働き方改革
2020.10.27 （最終更新日：2022.03.26）

働き方改革を進めて健康経営のできる企業になる

目次

働き方改革を能動的に行うようにするためには健康経営を考える
健康経営は自主的に行うものであり、やらされるものではない
経営が厳しい企業はなおさら働き方改革だけに惑わされないことが大事
健康経営を表面的に行うだけでは働き方改革と同じになる
働き方改革は健康経営の土台を作ることができる

働き方改革を能動的に行うようにするためには健康経営を考える

働き方改革は法律で決められたものであり、守れていないと法律違反になってしまいます。大企業は2019年4月から、中小企業は2020年4月からその対象になりました。ちなみに2019年1月～12月の間に違反をしていた件数は30件未満ではありますが、違反していることが見つかっています。日本の企業は約7割が中小企業ですので、今年はもっとこの件数が増えることが予想されています。

さらに違反した場合は、懲役や罰金などの刑事罰だけが課せられるわけではないことを忘れてはいけません。法令違反をした企業は、その名前を1年間公開されることになり、企業の社会的信用に大きなダメージを与えることになります。

働き方改革なんて国が勝手に行っているだけで、そんなことをいちいち気にしていられないなんて言える状態ではなくなっていることを知りましょう。

ただ、経営が苦しい時に働き方改革に沿って会社を変えていくのは、法律違反にならないようにするためだけだとモチベーションが上がりませんよね。その気持ちを前向きにするために、法律で定められていない健康経営を考えるのも一つの手です。

健康経営は自主的に行うものであり、やらされるものではない

健康経営の推進は経済産業省を初めとした商工会議所、医師会が行っています。ただあくまで推進であって強制ではありません。そこが働き方改革とは違うところです。

強制の場合は法律で縛られているので、守ることが当たり前で、守らなければ罰則が与えられます。ですが、推進しているだけのものであれば、守らなくても罰則はありませんし、行うことが当然というようにも見られていません。そのため、健康経営を自主的に取り入れようとする企業に対しては顕彰制度によって、様々な「良いこと」を用意しています。

経営が厳しい企業はなおさら働き方改革だけに惑わされないことが大事

経営が厳しい企業は、国が決めた働き方改革を守るために四苦八苦し、より経営悪化になっているところもあります。これまでの日本の働き方が、働き手を酷使することに直結していた部分もあるので、これからの時代にあわせるためにも改善する必要はあると言えるでしょう。ただ、働き方改革を守っているだけでは、経営を回復させるのは難しいかもしれません。

国が行っているのは、職場環境の改善がメインとなっているためです。経営をよくするために働き方改革を推進しているわけではないので、ただでさえ経営が厳しい企業にはつらい法律ともいえるでしょう。

ですが、国が推進しているもう一つの「健康経営」これは、働き方改革と似ているようで違うものです。健康経営は、真剣に能動的に取り組むことで経営の改善ができる経営方法だからです。

健康経営を表面的に行うだけでは働き方改革と同じになる

ただ健康経営は、日本ではまだ新しい経営の考え方に入るため、これをしていれば正解！というのがまだありません。ですが2017年度から健康経営優良法人制度ができているため、成功事例は検索をすればいくつでも出てきます。どの企業も、自分の会社にあった健康経営を模索しながら取り組んでいることがわかるはずです。

また健康経営優良法人に認定されると、国だけではなく自治体や銀行、保険などから優遇されたり、株にも影響を与えることになるため、魅力的な副産物があります。ここまでたどり着くには、本気で健康経営に投資をする必要があるのですが、投資以上の結果を生み出すのが健康経営です。

ですが、健康経営も表面的なことしかしなければ、働き方改革と同じで経営を圧迫するだけのものになってしまうので注意が必要です。

働き方改革は健康経営の土台を作ることができる

働き方改革は国に言われたからするという企業も多いのですが、働き方改革をして会社を変えていくと、自然に健康経営を行うための土台作りにも繋がっていきます。健康経営は気になるけど、ハードルが高いと感じていても、健康経営優良法人に認定されるためにすることをじっくり見てみると、意外とできているものもあり、あと少し頑張れば申請できるかもという企業も多いはずです。

今現在、経営難になっているなら、なおさら健康経営優良法人に申請することができないのかを調べてみていて下さい。あと少し、会社を改革すれば申請できそうだと思えば、まずは試しで行ってみることをおすすめします。そして、認定されてからでもいいので、健康経営について真剣に取り組んでいくと、経営を黒字転換できるようになっているかもしれません。ぜひ試してみてください。