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  • 2021.03.09 (最終更新日:2022.04.06)

なぜ「残業したい人」がいるのか。その理由や迷惑な残業の事例5つ紹介

目次

残業したい人はなぜか、その理由

残業 仕事が終わったらなるべく早く帰りたい人には、残業したい人の気持ちは分からないものです。しかし世の中には、自主的に残業をする人が一定数います。一体それはどうしてなのか、理由を確認しましょう。

お金が欲しいから

「お金が欲しいから。」ということは、残業したい理由として最初に挙がるものだといえます。自主的に残業している人へその理由を尋ねると、「仕事が残っているから。」と答えることでしょう。しかし多くの場合、残業すればお金になるからというのが本音だといえます。自主的に残業してまで、残業代を稼ぎたい理由はさまざまです。生活が苦しい人がいれば、欲しいものがある人もいます。毎日1時間の残業でも年収は上がりますから、自主的に残業したい人がいても不思議ではありません。けれども残業をできるだけしたくない人からしたら、残業したい理由なんて関係ありませんよね。どんな理由があろうとも、自主的に残業されるのは迷惑だと感じるものです。

家庭の事情があるから

家庭の事情があって職場に残っていたい人もいます。家族と上手くいっていない人は、家庭よりも職場の方が、居心地がいいと感じる人もいるのです。奥さんやお子さんと上手く行っていない父親や、母親と上手く行っていない子どもなど、立場は色々。家に帰っても空気のように振る舞っているぐらいなら、仕事をしている方がお金にもなるし良いと考えるのです。家族と上手くいっておらず職場に残りたい人には、子どもが大きくなった中間管理職の人に多いといわれています。上司が残業していると部下は帰りにくくなるので、残業が当たり前の職場になってしまうのです。

仕事することが大好きだから

信じられない人もいると思いますが、仕事が大好きで長時間働くのが平気な人もいます。定時までの時間できちんと業務を完了する人も多い中、仕事にのめり込んで残業時間が曖昧になってしまう人もいるのです。そんな人は1つずつ業務を自分でこなしていく達成感が好きで、仕事に夢中になっていることが多くあります。仕事が大好きな本人は、残業することも嫌いではありません。しかし残業が嫌いな人も多いので、そのことを理解して欲しいものです。

家に帰ってもつまらないから

家に帰っても退屈でつまらないから、職場に残る人がいます。帰宅してもしたいことが何も無いので、仕事が生きがいになっている人です。このタイプの厄介な部分は、職場に残って真面目に仕事をするのかといえばそうではなく、意味もなく残っているだけのところ。不必要な残業をして残業代をもらうので、周囲や職場に迷惑をかけています。

迷惑な残業の事例5つ

残業 迷惑な残業の事例を5つ紹介します。

①堂々と寝ている

信じがたい話ですが、定時までの時間に堂々と寝ていて残業をする人がいるのです。堂々と寝る人のために会社も対策を練りますが、迷惑な1人のために仕事の量自体を変えることはできません。その結果残業を続けるしか方法はありませんから、この問題は未解決のままとなってしまいます。

②残業するために雑談をする

どこの職場にも1人は、雑談が多い人がいますよね。雑談が多い人は、仕事をするのと雑談をするのとを交互にして時間を稼ぎます。その人1人ならまだ被害は軽いですが、雑談は周囲を巻き込むので悪質です。また、雑談相手が先輩など目上の立場の人だと無視できません。雑談が多い人は、定時が近づくころに本腰を入れて今日の仕事を始めます。周囲には、お金のために残業していることに気づいている人もいることでしょう。


③朝早くに出勤している

フレックスタイム制を導入している職場で、1人だけ一段と早い時間に出勤する人がいる場合、生活残業の可能性が高いです。生活残業とは、生活費を稼ぐため自主的に残業をすることをいいます。フレックスタイム制を導入しているのなら問題ないのでは?と感じるかもしれません。しかし、ほかの人と比較しても出勤時間が一段と早いのなら、生活残業だと感じる人もいます。

④不必要なことで残業時間を稼いでいる

普段率先してやらない雑用をして残業時間を稼ぐ人がいます。普段は絶対やらないのに、本当に今必要なのか?という業務をやっている人がいれば、残業代を稼いでいる可能性が高いです。不必要なことで残業をしていると、雑談していない周囲の人が巻き込まれます。日本の企業の多くには、まだまだ残業しているのが仕事を頑張っていて偉い、との考え方があるのです。そのためその部署の表面だけを見て、残業している人がいるのになぜほかの人は残業をしないのか、と言う人が出てきます。

周囲には表面上しか見えていないので、スマホを触ったりタバコ休憩を取ったり明らかなものではない限り、真面目に働いているように見えるのです。効率的な仕事をしている人が評価されなくなってしまうので、不必要な残業は周囲の評価の面でも迷惑をかけます。評価の基準が曖昧なことが、この問題の原因です。

⑤生活残業だと認めている

残業をしたい人の中には、堂々と自分は生活残業をしていると公言する人もいます。たとえば、「自分は時給を下げられたけれど、その分残業して稼ぐ」といっている人がいたら、生活残業の可能性が高いです。残業して下がった時給分を稼ぐという発言は、生活残業を認めたと思われても仕方がないのではないでしょうか。

残業できないことで起きる問題とは

定時退社 近年働き方改革によって、残業が多すぎると発生する問題に注目が集まっています。残業時間の見直しをする会社も、少しずつ増えてきました。その結果、残業したいのにできない人とのミスマッチが起きます。残業できないことで起きる問題には、どんなことがあるのでしょうか。ここでは、残業したい人の立場で見てみましょう。

もらえる給料が減ってしまう

残業代が無い分、当然もらえる給料が減ります。ここで話すのは、ただ自分の事情のために残業をしてお金を稼ぎたい人のことではありません。今まで残業代も入れた給料で生活のやりくりをしていたのに、残業時間を削減されてある時から残業ができなくなるような人のことです。給料により残業代が出る・出ないで年間100万円も差があるので、軽視できない金額だと分かります。月々の給料も2割の差があれば、生活をやりくりする楽さは随分異なりますから、残業したい人が出てくるのも当たり前だと言えますよね。

仕事が終わらなくなってしまう

定時までに仕事が終わらないのに、そのことを理由に仕事量を減らしてもらうことも不可能な場合です。これはブラック企業だけに限らず、案外ホワイト企業でもある事例。「仕事が終わらないのは残業時間が無いからだ。」との理由は正式に認められないので、現状を変えようがありません。精神的な負担が多くなった結果、メンタルヘルス不調になって退職する人も出てきます。

サービス残業が増えてしまう

仕事量が減らないのに残業ができない状況をなんとかするために、サービス残業をする人がいます。仕事が終わらない状況が続けば、評価が下がったり叱られたりする可能性があるので、サービス残業で仕事を終わらせようとするのです。サービス残業に対しても厳しい会社なら、家に持ち帰って仕事を終わらせる人が増えます。残業が削減されていなければ今まで通り残業代が出ていたのに、削減されたことで残業代が出なくなってしまうのです。これでは残業時間を削減したいという目標から離れていて、本末転倒ですよね。結局のところ、業務の効率化をするなど根本的に解決しなければ、本当の意味で残業時間の削減にはならないと言えます。

残業したい人のことを迷惑に感じる理由とは

サラリーマン 仕事 「残業したい人を迷惑に感じる自分は、悪い人なのではないか。」と考えたこともあるのではないでしょうか?しかしそんなことはありません。不必要な残業をしたい人は、会社全体に迷惑をかけているからです。ここでは、残業したい人のことを迷惑に感じる理由を解説します。

不必要な残業が職場全体に広がるから

不必要な残業をする人がその部署に1人いたとします。すると、不必要な残業はその1人だけではなく周囲にまで広がるのです。不必要な残業をしていれば、当然、会社の業績に繋がりません。会社の業績に繋げるため、周囲の人が余分に働いてカバーする必要が出て来るのです。不必要な残業が不必要な残業を生み、残業したくない人が迷惑します。

残業している人がいると、帰宅しにくいのも問題です。残業している人を放置して自分たちだけでは帰りにくいですし、仕事の手助けにも回ります。その結果、先ほどと同じように不必要な残業が広がっていくのです。部下に残業が発生するか否かは上司の管理次第と言えます。上司や先輩のように自分より上の立場が残業していても、気にせずに帰宅すれば良いと考える人もいますが、少し考えてみてください。自分より上の立場の人が残業していても、何も気にせず帰宅できるのは自分勝手な考え方の人です。

社会人として会社の中で生き抜くためには、チームワークが必要不可欠。自分勝手な考え方では困難ですよね。会社に居づらい雰囲気を自ら作ってしまうことは、自分を無駄に追い込んでいるのと同じになります。不必要な他人の残業を手伝うよりは自分のために時間を使った方が良いことはよく分かっていますが、そう簡単な問題ではないのです。

真面目に頑張っている人に迷惑がかかるから

不必要な残業をすると、真面目に仕事を頑張っている人に迷惑がかかります。お伝えした通り、残業している方が会社に貢献していると、評価されやすいのです。定時で帰宅する人と残業する人がいる場合、残業する人の評価が高まる傾向にあります。業務の効率化を考えながら、真面目に仕事を頑張っている人が正しく評価されなくなるので、迷惑がかかるのです。

不必要な残業であっても、会社が給料を払っているとします。真面目に仕事を頑張っても、だらだらと不必要な残業をしていても、給料の出所は同じ会社の売上です。「真面目に仕事をした私たちの売上から、どうして不必要な残業をしている人の給料が支払われなくてはいけないのか。」と思われても仕方がないでしょう。

会社にとって負担がかかるから

不必要な残業をしている人がいると、会社にとって負担がかかります。たとえ不必要な残業だとしても、会社は社員に給料を支払っているからですね。単純な計算を例にします。たとえば、Aさんは50時間の労働で100万円の売り上げを出すとしましょう。対してBさんは、100万円の売り上げを出すのに80時間かかるのです。売り上げは同じなのに、Bさんに対しては30時間分の残業代を支払う必要があります。これでは、会社にとって負担がかかるというのが理解できますよね。

不必要な残業をしないために、仕事を効率よく回す

サラリーマン 仕事 あなたも今後、残業したいと思うことがあるかもしれません。残業自体が悪いことではないですが、やはり不必要な残業は迷惑がかかります。残業したいと思ったら、今一度残業が必要なのかどうかを考えてみましょう。自分の仕事を分析するときのポイントは、以下の2つです。
  1. 業務内容を細かく残しておこう
  2. 業務内容から、自分がするべき仕事をしっかり見極めよう
  3. 退屈そうにしている人に仕事を頼んでみよう
残業が必要なのかを考えるために、自分の仕事を分析して見てみるのがおすすめです。仕事が終了したらすぐに帰宅したくなりますが、少し思いとどまってください。ワードやエクセルなどに、どんな業務にどれだけ時間を使ったのかを残しておくのです。これは職場の人に見せるわけではなく、自分さえわかれば良い情報。30分単位で区切った1日の業務内容を、5分程度で入力していきましょう。

業務内容を細かく残した後、次に見るのは他人ができる仕事が無いかということです。自分はちょっと手伝いのつもりでしていた仕事が、いつの間にかそのまま自分の仕事になっていたこともあります。卑怯なやり方のように感じますが、このような人がいるのも事実です。そのような仕事は無いか、改めて確認するのもいいですね。同じようなきっかけで、ほかの部署が担当の仕事をやっている可能性もあります。自己分析で業務内容を細かく区切っていくことにより、自分の仕事をしっかり見極めることができるのです。

同じ部署で退屈そうにしている人がいれば、上司に仕事を依頼してもらう方法もあります。組織の中では意欲的に働く人、普通に働く人、怠ける人が一定の割合でできるという法則があるのを知っていますか。そのため、どの職場にも退屈そうな人がいる可能性が高いです。あなたが直接退屈そうな人に仕事を依頼してしまうと、嫌われる可能性があるので上司から依頼してもらいます。ここで役に立つのも、1の手順で作成した業務内容の情報。「退屈そうにしている人に、この仕事をお願いできないか」と上司に尋ねてみてください。
 

ワークライフバランスを考える会社に転職する

ワークライフバランス 不必要な残業をする人の付き合いで困っているのなら、ワークライフバランスを考える会社に転職する選択もあります。ワークライフバランスという言葉を聞いたことがありますか。これは仕事と生活の調和という意味で、どちらかだけを極端に充実させる意味ではありません。毎日仕事ばかりしているよりは、効率よく働いて自由な時間もあった方が、やる気が出ますよね。仕事を効率よく充実させれば必然的に、私生活も充実するのです。健康経営に取り組む会社が、施策の一環として社員のワークライフバランスの充実を図る例がありますよ。就職・転職先を選ぶ目安の1つとして、健康経営やワークライフバランスの改善を図る企業の取り組みを確認するのはいかがでしょうか。
当コラムでは、健康経営について情報発信をしています。以下では社員のワークライフバランスを充実させるために、会社がどのような施策をできるのかを紹介しているので、合わせてご覧ください。

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まとめ

残業したい人が考えていることを解説しました。家庭の事情があったりその人個人の事情だったり、残業したい人の理由はさまざまでしたね。真面目に残業をしている人は、働き方改革の進行により残業ができなくて困っている人もいます。しかしその一方で、不必要な残業をして周囲や会社に迷惑をかけている人もいるのです。社員のワークライフバランスを重視する会社の中には、残業したくない人には残業をさせず、残業したい人に残業をしてもらう方針の会社もあります。気になる会社が残業に関してどのような考え方を持っているのか、情報を集めてください。
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