• ヘルスケア
  • 2021.12.08

コーピングとは?理論やストレス対処法について

目次

ストレスと向き合うために必要なこと

ストレス
皆さんは、「コーピング」という言葉をご存じでしょうか。人は、生活の中で外部から何らかの刺激を受けることによって、ストレスを抱えて生きています。

経済的に豊かになり、科学技術なども発達し便利な世の中になりつつある現代社会においても、企業同士の競争が激しくなり、「ストレス社会」の中で、人はストレスにさらされる機会がより増えました。

健康的に見える人であっても、ちょっとした寝不足が続いていたり、不調を感じたり、誰もがストレスを感じているものです。そういった中で、従業員の精神的な健康状態を守るためにコーピングというストレス対処法が必要になってきます。

現在では、従業員のストレス状況を把握するため、徐々にコーピングを取り入れる企業が増え始めています。ここでは、そんなコーピングの理論やストレス対処法について解説していきます。

コーピングとは?

コーピング 人はストレス要因に対してストレス反応を起こしますが、このストレス反応には望ましくないものも含まれていることがあります。

コーピングとは、そんな望ましくないストレス反応を引き起こす要因を解決したり、負担を減らしたりするストレス反応への対処法を意味します。

ストレスコーピングの理論

ストレスコーピング理論は、アメリカの心理学者であるラザルスによって提唱されたもので、「ストレスを感じたとき、上手に対処する方法」と直訳されます。

ラザルスは、人がストレッサー(ストレスの原因となる刺激)によって生じた出来事に対して、どの程度驚異的に感じるかでそれぞれに起こるストレス反応が異なること、またそのストレス反応に対してそれぞれ何らかのコーピングを行う点に注目し、ストレス理論を提唱しました。

そして、ストレスコーピングの方法を大きく3つに分け、問題焦点型・情動焦点型・ストレス解消型としています。

問題焦点型

ストレッサーそのものに対して対策に取り組み、ストレッサー自体を変化させて解決しようとする考え方のことで、問題焦点型には、「問題焦点型コーピング」や「社会的支援探索型コーピング」が存在します。

問題焦点型コーピング

ストレスを引き起こす根本的な原因に直接働きかけ、ストレスが生じること自体を防ぐ取り組みです。

具体例

  • 職場内での人間関係がうまくいかない
           ↓
      思い切って転職をする
 
  • 英語が苦手なのに海外出張を命じられた

           ↓
    英語学習をして英語力を身につける

社会的支援探索型コーピング

問題を自分一人で抱え込まず、周囲に協力を求めることでストレスを軽減させる取り組みです。

具体例
      育児でいつ何が起こるか不安を抱える
              ↓

  • 家族や親族に、現状や不足時の対策方法を共有しておく。
  • 地域の保健センターなど、第三者の支援を受ける用意をしておく。

情動焦点型

情動焦点型

ストレッサーそのものに対して対策に取り組むのではなく、ストレッサーに対する感情をコントロールしようとする考え方で、情動焦点型には、「情動焦点型コーピング」や「認知的再評価型コーピング」が存在します。

情動焦点型コーピング

ストレッサーによって生じたストレスを、誰かに相談することでストレス解消を目指す取り組みです。

具体例
   苦手な上司と一緒に仕事をすることになった
           ↓

  • 気の許せる同僚に話を聞いてもらう
  • 専門家にカウンセリングを依頼して聞いてもらう

認知的再評価型コーピング

情動焦点型コーピングにも似ていますが、ストレッサーに対してポジティブな考え方を行うことで、ストレスを和らげようとする取り組みです。

具体例
   希望していなかった部署に異動になった
           ↓
  • 人脈が広がると考える
  • 新しい知識が身に付くチャンスと考える
  • 他でもやっていける人だと期待されているんだと考える

ストレス解消型

ストレス解消型

ストレッサーを感じてしまった後に、ストレスを身体の外に追い出したり、発散させたりする行動のことで、ストレス解消型には、代表的な対処法として「気晴らし型コーピング」や「リラクゼーション型コーピング」などが存在します。

気晴らし型コーピング

多くの人が日常生活の中で行っている自身の趣味などの行動で、問題焦点型コーピングや、情動焦点型コーピングでストレスに対処できなかった場合の取り組みです。

具体例
   ストレスを抱えた
      ↓

  • 音楽を聴く
  • 旅行をする
  • ゲームをする
  • 美味しいものを食べる

リラクゼーション型コーピング

ヨガやアロマなどを用いて、身体に現れるストレス反応を軽減させようとする取り組みです。

具体例
   肩こりや頭痛の症状が出た
        ↓
  • 瞑想やヨガをして不眠解消や集中力を高める
  • アロマテラピーをして心と身体を癒す
  • 腹式呼吸をして自律神経のバランスを整える

コーピングスキルを身に付ける

リスト コーピングスキルとは、ストレスへの対処技術を意味する言葉で、ストレスとうまく向き合っていくためにコーピングスキルを身につけ、ストレスに対して適切な対処法を選択し、実行することが重要になります。

そして、コーピングスキルは大きく下記の4つに分類されており、コーピングスキル測定などにも用いられています。

①ストレス耐性に関するスキル
  • 情動的ストレス耐性
  • 悠然的対応
②対人的スキル
  • 社会人サポートの所有
  • 社会人サポートの活用
  • 対人コミュニケーションにおける適切な対応
③攻撃性のコントロールに関するスキル
  • 攻撃性の抑制
  • 自己主張
④上記以外のスキル
  • 積極的対応
  • 環境の変化への迅速な適応
  • プラス思考
  • 問題の洞察、把握
スキル活用の例として、例えば最近では、コーピングと精神的健康の関係性について注目されるようになり、情動的ストレス耐性・積極的対応・環境の変化への迅速な適応、この3つのスキルが高いと精神的健康度も高いとされます。

コーピングリストを作成する

コーピングリストはトレーニングによって身につけることが可能で、問題集点型コーピングや情動焦点型コーピングなどを少しずつ実践していくことが大切です。

トレーニングするにあたり、コーピングリストの作成をおすすめします。どんなにす津レスについて調べたとしても、人によってストレス反応の生じ方やストレス解消法が異なるためです。

まずは、自身が普段ストレスに対してどのような対処法を行っているのかをリスト化し、その後コーピングスキルアップのため、身につけたいスキルを追加して実践していきます。

トレーニングではリスト化したスキルを何度も実践していくことや、その中で自身に適したスキルを厳選していくことも大切になります。

気持ちを静めるマントラ

マントラ 人にとって「怒り」とは、自然感情のひとつとしてなくすことのできないもので、起こることで感情の開放にも繋がるため、怒るという行動は決して悪いことではありません。

しかし、怒りのレベルが高かった場合すぐにカッとなってしまい、相手に酷い言葉を放ったり、手を出してしまったり、物を壊してしまったりして後悔することになります。

そんな後悔をしないために、コーピングマントラという対処法が役立ちます。コーピングマントラは、「魔法の呪文」とも言われ、気分が落ち着く言葉を自身に言い聞かせることで、怒りの感情を抑える方法です。

例えば、カッとなってしまったとき、「大丈夫」や「なんとかなる」など自身が冷静になれるような言葉を唱えるとよいでしょう。

魔法の言葉は人それぞれ異なるため、上記以外にも子供の名前や、思い出の地域、方言など様々です。

コーピングマントラは、誰にでも出来る簡単な方法なので、カッとなっても反射的に相手に危害を与えない人は、すでに無意識の間に出来ているのかもしれません。

まとめ

今回は、コーピングの理論やストレス対処法について解説しました。

コーピングとは対処方法という意味で、ストレスに対しての対処方法が分類ごとに様々あることがわかりました。

私たちは生きていくうえで、ストレスと上手く向き合っていかなければなりません。

カッとなったからといって後悔するような行動をしないためにも、自身にあったストレス対処法を見つけてみてはいかがでしょうか。
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