健康経営に係る顕彰制度について
健康経営顕彰制度とは健康経営を行う上での必要なものです。従業員の健康管理を経営的な視点で考え戦略的に取り組むためのマニュアルともいえます。今回は健康経営顕彰制度について詳しく説明をしていきます。
健康経営をするための基礎 各種顕彰制度をしっかりと理解する
本項目は、健康経営に係る各種顕彰制度を推進することで、優良な健康経営に取り組む法人を「見える化」し、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業」として社会的に評価を受けることができる環境を整備する。本項目は、これらをきちんと理解しているかを問うためのものである。
引用:健康経営優良法人 2020(中小規模法人部門)認定基準解説書
健康経営を行うにあたり、指針を設置することで誰もが何を目指せばいいのかが明白になり行いやすくなりました。また、健康経営顕彰制度という言葉があることで、健康経営という言葉が経営者のみならず全ての働き手への認知度を高める役割を担っています。健康経営顕彰制度にはどのようなものがあるのかひとつひとつみていきましょう。
5つの項目に分けられている顕彰制度

1.経営理念(経営者の自覚)
⇒健康宣言の社内外への発信及び経営医者自身の健診受診
2.組織体制
⇒健康づくり担当者の設置
3.制度・施策実行
⇒次章で詳しく説明
4.評価・改善
⇒(求めに応じて)40歳以上の従業員の健診データの提供
5.法令遵守・リスクマネジメント(自主申告)
⇒定期健診の実施、健保等保険者による特定健康診査・特定保健指導の実施、50人以上の事業場におけるストレスチェックの実施、従業員の健康管理に関連する法令について重大な違反をしていないこと、など
この5つの項目によって顕彰制度が定められています。これら5つの項目はすべて必須事項となっており、どれか一つでもかけていると健康経営顕彰制度を満たしていないことになります。
また、この中で従業員に対してどれほどの健康を考えた経営をしているのかの指針となるのが、3つ目の「制度・施策実行」です。
ここには16の項目がありますので、次の段落でさらに詳しく見ていきます。
顕彰制度の「制度・施策実行」における16のチェック項目
1.従業員の健康課題の把握と必要な対策の検討
・健康課題の把握
①定期健診受診率(実質100%)
②受診勧奨の取り組み
③50人未満の事業場におけるストレスチェックの実施
・対策の検討
④健康増進・過重労働防止に向けた具体的目標(計画)の設定
(※「健康経営優良法人2021」の認定基準では必須項目とする)
2.健康経営の実践に向けた基礎的な土台作りとワークエンゲイジメント
・ヘルスリテラシーの向上
⑤管理職又は従業員に対する教育機会の設定
・ワークライフバランスの推進
⑥適切な働き方実現に向けた取り組み
・職場の活性化
⑦コミュニケ-ションの促進に向けた取り組み
・病気の治療と仕事の両立支援
⑧病気の治療と仕事の両立の促進に向けた取り組み(⑮以外)
3.従業員の心と身体の健康づくりに向けた具体的な対策
・保健指導
⑨保健指導の実施又は特定保健指導実施機会の提供に関する取り組み
・健康推進・生活習慣病予防対策
⑩食生活の改善に向けた取り組み
⑪運動機会の増進に向けた取り組み
⑫女性の健康保持・増進に向けた取り組み
・感染症予防対策
⑬従業員の感染症予防に向けた取り組み
・過重労働対策
⑭長時間労働者への対応に関する取り組み
・メンタルヘルス対策
⑮メンタルヘルス不調者への対応に関する取り組み
・受動喫煙対策
⑯受動喫煙対策 受動喫煙対策に関する取り組み
というような①~⑯のチェック項目があり、1の①~④の中で2項目以上、2の⑤~⑧の中で1項目以上、3の⑨~⑮の中で3項目以上、さらに①~⑮のうち7項目以上が求められています。また、⑯に関しては必須となっており、受動喫煙対策は健康経営をする上で最も行わなければいけない項目です。
まずは経営者が何をすれば従業員の健康状態を守れるかを把握する

健康経営顕彰制度とは、日本の高度成長期時代に忘れられていた働き手の健康状態を維持させるためのものであり、今後の高齢化社会に向けて、いかに健康寿命を伸ばせるかも企業の手にかかっているということを改めて知らせるものでもあります。
また健康経営をすることで、人材不足だった中小企業も新しい人員を確保できるようなシステム作りを、国をあげて行っています。ぜひ会社のため、従業員のために健康経営を目指してみてはいかがでしょうか?