• 健康経営
  • 2021.08.27 (最終更新日:2022.03.26)

誰もが健康を気にする時代だからこそ健康経営をアピールした採用を

目次

就職活動をしている人が注目しているところ

就職活動 数年前までは健康管理は自分で行うという認識が一般的でしたし、20代、30代で健康管理が必要だとも思っていない人がほとんどだったかもしれません。それが最近になって、健康であることが重要だと思うようになってきています。ですが、自分で行うだけでは限界があるものです。社員としてでもアルバイトとしてでも一度でも働いたことのある人であれば、職場での環境は社長の方針によって「健康」が左右されることを知っています。さらに複数の場所に勤めたことのある人であれば、勤め先によって差があることも知っているでしょう。

例えば、サービス業を行なっている店舗などでは、お客様を迎える場所は綺麗にしていても、従業員の休憩スペースは物置のように衛生的にも問題があるようなところもあります。もちろんサービス業を行っている店舗でも、どういった場所でも衛生管理をきちんと行っているところもあります。
こういった差が出るのは、会社を運営している取締役がどういった考えを持っているかによります。取締役が衛生管理に厳しければ、店舗の責任者がズボラだったとしても、定期チェックを行うことが義務付けられていれば、面倒であっても衛生的な環境は保たれるからです。

こういったことを、今の就職活動をしている人は以前よりも気にするようになってきています。それは今の時代の環境が特にそうさせているのかもしれません。

自分が健康でいるためには

健康管理 今の世の中はやや予防接種に思想が偏りすぎていますが、元々は免疫力をあげよう、健康になろう、手洗いうがいなどで感染対策をしようという動きがありました。今はメディアではそういったことを言わなくなりましたが、一般の人の生活を見ているとそうではありません。やはり以前よりも「健康」に対する関心が高まっており、本来の免疫力をあげよう、自分の健康のために何をすればいいのかを考えよう、ということを考えている人が増えています。

ですが、これまで「健康」に無関心だった人が多かったということもあり、いざ「健康」の為に何をすればいいのかがわからないという人もいます。それは就職活動をしている人も同じです。ただ、就職活動をしている人たちは、次に就職をする場所がブラック企業でなければいいなと思っているだけでしょう。

健康経営という言葉は徐々に認知度が高くなってきていますが、まだまだ理解をしている人が少ないですし、会社の上層部は理解していても平社員までは理解が進んでいないところもあります。ですが、「健康」に対しての意識だけは強くなってきている状態です。

「健康経営」のインパクトはまだまだある

インパクト 健康経営 健康経営を行なっている企業は毎年増えてきてはいるのですが、全体の割合で見てみるとまだまだ少数派です。比較対象としての数字にはならないのですが、中小企業庁のホームページを見ると2016年時点で大企業の数が1.1万社、中小企業の数が357.8万社と出ています。それに対して、健康経営優良法人2021に認定された企業数は、大規模法人が1795法人、中小規模法人が7933法人となっており、健康経営を行なっている企業がいかに少ないかがわかります。

企業の数は年々減少傾向にあるため2016年の企業数と2021年の健康経営優良法人数を比べるのは、比較対象がおかしいのですが、それでも歴然とした差があることは明白です。

健康経営優良法人で認定されている企業数が増えてきたからと言って、「健康経営」の希少価値はまだまだ高いといえます。ただし、「健康経営」だけでは就職活動をしている人には伝わりづらいため、どういった健康経営をしているのかを細かく伝える必要はあるでしょう。それを知ることにより、企業への関心が高まり、応募をしてくる人も増えるはずです。

健康経営でどんなことをしてくれるのか

健康診断 就職活動をしている人が「健康経営」という言葉を知らなくても、ニュアンスとしては十分に伝わる言葉です。ただ人によってはヘルスケアと混同する人もいるかもしれません。ヘルスケアツールを使って健康経営をしている企業もありますが、「ヘルスケア」イコール「健康経営」ではないということを伝えるために、採用活動をするときには「どんな」健康経営をしているのかを伝えましょう。

健康経営の中でも「食事」「運動」「睡眠」「タバコ」といったカテゴリーは、自分事として伝わりやすいものです。健康経営として行っていること全てを伝える必要はありませんが、採用活動をするなら、就職・転職を考えている人が「いいな」と思えることを伝える必要があります。さらに、「健康経営の一環としてこういうことをしている」だけで終わらず、「健康経営の一環としてこういうことをしている。なぜなら、こういう効果が期待できるから」というところまでを伝えると、より会社の魅力として就職活動をしている人に伝わりやすくなるでしょう。

採用を行なっている時に「健康経営」について伝えてはいるものの、どこまで伝えているのかということにも意識してみると、会社への好感度が上がります。

健康経営よりもわかりやすい「ホワイト企業」

ホワイト企業 就職活動をしている人や転職活動をしている人は、次に働く場所がブラック企業でもいいと思っている人は、ごくわずかです。できれば誰もがホワイト企業で働きたいと思っています。ですが、採用活動を行っている企業で「弊社はホワイト企業です」と書いている会社は、あまり見かけません。日本にはホワイト企業がないからではなく、日本人特有の性格の問題なのかもしれませんが、本当にホワイト企業だったとしても書くことに抵抗があるように思います。さらに問題として、「弊社はホワイト企業です」と書いている採用ページを見ても、就職活動をしている人が疑ってしまうという側面もあるでしょう。

「ホワイト企業」はとても分かりやすい言葉なのですが、ブラック企業が多いと言われている中ではホワイト企業という響きが嘘のように感じてしまうところがあります。そのため、ホワイト企業としての認定を受けている企業は、「弊社はホワイト企業です」とは言わず、認定を受けていることの証明となるマークを載せるだけというところが多いのも特徴です。

それに比べると、健康経営はいいイメージを持つにも関わらず、採用ページで健康経営をしている企業と書いていても嘘くささは感じないという利点があります。ブラック企業の反対がホワイト企業だと思っている人は多いのですが、実はブラック企業の反対が健康経営であるということを理解していない人が多いので、「いいイメージ」だけが残るのかもしれません。

健康経営をしている企業は全てがホワイト企業?

健康経営とホワイト企業を同じように考えている人もいますが、完全にイコールというものではありません。採用活動を行う際に、健康経営に力を入れている企業とアピールすることはいいのですが、ホワイト企業になるために健康経営をしているというと、またニュアンスが変わってきます。

ホワイト企業の一環として健康経営をしている会社はありますが、ホワイト企業になるために健康経営をしているというと、健康経営を理解していない企業のように取られかねません。健康経営の考え方とホワイト企業の環境では似ている部分はあるのですが、健康経営は「健康」に重きを置いた考え方を実行している企業です。健康経営の基礎は「健康」ですので、結果としてホワイト企業と呼ばれるようになったのはいいのですが、ホワイト企業と呼ばれるためにするとなると、本当に「健康」に重きを置いている企業なのだろうか?という疑問が出てきてしまうためです。

就職活動をしている人たちは、就職・転職した先で初めから1、2年で辞めようとは考えていない人がほとんどです。できれば今回が最後の就職・転職になればいいと思って企業を探しています。長くいたい場所だからこそ、従業員の「健康」を考えてくれる企業には魅力があり、こんな時代だからこそ最善の場所だと思ってくれるのです。さらに健康経営では体の健康だけではなく、心の健康も重視しています。ストレス社会の今だからこそ、健康経営をしている企業に期待をしている人は多いでしょう。

採用活動前には健康経営をしている部署との連携を

部署 連携 社長や人事部が健康経営を実際に行っている企業が多いのですが、そうではない企業も増えてきました。健康経営を専門的に行う部署も増えてきています。健康経営は片手間に行うものではなく、本腰を入れて行わないと成果が出づらいので、徐々にそういった企業も増えていくでしょう。

ですが健康経営を独立部隊が行い始めると、採用担当者との連携をとっていない企業もあります。採用担当にとって健康経営は重要事項です。今、自社がどういった健康経営に取り組んでいて、どんな効果が出ているのか、これからどんな健康経営をしようとしているのかも大事ですが、これまでの健康経営での施策を把握しておくことも重要です。

健康経営を行なっているのに、採用担当者が健康経営の重要さを理解していないことが一番の痛手となります。何度も言いますが、今の時代は特に「健康」に関心を持っている働き手が増えています。せっかく健康経営をしているなら、採用担当者がそれを理解して、就職・転職を考えている人に的確にアピールすべきです。さらに仕事のできる中堅者や有望な若手は「健康経営」がこれからの企業には必要だと感じている人が多くいます。優秀な人材が欲しいのなら、ぜひ健康経営をもっとアピールしていきましょう。
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