• 健康経営
  • 2021.04.19

健康経営を行い、ホワイト企業であり続ける意味とは

目次

ホワイト企業とブラック企業ができた理由

ブラック企業ホワイト企業といわれて喜ばない企業はないでしょう。ですが、そもそも「ホワイト企業」という言葉や、対照的な存在である「ブラック企業」はいつから出てきた言葉なのでしょうか?

ブラック企業というと根性論で働く環境のことを指すように今なら思いますが、実は高度成長期に「ブラック企業」という言葉はありませんでした。それこそ馬車馬のように働いている社員も大勢いましたが、不満を言わなかったのは日本人が従順だからではなく、働いた分だけの給料をもらえていたからです。

残業をすれば残業代。休日出勤をすれば、休日出勤分の給料として対価をもらえていたので、従業員は栄養ドリンクを飲んででも踏ん張って仕事をしていました。また終身雇用制度だったことも、ブラック企業だと言わなかったことに要因しているのかもしれません。

それが1991年のバブル崩壊によって、企業は従業員に十分な給料を支払えなくなったものの、仕事としてはたくさんあるため、サービス残業を強いるようになり、ブラック企業という言葉が出てくるようになったのです。そして、それと対比するようにブラックじゃない企業のことをホワイト企業と言うようになりました。

ブラック企業の特徴とは?

現在厚生労働省が発表しているブラック企業の定義は、
・労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す
・賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い
・このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う
という3つがあります。
(上記は、厚生労働省HP「労働条件に関する総合情報サイト「確かめよう労働条件」Q&A」に書かれています)

ブラック企業の特徴に当てはまるものは現在、働き方改革によって行えなくなっているものもありますが、それでも従業員が解雇されることを恐れて、労働法に違反していたとしても「仕方ない」と思って働き続けている人もいます。

またブラック企業の特徴としては、その環境に対して従業員が慣れてしまい、それが当たり前だと思ってしまうところにも問題があります。こういったところで働いている従業員は、心身ともにすり減ってしまい、いずれ倒れてしまう可能性もありますし、自分がそういう環境で働いていたからという理由で、新しく入ってくる若手や転職者に対しても同じようにブラックな環境に慣らしていこうとする習性もあるため非常に厄介です。

企業のトップが変わったとしても、従業員の方から企業をブラックな状態に持っていく場合もあるということを、覚えておく必要があります。

ホワイト企業の条件とは?

福利厚生ではホワイト企業の条件とはどういうものでしょうか?
ブラック企業=残業が多いというイメージがあることから、ホワイト企業は残業がないと思っている人もいるのですが、そう言うわけではありません。適正な残業であれば行っても問題ありませんし、従業員が働いた分だけ給料に反映していればいいだけのことです。無理やり残業をゼロにして、家に持ち帰って仕事をしろという企業の方が、残業のある企業よりもブラック企業だということを、経営者側が理解しておく必要があります。

ではホワイト企業であることの指針として何があるのかをいくつか挙げましょう。
・離職率が低い
・平均勤続年数が長い
上記の2つは、従業員にとって働き甲斐のある企業であれば、自然と離職率は低くなります。また、離職率が低いということは、ベテランの社員もいるということで、その企業にとって必要なことを理解している人が増えるということです。そのため、企業としても生産効率が良くなったりもします。

・残業が少ない
・有給休暇取得率が高い
・福利厚生が充実している
・基本給が高い
上記の4つは、基本的なところではあるものの、日本の企業全体でみると、まだまだばらつきがある部分でもあります。働き方改革によって、残業を減らしたり、有給休暇を最低日数は取らせなさいと決めたりしてはいますが、最低基準を満たしていればそれでいいと、反対に思ってしまう企業もある状態です。

・女性が働きやすい環境
・女性の活躍を推進している
・育休・子育てサポートをしている
上記の3つは、企業として「女性」に対してどこまでのことを行っているかです。日本の企業は、まだ昭和初期のように男性社会なところが残っています。それをなくすためには、女性の活躍を企業として押し上げていく必要があるのです。こういった取り組みをしっかりと行っているかどうかも、ホワイト企業の指針の一つとなっています。

・研修制度が充実している
・明確な評価制度がある
・若手育成・教育に力を入れている
上記の3つは、企業によっては全くない会社もあります。確かになくてもホワイト企業と言われる会社もありますが、従業員を育てようと企業がしている会社では、従業員の仕事への意欲が高く、結果として従業員が生き生きと働いています。また、明確は評価制度があることで、実際には不平等なことを企業側が行っていなかったとしても、目に見えないところで努力している従業員が、他の従業員から不当なやっかみを買う可能性もあります。そういったところをなくすためにも、重要な項目と言えます。

以上のものが、ホワイト企業と言われてる企業が行っていることです。もちろん、企業や業界によって特性が違うため、他のところでホワイト企業といわれるような施策を取っている企業もあります。

ホワイト企業と言われることの利点とは?

「ホワイト企業」になることで、企業としてのメリットはなんでしょうか?

従業員の働きやすい環境を作るというのは、決して簡単なことではありません。環境が整っていない企業であればあるほど、初期費用がかさみ、経営が圧迫することもあるかもしれません。ですが、人材不足で悩んでいたり、得意先の企業不足であったりする会社であればあるほど、まずはホワイト企業になるための投資をした方がいいということがわかっています。

まず、ホワイト企業になるために、従業員にとって働きやすい環境を作ることで、従業員の定着率が上がります。従業員が辞めにくくなるため、企業にとって欲しい能力を身につけた人材が増え、生産性を高めてくれるという効果があります。また、従業員がその企業を本当に「いい会社だ」と思っていると、近しい存在の人が転職を考えている時に会社を紹介してくれます。会社の採用も口コミで回っていくようになるため、採用コストを削減できるのです。さらに新卒社員など若手が欲しいと思った時には、対外的にホワイト企業としての活動内容を発表していれば、情報収集の得意な有能な若手が企業を見つけて、自ら志願してくるというのも利点の一つです。

もう一つは、対外的にホワイト企業としての活動内容を発表することで、他の企業からのイメージアップにもつながります。世の中の動きとして、「ホワイト企業」に対する絶対的な信頼が強くなっているところがあるため、アピールしない手はありません。これまでは円のなかったような企業ともつながることができたり、中小企業でも大企業との取引が増えるということもあるでしょう。

経営をしていく上で、人材不足、生産性が低い、他の企業とのつながりを増やしたいという悩みを抱えているなら、ホワイト企業を目指した方が断然いいといえます。

働き方改革と健康経営の立ち位置とは

健康経営ここまでホワイト企業について、お伝えしてきましたが、働き方改革と健康経営がどうつながっていくのかというところが見えていない人もいるかもしれません。ですが、ホワイト企業を目指すのであれば、この二つは絶対に理解していたほうがいいものです。

まず働き方改革は、ブラック企業にならないための最低限のルールです。大企業と中小企業とでは働き方改革でのスケジュールが違っていましたが、2021年4月で働き方改革での内容は、大企業・中小企業ともに足並みがそろいます。働き方改革は、従業員が働きやすい環境を作るための、最低限のラインです。これを守っていれば、ホワイト企業というわけではありません。ですが、働き方改革で施行されたものを守っていれば、ブラック企業ではないことにはなりますし、守っていなければ国から罰金が科せられるので注意が必要です。

ホワイト企業になるためには、働き方改革の本質は何なのかということを経営者が理解しておく必要があります。それが理解できてくると、今自社のためにどんな改革が必要なのかが見えてくるでしょう。

次に健康経営についてですが、健康経営は行っていなくても国から罰せられることはありません。ですが行うことで、ホワイト企業への道を歩むことになります。健康経営にも段階があり、初めは最低ラインのところを狙って、職場環境を整えていくのがいいでしょう。
健康経営は、それができているかを判断する、健康経営優良法人の認定があります。これは毎年行われるもので、持続的に健康経営を続けていないと、健康経営をしている企業とはなりません。そのため、持続不可能な施策をとっても意味がないということです。企業としてできることを1つずつ増やしていくのが、ベストな手段と言えるでしょう。

健康経営優良法人には、ホワイト500やブライト500というものがあります。健康経営優良法人の認定が取れたら、1段階上のホワイト500やブライト500を目指してみるといいかもしれません。

ホワイト企業を目指すのであれば、まずは自社が今どの位置にいるのかを客観的に把握する必要があります。そして問題になっている部分を洗い出して改善していくことで、会社は生まれ変わっていくはずです。

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