個人のワークライフバランスは企業が考える時代に。そしてその方法とは?
ワークライフバランスというと、個人の問題というふうに思っていませんか?これって、健康問題は個人の問題と言っていたのと似ていますよね。本当にワークライフバランスは個人の問題なのでしょうか?健康経営を考えている企業であれば、この点についてもしっかりと考えていきたいところです。
ワークライフバランスは個人と企業の双方で考えるもの
ワークライフバランスという言葉を聞いたことがあっても、「では日本語にするとどういう意味ですか?」と聞かれて、すぐに答えられる人はどれぐらいいるでしょうか?
ワークライフバランスとは日本語にすると「私生活と仕事の調和」という意味です。つまりプライベートと仕事のバランスを考えましょうということなのですが、これを企業も個人とともに考えていこうというのが、健康経営での考え方です。
健康経営で取り上げられる「健康」もこれまでは、個人で管理をするのが当たり前でした。ですが、従業員の健康を守ることで、企業も成長していけるというのが健康経営です。ワークライフバランスも、従業員が各々バランスよく働ける環境づくりを企業がすることで、従業員のパフォーマンスも上がり、仕事への満足度も上がり、さらには離職率低下、企業での生産性上昇、新入社員の確保などができるようになります。
今回はこの、ワークライフバランスについて考えて生きたいと思います。
企業ができるワークライフバランス施策

ワークライフバランスがどんなものなのかは、理解できたと思います。ですが、ではどうやって個人のワークライフバランスを良くしていくのかとなると、「この施策を打てばいい!」というのが、すぐには出てこないのではないでしょうか?
ですが、企業としてできることは、意外と単純なものですし、簡単に作ることができます。それは働き方改革で行われていることに似ているともいえるのですが、企業として従業員の自由な時間を、従業員自らが決めることができる環境です。
具体的に言うと、有給休暇の取得が簡単になったり、有給休暇以外にも休暇を作ったり、働く時間をフレキシブルに変えたりという方法です。
例えば、とある企業では、「産前産後休業」「育児休業」「積立有給休暇」「特別休暇」「母性休暇」「子の看護休暇」というものを作っていたり、「育児短時間勤務」「育児時差勤務」という勤務体制を作り、この会社では育児休業からの復帰が100%になっています。
これは出産・育児に関する制度ですが、介護に関する制度も同じような形で休業と勤務の両方に、特別ルールを設けており、従業員のワークライフバランスを企業がサポートしています。
その他に早出制度を作って、時差通勤ができる環境を整えたり、働く場所を従業員が選べるようにしたり、というのも企業ができるワークライフバランス施策です。
ワークライフバランス施策をすることによる企業側のメリット

ここで改めて言っておきたいのは、ワークライフバランス施策は従業員のためだけではないということです。健康経営の一環として行われるワークライフバランス施策は、従業員だけではなく企業にとってのメリットも、ちゃんとあるということ。
冒頭でも少し書きましたが、もう少し順序だてて話ししましょう。
まずワークライフバランスがよくなってくると、従業員の病気になるリスクが減ってきます。すると、どうなるでしょう?リスクが減るということは、実際に病気になる従業員が減るということなので、医療費が減るということです。さらに病気になって退職する人もこれまではいましたが、その人数も減ります。ということは採用コストが減ります。
こういったコスト削減ができると、削減した分で他のものへの投資ができ、企業としても新しいチャレンジや、足りていなかった部分への補填ができるようになります。さらに嬉しいことに、ワークライフバランスが適切であると、従業員のやる気もアップするので生産性が上がるのです。
ワークライフバランス施策をする企業に対して従業員が思うこと

経営者が決めたことというのは、従業員からすると不満を生み出すことも多々あります。ですが、ワークライフバランス施策については、従業員も自分たちのためになるということを理解している人が多いため協力的です。
働き手も、転職をするならワークライフバランスのいい会社に勤めたいという気持ちが高いので、自分の勤めている会社がそういった施策を行っていくと知れば、定着率は伸びますし、さらに知り合いの人を呼び込んでくれるかもしれません。いい会社であればあるほど、従業員が他の求職者を連れてくるので、経営者としてもさらに採用コストが減るというわけです。
健康経営で行われる施策は、従業員の健康を守るためのものです。なぜ、会社の方針を変えたのかを一度話をしておけば、新しい施策も行いやすくなるでしょう。
忘れてはいけないワークライフバランスの効果が出る時期
最後に、ワークライフバランスは、他の施策に比べても効果が出るまでに時間がかかるという特色があります。従業員のためを思って、有給を増やしたり、勤務時間を変えたりしたのに何も変わらないと思ったりせずに、1年ぐらい様子を見ましょう。
また、会社として有給休暇を増やしたり勤務時間を変えたりしても、従業員の行動が変わらない場合は、経営者や人事担当の人たちが、まずはそれを使ってみることが大事です。そうすることで、自分も使っていいんだと思うようになり、ワークライフバランスの取れた従業員が増えていくでしょう。