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  • 2021.05.28 (最終更新日:2022.04.06)

離職率が高い会社と低い会社の特徴とは|働きやすい会社を探すには

目次

離職率が高いのはなぜか

離職

労働基準法違反の可能性がある

労働基準法の違反は、離職率が高い会社の多くに当てはまる特徴です。違反の内容は会社によって異なるものの、離職率が高い会社は労働基準法を守っていないことが多いです。労働基準法を違反している会社には2通りあります。1つは始めから法律を守る気がなく、社内の規定すら違反しているような会社。もう1つは、法律は守りたいが作業が忙しすぎて手が回らない会社です。後者の場合は離職率が高まることを抑えられている場合もありますが、前者は非常に高まっている可能性があります。

教育者が不在、あるいは適していない

労働者の教育者が不在の会社、または教育者に適した人材を選んでいない会社は、離職率が高まる傾向です。教育者が不在の会社では、入社した若者に「分からないことがあったら誰に尋ねても良い。」と教えます。しかし実際は教育する余裕がないため、放置してしまったり遠慮させてしまったりするわけです。不明点を尋ねているのに放置されることが続くと、それが大きなストレスとなり離職をしてしまう可能性があります。教育者がいても不適切な人の場合は、指導方法や性格が合わずに離職してしまうのです。

人材の教育では教育者の立場によって価値観が違うことを、理解する必要があります。たとえば、経営者は会社が成長し続けることが大切だと考えます。そのためリーダーシップや応用力などが大切だと思うわけです。ところが現場の若手社員は、目の前の仕事をさばいていくために仕事の効率化や企画力などを覚えたいと思っています。教育者が不適切なとき以外にも、指導方法や性格のミスマッチは存在すると言えます。

求人票と労働条件の内容が違っている

求人票と労働条件通知書の内容が違う会社も、離職率が高まる傾向にあります。労働条件通知書の内容をあらかじめチェックする求職者なら、内容が違うと分かった時点で入社を希望しません。しかし労働条件通知書をしっかり確認しない求職者は、入社してから不満を感じるので離職に繋がります。入社の手続きや教育のコストがかかるので、入社後すぐの離職は会社の負担になります。既存の社員も、ほかの社員から新入社員を教育できなかったとみなされるので、居心地が悪くなるわけです。

適切な評価制度がない

労働者を適切に評価しない会社も、離職率が高まりやすいです。努力して成果を出してもそのことが認められなければ、労働者は不満を感じます。自分はいつも同僚の尻拭いをしているのに、同僚の方が上司からの評価が良ければ、不満を持つのではないでしょうか。不満が募れば、そのような評価制度を放置している会社に対しても、不信感を持つと思います。労働者は会社にないがしろにされているように感じてしまい、ストレスが溜まって離職に繋がるわけです。

離職率が低いのはなぜか

働きやすい職場

残業時間が少ないから

離職率の低い会社は、残業時間が少ないことが特徴です。残業しない時間は家族と過ごすこともできますし、自分のスキルを磨くことにも使えます。反対に仕事量が多すぎると、仕事に追われて心身の不調を来す可能性もあります。心身の不調を来すと退職に繋がるので、結果的に離職率が上がってしまうわけです。個人が大切にしたい時間を確保できているので、労働者に長く働きたいと感じてもらえます。労働者によって大切にしたい価値観は違いますから、残業時間を減らすことにより、個人を尊重した会社運営に繋がっているのです。

休みやすいから

休みが取りやすい会社も、労働者が長期的に働く傾向にあります。労働者の多い会社は、休みが取りやすい環境です。急に休まなければならなくなったとしても、自分の代わりがいるので周囲にほとんど影響を与えません。自分しかできないような仕事をやっていたり1人1人仕事内容が違ったりする場合は、休みが取りにくくなります。小規模な会社よりある程度大きい会社の方が、休みやすい環境だといえます。

経営管理ができているから

社員を大事にしている会社なら、ブラック企業と比べて退職を考える労働者が少ないと言えます。公平な評価制度を設けたり労働者の意見を聞いたりと、いかに労働者を大事にしているかが言動で伝わるからです。細かいことでも意見を取り入れることによって、不満が溜まらず活き活きと働ける環境作りに繋がります。

離職率は業界ごとに傾向がある

離職率 離職率を見るときに注目したいのが、業界です。離職率が低い傾向の業界と高い傾向の業界があります。

離職率の低い業界とは

インフラ業界はほかの業界と比較しても、離職率の低さが目立ちます。競争が起こりにくいことや業績が安定していることが、離職率の低さの原因です。私たちの生活に必要不可欠な業界ですから、仕事がなくなる心配は不要です。待遇が良く雇用が安定している会社が多くあります。電化製品や自動車などものを造るメーカー業界も、離職率の低さが有名です。収入が良い傾向にあり、就活生からも人気があります。メーカー業界の中でも大企業は、収入が他社と比較しても高いことが多いです。国内だけに留まらず海外でも評価が高い会社がたくさんあるので、大きなやりがいを得られることも、離職率が低い原因の1つと言えます。

離職率の高い業界とは

飲食サービス業や宿泊業は、離職率が高い業種として知られています。仕事の大変さの割に収入が低いことが、離職に繋がっているわけです。収入は労働の対価ですから、これが低いとやる気が下がってしまいます。また業界全体に待遇が悪いイメージがあるので、人手不足は慢性的です。離職率を高めているほかの原因には、勤務形態が不規則なことや長時間労働があります。お客さまと直接関わる喜びは得られますが、クレーム対応も多く心身の負担が大きい仕事なのです。
宿泊業であるホテルスタッフの仕事には、大変なことも多いですが楽しさもあります。以下のコラムでは、ホテルスタッフの仕事内容を解説しているので、合わせてご覧ください。

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働きやすい環境の会社を見つけるには

調べる 探す ここでは「自分にとって働きやすい会社とは何か」ということについて、ある程度分析できていると考えます。働きやすい会社を探すときに、知っておくと1つの目安になるのが「健康経営優良法人」です。健康経営に取り組む会社は求職者へアピールするために、自社の取り組みを公式Webサイトで公表していることが多くあります。そのためこちらから条件をつけて探せば、労働環境を改善するために行っている取り組みを調べられるわけです。

健康経営優良法人認定制度は、優良な健康経営を行う会社を経済産業省が顕彰する制度になります。会社が本制度に認定されるには、厳しい基準を通過する必要があるので、働きやすい会社を探すさいの目安になるのです。2020年の認定基準を確認したい人は、以下のコラムをご覧ください。

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まとめ

会社の離職率について解説しました。離職率が著しく高かったり低かったりする会社は、良くも悪くも原因がある場合が多いです。原因を見極めなければ、入社できても合わなくてすぐに離職してしまう可能性もあります。情報収集の一環として、離職率の原因を調べることも大切です。
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