• 働き方改革
  • 2021.06.04

ワークライフバランス実現のヒント。時間がないのは思い込みかもしれない。

目次

時間に対する勘違いをやめる

時間がない 時計

物理的に時間がないという勘違い

忙しいときは物理的に時間がないと考えがちですが、多くの場合それは勘違いです。時間が足りないから自分のやりたいことができないと考えるため、心に余裕を持てません。本当に、物理的に時間がないといえるのでしょうか。高度経済成長期の頃は、1年間の平均労働時間が2000時間以上でした。しかし2010年頃には、1800時間以下に減少。(日本人の働き方と労働時間に関する現状 資料の4ページ目より)未だに長く残業した方が会社に貢献している、との考え方が根強い会社も多いです。しかし全体的に見ると、少しずつではありますが確実に労働時間は減少しているといえます。

参照:外部リンク
日本人の働き方と労働時間に関する現状


実は「自分はほかの人よりも多く働いている」と思っている人ほど、実際に働いている時間との誤差が大きい傾向にあるため、時間がないと感じている人のほとんどは勘違いの可能性が高いのです。

仕事ができる人ほど忙しいという勘違い

仕事ができる人ほど忙しくしているものだ、と考えたことはありませんか。単純にこなすべき仕事量が多いからこそ、忙しくなると考えるのだと思います。しかしある経営学者が「よく働いている人ほど成果をあげられない」と言うように、仕事ができることと忙しさは比例しないものです。長時間労働は脳の働きの低下や体調不良を招き、生産性の低下に繋がることは問題視されています。以下のコラムも合わせてご覧ください。

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やるべきことが多い現状に対する安心感

やることリストに目を向けると、細かい仕事が多すぎてモチベーションが低下するというのは、よくあることです。しかしやるべきことが多すぎると考えるのも、思い込みの1つ。働き方改革や法律の改正により、やりたいことができる時間を持てるようになってきました。ところがやるべきことが多い現状に対して安心感を得るので、時間に対する勘違いを自主的に止めることはありません。このことに関して、興味深い調査があります。1週間に35時間分仕事をしている人は、1週間に20時間分の仕事をしている人の半分しか生産性がないという調査結果だったのです。

もう1つ、異なる調査を紹介します。ある会社で研修生をグループ分けして、異なる方法で学習を受けさせました。1つのグループには時間ぎりぎりまで学習させるのですが、もう1つのグループには学習後に15分の時間を与えるわけです。すると、15分余分に時間を与えられた研修生が、仕事の効率が良くなったと感じました。実は、時間ぎりぎりまで学習していたグループも「仕事が捗りそう」と答えていたのです。しかし実際は15分間復習をする時間があったグループの方が、仕事が捗りました。この結果から時間に多少の余裕があった方が、仕事の効率は良くなると考えられます。

上手に時間を使うためのヒント

仕事 働き方改革

経験や知識のために時間を使う

時間を使うときは、経験や知識のために時間を使うようにします。確かにお金があれば豊かさを感じるかもしれませんが、経験をすることも大切。あるフランスの思想家は、寿命の長さではなく豊かな経験を積んだ人間こそ、人生をよく生きた人間だと定義しています。たとえば趣味で繋がる仲間がいると、会社が自分の全てではなくなりますし、視野が広がってさまざまな価値観に触れられるわけです。

優先順位を可視化すること

優先順位の可視化を意識しながら生活することも、大切です。時間を上手に使えないと感じているのなら、物事に優先順位をつけることを習慣にします。そのとき重要度と緊急性の2種類の評価軸を使うと、簡単に優先順位を付けられるわけです。2種類の評価軸を「高いもの・低いもの」の2段階で評価すれば、優先順位が合計で4種類になります。2段階のところを「高いもの・そうでもないもの・低いもの」の3段階にすれば、順位が増えるため、さらに細かく分類可能です。仕事の優先順位は自分だけではなく、チームのメンバーや取引先、顧客なども関わってきます。そのため仕事の優先順位をつけることによって、チームの一員として仕事の進め方を見直すきっかけになるわけです。

時間の使い方でやりがちなことの注意点

ワークライフバランス

私生活で「ながら作業」は危険である

仕事だけに限らず、私生活でも「ながら作業」を行っていませんか。たとえば音楽を聴きながらスマートフォンでブログを読むことも該当しますし、テレビを見ながら食事をすることも該当するのです。私生活での「ながら作業」は時間の感覚を変えてしまうので、今すぐ止めましょう。ある研究では、私たちが深く集中を維持できる時間は15分間だといわれています。それなのに作業の邪魔が入ってしまうと、元の集中力に戻すためにさらに時間を使ってしまいます。ほかのことをしながら作業をすれば、生産性が下がるうえにミスが発生する確率が上がるわけです。この状況を続けていると脳がストレスを感じてしまい、常に時間がないような感覚に陥るのです。

「ながら作業」を止める方法とは

作業を1つずつこなしていく習慣をつけるには、毎日5分間を確保して最優先事項を決める時間に使います。1人でゆっくりと考えごとに使う時間を決めることによって、最優先にすべき事柄が決められるわけです。今進めている作業とは別の作業をしたいと思ったときは別の作業を一旦よけておき、時間ができたときに対応する癖をつけてください。たとえばAの事柄について話し合いをしているとき、枝分かれしたA´の事柄を思いつくことがあります。まだAの話の途中で、次のBに進もうともしていない状況です。そんなときはA´の事柄を簡易的なメモに残しておくと、脳の負担を軽減できます。

ワークライフバランス実現のために

健康 快適 オフィスワークライフバランスの実現を目指しているのなら、健康経営に注目するのもおすすめです。健康経営とは従業員の健康管理を戦略的に行うことによって、会社も従業員もメリットを得られるようにする考え方。会社ごとに環境や課題が異なりますから、事業者は自社に合った健康経営の取り組みを見極める必要があります。一見難しく感じますが、上手に健康経営を取り入れることができれば、離職率の低下や生産性の向上に繋がります。生産性の向上ができれば、1人で抱え込む仕事量も軽減するので、その分時間を使えるようになるわけです。お伝えした通り仕事量や時間が多すぎると、かえって作業の効率が悪くなりますし、体調不良の原因にもなります。従業員のワークライフバランスを考えている会社は、戦略的に従業員の健康を考えているといえます。

ある会社では、従業員1人ひとりのライフステージに合わせた取り組みを始めました。育児だけに限らず介護や病気の治療などでキャリアを中断しないで済むように、管理職から意識改革をしたのです。従業員の意識改革のために、全従業員へ仕事と生活の調和に関するガイドブックを配布。他社の既存のものではなく独自のガイドブックを配布することで、育児休暇から復帰する従業員の増加に繋がりました。

また別の会社では従業員のモチベーション向上を図るために、表彰制度を充実させたり従業員同士が良いところを褒め合う取り組みを実施したりしています。社歴の長い会社で改革を行うのは大変ですが、従業員1人1人の意識を変えることからはじめて、小さな成功事例を作っているわけです。

会社が健康経営に取り組む具体的なメリット・デメリットを知りたい方は、以下のコラムをご覧ください。

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まとめ

ワークライフバランス実現のために、自分でできる内容を紹介しました。物理的に時間が無いというのは勘違いの可能性があるので、まずは意識から変える必要があります。時間に対する意識を変えたら、優先順位のつけ方や時間の確保など、具体的な対策に進んでください。会社の制度を活用しながら自分でできる取り組みも行えば、ワークライフバランスの実現は不可能ではないはずです。

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