて全員で力を合わせて仕事をしていく必要が出てきます。そういった時に、どんな立場の人であっても健康な状態で働ける仕組みを今から作っていくというのも、健康経営の一つの側面です。

ただ男性だけで健康経営の指針を決めていくのでは、女性特有のものを見落としてしまうかもしれません。健康経営の方針を決めるチームの中には、男性も女性もどちらも配属しておく方が、より誰にとっても健康を意識できる健康経営ができるでしょう。

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