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  • 2022.02.08 (最終更新日:2022.03.27)

クレーム対応のコツとは?NGワードといい対応の例をご紹介

目次

クレームに負けない強い組織を作る

クレーム 意味 事業活動をする上では、クレーム対応の備えも重要です。
特に近年では、SNSへの投稿など新しいクレーム方法も広がりつつあり、より一層対応の強化が必要です。
今回はクレーム対応に焦点を当て、対応のコツやNGワード・NG対応をご紹介します。

クレームの種類

クレーム 種類

まず始めに、クレームの種類をご紹介します。
クレームの種類によって対応の仕方が変わるので、対応方法にも注意して確認しましょう。

商品の不具合

クレームの種類で最も多いケースが、自社の商品に不具合があり、顧客が本来の機能を体感できない場合です。
不具合の状況や原因を確認しつつ、会社側の過失の場合は、顧客への謝罪と満足のいく対応が必要となります。

しかし、顧客の過失で商品の不具合が起こっている場合があるため、不具合の原因を突き止めながら対応しましょう。

応対や態度が悪い

企業の事業活動で接客サービスがある場合、その応対や態度を指摘されることがあります。
商品の不具合とは違って、間違った応対や態度の悪い接客をしてしまった場合、それを取り替えられません。

間違ったことをしっかりと認め、顧客に対して謝罪を伝える必要があります。

また、こうしたクレームは、顧客が企業に期待しているからこそ指摘することもあります。
顧客に謝罪を述べた後、指摘してくれたことに感謝する姿勢も大切です。

期待に添えなかった

企業の商品やサービスが顧客の期待を上回れていないと、顧客からクレームが入ることがあります。
例えば、オンラインショッピングで、ネットで見た商品と実際に届いた商品に差がある場合です。

顧客の期待に添えなかった原因が企業にある場合、商品にかかった金額の全額返金対応が必要になることがあります。
しかし、企業の過失ではなかったり、顧客が過剰要求をしていたりするケースでは、顧客のクレームに応じる必要はありません。

顧客の勘違い

時には顧客の勘違いでクレームを入れるケースもあります。
ただし、顧客は自身が間違っていることに気づかないままクレームを入れているため、顧客の話を聞きながら、どこに認識の齟齬があるのかを簡潔に伝えましょう。

チャネルの種類

クレーム 理不尽

顧客が企業にクレームを入れる時のチャネル概要と、クレームの特徴をご紹介します。

電話

顧客がクレームを入れる際に、一番使うチャネルが電話です。
多くの顧客が電話を利用することから、コールセンターを設置している企業が多く、クレームを受け付ける専門的な知識を身につけた従業員が対応します。

クレームに電話を利用する顧客の特徴は、「対応を急いでいる」傾向にあります。
電話クレーム対応の難しいポイントは、「顔が見えない」ことと、「感情的になっている顧客が多い」ことです。
顔を見て話ができない分、相手の感情やどれくらい困っているのかを声だけで判断しなければいけません。

また、誠意を込めて対応をしていても、声や言葉使いだけでは顧客に伝わらないこともあるため、多くのことに注意して対応する必要があります。
それから感情的になった顧客の場合、複雑なことを伝えていなくてもうまく伝わらないことがあり、対応が難航することもあります。
感情的になった顧客には、声のトーンや話し方を工夫して、相手を落ち着かせるところからは対応しましょう。

メール

クレームで活用されるチャネルとして、電話の次に多いのがメールです。
メールを活用する顧客の特徴は、コールセンターの営業時間に問い合わせができない場合や、直接会話して問い合わせることを避けている人が挙げられます。

また、問い合わせの内容を、文章として残しておきたいと思っている人はメールを利用する傾向にあります。
電話とは異なり、メールで問い合わせる顧客は、問題の解決を急いでいるわけではなく、問題をメールで適切に伝えたいと思っている顧客が多いようです。

そのため、顧客の問い合わせに対する返答は、正確な情報を伝えなければなりません。
わざわざ時間をかけてメールで問い合わせる顧客には、顧客が納得できる返答を想像して、丁寧に対応しましょう。

対面

販売店や窓口を設置している施設において、多いのが対面でのクレームです。
対面クレームの対応で難しいポイントは、感情的になっている顧客が多く、何に困っていてクレームをしているのかわかりづらいことがあります。

また、電話でのクレームよりも、迅速な対応を求めている場合が多く、素早くクレームの原因を突き止める必要があります。
ただし、電話では声だけでお互いの意思疎通を図らなければいけませんが、対面でのクレームはお互いに表情や態度を見て会話ができるのが対面のメリットです。

顧客のクレームに対して、耳だけではなく、目や心を傾けながら対応することで、「この人に相談できて安心した」と思ってもらえることもあるでしょう。
顧客が高圧的な態度を示していても、落ち着いて、冷静に対応できるように心がけが必要です。

SNS

近年では、顧客が企業に対して不満を抱いていても、直接問い合わせず、SNSで不具合の内容やサービスの品質に関する書き込みをするケースが増えています。
SNSでのクレームに対応するかどうかは、その内容や拡散状況に応じて判断が必要です。

企業に対するクレームをSNS上に書き込む顧客の目的は、問題や不具合を解決したいのではなく、「他の人に共感して欲しい」場合や「企業の対応を改めさせたい」と考えている場合があります。

SNSに企業に対するクレームが挙がってしまうと、企業の商品・サービスに不安や不満を抱えていない人にまで、企業の評価が下がってしまうことがあります。
書き込まれた内容や、SNS上の拡散状況に応じ、クレームを挙げた当事者とコンタクトを取るのも重要です。

また、書き込まれた不具合などについては、事実確認をしてから、企業の過失でなければ投稿の取り消しを依頼してみるのもいいでしょう。

クレーム対応のコツとは?

クレーム対応 過剰要求

ここからは、あらゆるクレーム対応のコツをご紹介します。

フローチャートを作成する

特に電話や対面でのクレームに対しては、あらかじめ対応時のフローチャートを作成しておきましょう。
ここでいうフローチャートとは、心理テストなどでよく使用されることが多い、質問に対して「YES」か「NO」で答えて進めていく形式のチャートです。

例えば、「クレームの内容が商品の不具合か?」の質問に対して、YESの場合は「不具合の原因は自社の過失か?」など、次に確認が必要な項目をあらかじめ準備しましょう。

対応を録音・録画する

電話対応や対面でのクレームに対しては、顧客の許可を得てやりとりを録音・録画しましょう。
記録を残しておく目的は、お互いに発言した内容を残しておくことで、クレームが長引いた時に確認するため重要です。

また、録音・録画した内容は、クレーム対応時の教育資料としても活用できます。

最後に謝罪と感謝を伝える

顧客がクレームを入れるのは、企業に期待している証拠です。
中には、怒りたくない人もわざわざクレームを言ってくれている場合もあります。

そのため、対応の途中や最後に感謝の気持ちを伝えるように心がけましょう。

クレーム対応時のNGワードとNG対応

クレーム対応 事例

ここからは、クレーム対応時に気をつけるべきNGワードとNG対応をご紹介します。

NGワード「普通は」

クレーム対応時は、「普通はこういった不具合が起きないのですが」と言ったように、普通というワードは使わないようにしましょう。
どんなにいい商品でも、不具合が起きてしまうものです。

顧客が言う不具合内容を確認し、原因をしっかりと把握する姿勢を見せましょう。

NGワード「ですが」「でも」「だって」「どうせ」(4D)

次に4Dと言われる、顧客の意見を否定するような言葉は避けましょう。
この中で「だって」と「どうせ」は使用することは少ないかもしれませんが、「ですが」と「でも」は無意識に使ってしまうワードであるため、注意が必要です。

NG対応「顧客を待たせる」

クレームをしている顧客は、不安や問題を早く解決したいと思っているため、顧客を待たせる行動は、さらなる不満を生む要因となります。
もし仕方なく待たせてしまう場合は、いつまで待たせるのか、なぜ時間がかかるのかを顧客に伝える必要があります。

NG対応「想像や憶測で話さない」

顧客から伝えられた内容だけで、不具合の状況を勝手に判断してはいけません。
不具合が起こるあらゆる要因を予想して、可能性として顧客に伝えることは問題ありませんが、決めつけることは避けましょう。

クレームの内容が商品の場合、実際にその問題が起きているものを見せてもらい状況を確認しましょう。

いい対応の例文

クレーム対応 電話

ここからは、クレーム時に取るべき対応の例文をご紹介します。

謝罪の言葉

まずはクレーム対応時に必ず伝えるべき謝罪の例文です。

「ご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません」

基礎的なワードですが、とても重要な言葉です。
クレームの原因が企業の過失か顧客の過失かは関係なく、商品やサービスに対して不満を抱かせてしまったことに謝罪しましょう。

「不行き届きで誠に申し訳ございません」

次に、企業の商品・サービスに不具合や不手際があった際、その事実をしっかりと認める言葉を伝えましょう。
企業に過失があったことを認めることで、顧客の怒りが収まることもあります。

締めの言葉

クレーム対応の最後に伝えるべき締めの言葉をご紹介します。

「今後とも引き続きよろしくお願いいたします」

クレームの原因が、企業の過失か顧客の過失かは関係なく、今後も企業の商品・サービスを利用してもらえるような言葉を伝えましょう。
この言葉があるかないかで、企業の印象が変わることもあるので、しっかりと伝えられるように心がけが重要です。

「ご親切に注意いただきまして誠にありがとうございます」

顧客の中には、クレームを言うのが苦手な人もいます。
クレームを入れる顧客の中には、企業に対して期待しているからこそのクレームの場合もあるため、そのクレームに対する感謝を伝えるのも重要です。

まとめ

クレーム対応 例文

今回は、クレーム対応時のコツ、避けるべき行動やワードを紹介しました。
クレームを言われてしまうと、気持ちが焦ってしまい、本来伝えるべきことを伝えきれないこともあります。

クレーム対応者には、今回紹介したコツを意識させ、しっかりと対応できるように教育しましょう。
また、クレームを入れる顧客は、企業に対する期待の表れでもあるため、クレームに対する感謝の気持ちを伝えることも重要です。

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