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  • 2021.04.15 (最終更新日:2022.04.06)

ホワイト企業で驚いたこと12個。良いことばかりではないから要注意。

目次

ホワイト企業に入社して驚いたこと12個①

サラリーマン ブラック企業を転職してホワイト企業に入社すると、驚くことが多いです。ここでは、12個の「驚いたこと」を紹介します。

①責任を持って新人を育てていること

「新人は業績に繋がらないため、コストになる」と考えるブラック企業があります。とにかく仕事をして成長して欲しいようですが、新人が1人でできる仕事で成長するのは難しいものです。ところがホワイト企業は、新人が困れば部署全体でフォローできる体制が整っているところが多くあります。決してコストなどとは考えず、のびのび教育して仕事を覚えて欲しいというのが、ホワイト企業の特徴です。

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②有給が取りやすいこと

ブラック企業では、しばしば有休を認めてくれないことがあります。今は無理だと言われたり、どんな理由で使うのかしつこく聞かれたりするケースも珍しくありません。しかしホワイト企業では、有休を使うのが当然という考え方です。一週間前に有休の取得の申請をしていれば、嫌な顔をされることも理由を聞かれることもありません。ちなみに、有給休暇の取得に関して「有給休暇はない」「休みたいのなら辞めてもらっても構わない」と言われた場合は、違法性が高いです。ボイスレコーダーや書面など、残るものに記録しておいてください。

③パワハラがきちんと管理されていること

閉ざされた環境で、自分の立場を利用してパワハラを行うことは、卑劣な行為といえます。ブラック企業では常に罵声が響いていたり上司に人格否定をされたりすることもありますが、ホワイト企業では基本的にそんなことはありません。パワハラ・セクハラの専門窓口がありますし、全社員がそのことを知っています。

④新人に対する理不尽がないこと

新人は早く出社しなければいけない風潮のある会社は、未だに多いのではないでしょうか。就業規則で決められている就業時間外で働くことは労働基準法の違反になります。しかしホワイト企業の多くでは新人だろうと一緒に会社で働く仲間という意識があるので、会社のために時間を使った時点で給料が発生するのです。ある意味当然のことなのですが、ブラック企業に勤めていると感覚が麻痺してしまい、気づかないこともあります。

⑤基本的に定時に帰ること

「特に残業してまでやる仕事はないが、上司が残業しているから部下の自分も残る。」未だにこの考え方が根強い企業もありますよね。しかし休みなく働き続けると体調不良になるので、結果的に仕事の効率が下がるのです。ホワイト企業の場合は体調不良等の理由がなくても、趣味の時間を楽しむためや家族との時間を大切にするために、定時に帰宅できます。部下が帰りにくそうだったら、上司の方から帰るように促してくれるのです。個人のプライベートが充実していますから、ほかの人が取得する有休に対して愚痴を言う人もいません。ホワイト企業の社員は、仕事以外の平日の楽しみ方を知っていると言えます。

⑥社員に対する信頼が違うこと

社員に信頼を寄せているかどうかも、ブラック企業とホワイト企業の違いです。ブラック企業は基本的に社員を信用しておらず、さまざまな手を使って監視します。社員に外出予定があれば小刻みに口出しをしてきますし、メールアドレスを共有して送信した内容を確認したがる例もあるのです。中には、会社に監視役の社員を置いて、何かしたら告げ口をさせるような会社もあります。ここまで監視されていたら仕事がやりにくいですし、思うようにパフォーマンスを発揮できません。多くのホワイト企業は社員のことを信頼していて、監視しようという考えがないので、やるべき仕事に集中できます。

⑦部署間の仲が悪くないこと

ホワイト企業には仕事がやりやすいだけではなく、部署間の仲が悪くない特徴もあります。仕事が違っても同じ会社の仲間同士ですから、困った時はお互いに助け合うのです。これに対して部署単位で物事を考える特徴があるブラック企業では、お互いのあら捜しをして口を挟みます。自分の部署でできたルールをほかの部署に押し付けますし、自分の部署の予算が少なかったら文句を言うのです。ホワイト企業では部署間に協調性があるので、売り上げに繋がってさらにホワイト化していきます。
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ホワイト企業に入社して驚いたこと12個②

⑧達成可能なノルマが課せられること

ノルマのある職種だとしても、ホワイト企業では基本的に達成可能なノルマが課せられます。厳しいノルマを与えられると、達成が困難になりますし、達成できなければ評価に繋がりません。そのため会社から与えられるノルマは、達成可能なものにして欲しいですよね。ブラック企業は社員の給料を上げたくないので、わざと達成が困難なノルマを与えます。仮にそのノルマを達成できたとしても、かなり売り上げに貢献しているので、給料を上げても問題ないと考えているのです。給料が上がったらさらにノルマも上げるブラック企業とは異なり、達成可能なノルマを課すのがホワイト企業だといえます。

⑨仕事をあえて効率化しないこと

ホワイト企業の特徴が、全ての人にとっていいものばかりとは限りません。社員の雇用を守るために、可能であっても仕事を効率化せずに進めることがあります。社会人の考え方として疑問を持つ人も多いと思いますが、自分たちが職を失わないようにしたいのです。常に人手不足なブラック企業は長時間労働をしがちですが、人手が十分に足りているホワイト企業では、逆にこのような考え方が浮かびます。仕事を効率化しない現状に慣れてしまったら、経営不振になってしまったときにその負担が来るのではないか、と心配する社員もいるのです。

⑩ ブラック企業とのギャップが激しいこと

ブラック企業からホワイト企業に入社すると、小さくても驚くことが多いです。自分ではたくさん仕事をしているつもりじゃないのに、同僚から「仕事をしすぎている」、と言われて驚く人もいます。1つのミスをいつまでも怒られるブラック企業に対して、軽い注意で済む例もあるのです。日ごろからの社員への態度自体に差があり、ホワイト企業に入社したことを実感する人も多くいます。

⑪備品を自費で購入する必要がないこと

ブラック企業では、その仕事の担当者が仕事道具を自費で購入することがあります。たとえば、経理の担当者が自分で電卓を購入するような形です。社員の雑費や給料もなるべく削減したいと考えています。会社によって考え方が異なるので、全ての仕事道具を支給するのが正解というわけでも、社員に購入させるのが正解というわけでもありません。しかし仕事を会社からの命令で行っており、その仕事に必要なのであれば会社が支給すべきではないでしょうか。数10円の消耗品を支給してくれる会社もあれば、10万円以上する道具を社員が自分で購入する会社もあるのです。一見損をしている気分になりますが、長期的に仕事を長く続けるのなら自分への投資にもなるので、一長一短といえます。

⑫非常事態のときの考え方が違うこと

近年異常気象により、不安定な天候が増えています。ブラック企業とホワイト企業では、非常事態のときの社員に対する対応も異なるのです。ブラック企業では社員の安全は二の次なので、どんな天候になっても出勤させようとするし、仕事を続けさせます。やっと帰宅できるのは電車が止まってからということもあり、これでは社員が帰宅できません。ホワイト企業では無理に出社させようとしませんし、出社していたとしても帰れなくなる前に帰宅させます。

見落としがちなホワイト企業の注意点

サラリーマン

ホワイトの部分ばかりではない

「ホワイト企業というからには、全ての面で満足できるホワイト企業なのだろう」と考える人もいると思います。しかしこのように考えていると、理想と現実のギャップに悩むことになるかもしれません。たとえば、世間に知らされている情報としては申し分のない会社があるとします。社員の平均残業時間も少なく、有給取得率が高いうえに、退職率は低いような会社です。退職率の低い会社は、裏を返せば長く働いている社員が多いということ。凝り固まった考えの社員が多く、入社してみたらパワハラの温床だった、ということもあり得ます。確かに平日の数値だけ見れば残業はほとんどないけれど、土日祝に出勤が必要なこともあるのです。給料が少ない変わりにノルマが無い会社もあります。このように、ブラックな側面を持つホワイト企業は少なくないので、自分の許容範囲を理解しておくのがおすすめです。

独立を考えている人には向かない

ホワイト企業の多くは経営の土台が整っているので、基本的に業績は伸び続けると言えます。ほかの会社が真似できないようなスキルを学ぶからこそ、安心して稼げるのです。いずれ独立や副業を考えている人には、ほとんど役立ちません。

短時間で成果を出す必要がある

働きやすい環境を求める人が忘れがちなのが、この部分です。ホワイト企業は市場で成果を出しているため、普通の会社と比較して仕事量が多くなります。仕事量が多いのにもかかわらず、長時間労働に対しては厳しいので、時間内に多い仕事をこなすことが求められるのです。ほかの会社では少しの息抜きだと思っていた内容の仕事でも、短時間で効率よくこなす必要があります。ホワイト企業の性質は、人により向き不向きがあるのです。

待遇が良いから転職できない

今の仕事が本当にやりたい内容ではない場合、待遇の良さが転職の足かせになります。ストレスの少ない仕事内容で給料が良ければ、「つぎの転職先がブラック企業だったらどうしよう。」と考えてしまい、転職に踏み切れなくなるのです。ブラック企業に勤めていた頃は逃げ出したくてたまらなかったのに、それとはまったく逆のことが起きて混乱します。

上司がブラックならブラック企業になる

会社自体がホワイトな性質だったとしても、上司が自分にとってブラックなら、ブラック企業になることを忘れてはいけません。仕事内容が多少辛くても、仕事仲間に恵まれていたら良い環境だと思える人は、多いのではないでしょうか。会社自体がブラック企業であっても、上司や仕事仲間との相性が良ければ、ホワイト企業になり得ます。相性の良い上司や仕事仲間のもとで働ければ、多少の残業があっても苦痛だとは感じにくいでしょう。

中小企業から大企業への転職で驚くこととは

オフィス ビル ここでは、中小企業から大企業への転職で驚くことを解説します。あくまで一例ですが、参考までにご覧ください。

構内が広く道に迷う

中小企業の場合、会社が広すぎて迷うことはほとんど無いことと思います。過去に繁盛していた会社でも事業が縮小されれば利用しない部屋も増加し、建物が無駄なのでは?と感じることもあるのです。敷地が広大な大企業では社員が案内してくれる1日だけでは場所を覚えきれず、迷うことがあります。建物自体も似ていますから、建物の特徴をとらえて覚えるのも困難なのです。敷地が広すぎると、入社してから2週間経過しているのに全てを把握できないこともあります。

設備が充実している

中小企業の場合は、必要な設備は外部からレンタルして使うことがあります。しかし大企業の場合は、必要な設備が備わっているどころか、社内に同じ設備が2つ以上あることも。設備のレンタルで貸す側になることもあるのです。設備の充実という点では、中小企業と大企業で異なることがもう1つあります。社員1人1人に、タブレットを支給する大企業もあるのです。デスクトップ型のパソコンだけでは、簡単に移動ができません。ノートパソコンがなければ、情報を一旦紙に記録してからパソコンに入力する手間が必要になります。持ち運び用のタブレットがあれば、デスクトップ型パソコンのみで作業をしていたときと比較しても、作業効率が上がるのです。

怒鳴り声がない

中小企業では、管理職によってパワハラが横行していることもあります。「どうしてこんなことができないのか。」と言われることは日常茶飯事で、正社員から派遣社員へのいじめが横行していることもあるのです。定期的にターゲットが入れ替わるいじめは、学生時代と大して変わりません。自分がターゲットにならない場合でも、見ていて気持ちの良いものではなく、辛い思いをします。大企業に転職したら、失敗しても叱らない教育に驚くのです。まさに失敗は成功のもとだという考え方なので、怒鳴り声とは縁がありません。最終的に、パワハラを心配する必要のない会社だ、と感じるのです。

退職金がもらえる

大企業に転職すると、退職金が初年度から積み立てられていて驚くことがあります。ある調査によると、社員数が30人を超える会社で退職金制度がないところはおよそ19%です。大企業ほど退職金制度が整っている傾向なのが、全体の特徴になります。会社にとってコストとなる退職金制度は、経営の土台が整っていない中小企業では負担になるのです。中小企業に勤めているときは、退職金は無いものだと思っていた人も多いでしょう。それが大企業では、退職金はあるのが普通という感覚なのですから、両者のギャップに驚くわけです。

昇給がある

中小企業に勤めていると、勤続年数が5年以上にも関わらず給料が変わらないこともあります。30歳といえば世間一般ではある程度貰っている年齢ですが、20万前後の少ない手取りで貯金もできないのです。しかし大企業に転職すると、すぐに中小企業より給料が上がることがあります。今までの経験を配慮してくれることもあり、仕事の頑張りがいがあるのです。

ホワイト企業へ転職したいなら、健康経営のことを知ろう

健康経営 ホワイト企業に転職したいと考える人は多いと思います。そんな時に1つの目安にできるのが、「健康経営優良法人」という制度です。健康経営優良法人認定制度というものがありますが、本制度は優良な健康経営を行う会社を顕彰する制度のこと。厳しい認定基準が設けられており、時代によって変わっていくので表面的な施策だけでは優良法人認定を受けにくくなっています。そのため本制度に認定された会社は、社員の健康問題について真摯に考え、優良な健康経営を行っている会社だといえるのです。

本制度の2020年の認定基準を知りたい方は、以下のコラムも合わせてご覧ください。

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健康経営優良法人2020は6204法人が選出されました

人それぞれホワイト企業の定義は異なりますので、本制度に認定されているから働きやすい会社だ、と言い切れるものではありません。しかしホワイト企業を探すときの1つの目安として、活用できるのではないでしょうか。

まとめ

ホワイト企業に入社して驚いたことを解説しました。特にブラック企業から転職した場合は、細かい部分にも違いを感じられるのではないでしょうか。ホワイト企業といえども、いいことばかりとは限らないので、落ち着いて情報を集める必要があります。参考までに、転職活動の目標を決めるのはいかがでしょうか。
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