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  • 2023.12.16 (最終更新日:2023.12.29)

素材メーカーの志望動機【すぐ使える例文あり】 | 書き方や面接での答え方など攻略方法を解説

面接待ちの学生2人
目次

「素材メーカーに就職したいけれど、志望動機はどう書けばいいかわからない」
このようにお悩みではないでしょうか?

素材メーカーはサプライチェーンの上流工程を担う業界であるため、最終的な消費者との接点がほとんどなく、企業名を聞いてもピンとこない学生もいるかもしれません。

しかし、素材メーカーが扱う商材はあらゆるものづくりのベースとなる「原材料」です。加工次第でさまざまな製品を作れるため、商材の汎用性が高く、市場の変化に対応しやすい業界といえます。

この記事では、素材メーカーへの就職を考えている学生向けに、志望動機の作り方を例文を挙げてご紹介します。文系出身の学生がアピールすべきことも解説しているので、ぜひエントリーシートや面接時の参考にしてみてください。

【素材メーカーの志望動機】書く前に押さえておきたい特徴4つ

機械の部品 素材メーカーの志望動機を書く前に押さえておきたい特徴を4つご紹介します。

1.BtoB企業である

素材メーカーは企業を相手に取引を行うBtoBの会社です。ものづくりを行う製造メーカーに対し、原料を調達して素材を開発・加工し、販売するのが主な事業内容となります。取り扱う素材は企業によって異なり、繊維やガラス、鉄鋼、紙、パルプなど多岐にわたります。

全ての産業を支える業界だけに市場規模が大きく、大手の老舗企業が多いため年収が高い傾向にあるのも特徴です。エンドユーザーである消費者からは縁遠い存在で一般的にはなじみのない会社が多いものの、BtoC企業と比べると知名度が高くないため、就活での競争力が低い傾向にあります。

2.長期需要が見込めるため比較的安定している

素材メーカーが扱う商材は生活必需品や社会インフラに使われるものが多く、安定的かつ長期的な需要が見込め、時代に左右されづらいのが特徴です。また、素材の性質にもよりますが商材の汎用性が高く、例えば原油であればガソリンやプラスチック製品、衣料品、鉄鋼であれば自動車や電化製品、鉄道、橋など、さまざまなものに加工できます。特定の産業や製品で需要が減少しても、余剰原料を別の産業・製品に振り向けることが可能で、社会構造や市場ニーズの変化に強い業界といえます。

3.素材の原材料は海外からも調達している

繊維や原油、木材など、ほぼ100%を国外からの輸入に頼っている素材も多いため、海外との取引がマストです。また、国内では少子高齢化による人口減少が進んでおり、それに伴ってあらゆる市場が縮小していくことが予想されています。そのため、海外戦略の強化に活路を見出す企業が多く、現地での販路拡大に向けて海外人材の重要度は高まる一方です。グローバルに働きたい人にも向いています。

理系であることに加え、異文化コミュニケーションの経験があり語学力が高い人材は貴重なため、素材メーカーの就職では有利になるでしょう。

4.文系でも目指せる

素材メーカーの就職に理系出身であることが有利に働くのは事実ですが、職種によっては文系の人も目指すことは可能です。総務や経理、人事といったバックオフィス部門のほか、情報システム部門、広報部門、経営企画部門、営業部門など、キャリアパスはさまざまです。製品についての専門知識は入社後の研修などで学ぶ機会がありますし、業務を経験する中でも習得していけるので必ずしも理系出身でなければならないわけではありません。

また、外部に製品の説明をする際など、専門知識を噛み砕いて説明しなければならない場面では、もともと専門外であった文系出身者の方が得意なこともあります。

素材メーカーの主な業界5つ

書類に目を通す面接官 素材メーカーには取り扱う素材によってさまざまな種類があります。ここでは素材メーカーの代表的な業界5つをご紹介します。

1.紙・パルプ業界

紙・パルプ業界は、木材から得られるパルプや古紙を原料として紙製品を製造する業界です。製造する商品としては事務用紙や新聞・雑誌などの印刷用紙、ティッシュペーパー、トイレットペーパー、段ボールやクラフト紙などの包装資材などさまざまです。市場が成熟しており技術改良の余地が乏しいため、他社製品との差別化が難しく、いかに設備投資の効率を高めるかが重要です。

近年はペーパーレス化やインターネット普及の煽りを受けて業界全体で需要が減少傾向にあります。その一方で、ネット通販の需要拡大によって配送用の段ボール資材の需要が高まっています。

2.ガラス業界

ガラス業界の素材メーカーは石灰石や硅砂、ソーダ灰などの原料を加工してガラスを製造し、建築業界や自動車業界などに販売するのが主な業務です。ガラスは大きく住宅や自動車に使われる板ガラスと、テレビやパソコン、スマートフォンの液晶ディスプレイに使われるガラスの2種類に分けられます。

特に液晶ガラスの分野で日本のガラス素材メーカメーカーは世界トップクラスのシェアを占めており、新興国の経済成長に伴ってガラスの需要は今後も高まっていくことが予想されています。新しい技術の導入も進んでおり、各社では高性能な断熱ガラスや軽量ガラスなど、付加価値の高いガラス製品の開発に取り組んでいる状況です。

3.鉄鋼業界

鉄鋼業界では鉄鉱石や鉄スクラップなどを原料とした鉄鋼製品を製造し、自動車メーカーや産業機械メーカーに販売しています。国内では人口減少によって需要が減少しているため、現在のビジネスモデルは輸出が中心です。しかし、近年では中国企業が世界シェアを大きく伸ばし、安価な鉄鋼を大量に輸出していることから鉄鋼製品の価格は低下。日本国内からの輸出量は減少傾向にあります。

今後は日本の強みである世界トップレベルの技術力を武器に、海外企業には難しい高品質な鋼材の製造を提供し、経済発展の目覚ましいアジア新興地域における生産・供給体制を構築して海外需要を開拓することが課題です。また、世界的に環境問題への関心が高まっていることから、再生可能エネルギーを活用した製造過程における脱炭素化への取り組みも進めていくことが求められています。

4.非鉄金属製品業界

非鉄金属とは、鉄を除く全ての金属を指し、大きく分けるとベースメタル(銅、鉛、アルミニウムなど)、レアメタル(ニッケル、チタンなど)、貴金属(金、銀、プラチナなど)の3つに分類されます。電気・電子部品、自動車、コンピューターの回路、建設材料などさまざまな産業に使われています。

国内での鉱山開発は頭打ちで、原料のほとんどを海外から調達しているのが現状です。鉄鋼業と同様に中国やインドとの技術力競争が激化する中、5GやIoTなど最先端技術に必要な精密部品分野の強化や、海外における鉱山開発の権利を取得して安定的に資源を調達し、利益確保を狙う動きが活発化しています。

5.化学業界

化学メーカーは石油や鉱石、天然ガス、水などの原料に化学反応を加え、化学製品を製造してメーカーに提供しています。一口に化学製品といっても種類は幅広く、合成ゴムや合成繊維、塗料、プラスチック、電子材料、医薬品原料などさまざまです。

化学素材メーカーは各産業を下支えする縁の下の力持ち的な存在であり、比較的に需要が安定しているのが特徴です。近年、特に需要が伸びている分野としては、新型コロナウイルスの流行や社会的な健康意識の高まり、少子高齢化などを背景に、ヘルスケアや医療福祉機器の分野が挙げられます。また、炭素繊維を活用した革新素材の開発では世界トップの競争力を有しており、航空宇宙や風力発電、自動車などの分野においてグローバル市場でのシェア拡大が期待されています。

なお、化学素材メーカーがホワイト業界なのか知りたい人は、こちらの記事も参考にしてみてください。

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6.繊維業界

繊維業界は綿や羊毛、麻などの天然繊維のほか、天然繊維を加工して作られるレーヨンなどの人工繊維、ポリエステル、ナイロンなどの合成繊維を製造し、メーカーや卸業者などに販売する業界です。国内での繊維産業は縮小傾向にあり、各メーカーは繊維事業の知見をエンジニアリングや医療の分野に応用したり、樹脂や光学フィルムなどの非繊維事業に参入したりすることで収益を確保している状況です。

近年では日本の高い技術力を活かして自動車の内装に使われる炭素繊維や、タイヤの補強材や防弾ベストなどに使われるアラミド繊維など、価格競争力のある高機能繊維の分野で高い世界シェアを誇っています。

7.ゴム業界

ゴムメーカーはゴムの木から採取される樹液を原料とした天然ゴムや、石油などを加工して人工的に生成する合成ゴムを製造し、各メーカーに提供しています。

自動車のタイヤをはじめ、輪ゴムやゴム手袋といった日用品、ゴムベルトやパッキンなどの工業製品などさまざまな製品に使われていますが、ゴム素材を扱うメーカーの売上の多くを占めているのがタイヤ事業です。そのため自動車産業との結びつきが強く、需要の推移は自動車の販売台数と比例する傾向にあります。各メーカーは自動車産業への依存リスクを回避するべく、食品や医療などさまざまな分野に進出し、多角的な製品開発を進める動きを加速させています。

【素材メーカーの志望動機】企業が評価するポイント

テーブルに向かって書類をめくる人 素材メーカーの選考において、学生の志望動機で企業が重視するポイントとしては、主に志望度の高さや業務との適性、企業との相性などが挙げられます。

志望度の高さ

志望度とは、入社の意志がどれだけあるかということです。自社への入社意欲が高いほど仕事へのやる気があると判断されるため、企業としてはなるべく志望度の高い学生を採用したいと考えます。

しかし、いくら言葉で「御社が第一志望です」と答えたところで、説得力がなければ入社したい気持ちは伝わりません。また、本当は「給料がいい」、「残業が少ない」ことに魅力を感じていたとしても、そのまま素直に答えてしまえば「別にうちの会社でなくてもいいのでは?」と思われてしまいます。

志望動機を考える際には、その企業の主力製品や展開している事業などをきちんと把握し、自身のやりたいことや将来的なキャリアビジョンを実現できそうであることを伝えられるとより説得力が高まるでしょう。

業務適性

採用担当者は志望動機を通して学生の業務適性も推し測っています。自社に興味を持ったきっかけや企業選びで重視することなどから自社での業務や働き方にマッチするかどうかを判断し、入社後に活躍してくれそうな人材かどうかを見極めているでしょう。

自分に応募職種への適性があることを伝えるためには、学生時代の経験を入社後どのように活かせるのかをアピールするとともに、素材メーカーの業務を正しく理解し、企業が求める人材像と自身の強みが一致していることを伝えるのが効果的です。

企業との相性

いくらやる気があって有能な学生でも、自社の企業理念や社風と合わなければ、採用したとしても入社後すぐに退職してしまうかもしれません。ミスマッチを避けるため、企業は学生と企業の相性も重視しています。志望動機から自社との相性が良さそうだと思ってもらうためには、企業の活動方針への共感を盛り込むことがポイントです。

企業が社会で担っている役割や、その企業にしか生み出せない価値、長期的な成長目標、社是などを調べ、自分が希望する働き方や仕事への価値観と一致していることをアピールしましょう。ただし、志望動機に企業理念への共感を盛り込む学生は少なくないため、学生時代のエピソードを交えるなどして他の学生と差別化することも意識してください。

【素材メーカーの志望動機】書き方のポイント5つ

パソコンの前で笑顔で座る男性 大勢の中から採用担当者に自分の魅力を印象づけるためには、どのようなことに注意すればよいのでしょうか。ここからは、素材メーカーの志望動機の書き方のポイント5つをご紹介します。

1.企業が求める人物像を捉える

志望動機に説得力を持たせるためには、企業が求める人物像を把握し、それと擦り合わせて自分を売り込む必要があります。化学素材メーカーに営業職として応募するケースを例にとると、化学製品は新技術の登場などで常に進化していきますし、BtoB取引であることから相手企業の担当者もその素材に関するプロである場合が多いです。

顧客のニーズに的確かつ最適な提案ができるように、商品知識をしっかりと身につけることはもちろん、常日頃から業界全体の動向や市場トレンドといった最新知識を学び続けなければなりません。知識欲や学習意欲は有力なアピールポイントとなります。

2.その素材メーカーを志望する理由を明確に伝える

面接で志望動機を答えた後、「なぜ他社ではなく当社でなければならないのか」と一歩踏み込んだ質問をされることがあります。この手の質問は、業界を代表する大手リーディングカンパニーの面接で聞かれる傾向にあるようです。

大手企業の選考には応募する学生が殺到するため、「特別な理由はないけれど何となく」や滑り止めで受験している学生も混じっています。その中から「本気で入社したいと思っており、内定を出した際に確実に入社してくれる」学生を絞り込むことがこの質問の主な狙いです。

「絶対にその会社でなければならない」という学生は珍しく、採用担当者もそのことをわかっています。そのため、企業研究をしっかりと行ない、「他社と比較した強みや魅力」を挙げ、それが自分の企業選びの軸と一致する旨を話すようにしてください。

3.協調性や語学力をアピールする

素材メーカーでは職種にかかわらず協調性が重要視されます。営業職の場合、原料を調達する際に価格や納期について取引先との交渉が発生します。自社の要求ばかりを訴えていては商談がまとまらないため、話し合いによってお互いの妥協点を見つけなければなりません。

研究職でも、素材の開発には多くの人と連携しながら仕事を進めるため、チームワークを大切にできる協調性のある人材が求められます。

また、素材メーカーの原料は海外からの調達がほとんどであり、利益確保のためグローバル展開を行なっている企業が多いため、現地スタッフとコミュニケーションを取るための語学力も不可欠です。志望動機を書く際には協調性や語学力をアピールできるとよいでしょう。

4.自分の強みをどう活かせるか伝える

協調性や語学力は、素材メーカーで仕事をする上でなくてはならない能力でありスキルです。それが備わっていることが入社の最低条件ともいえるもので、採用担当者の高評価を勝ち取るためにはそれ以外の強みを売り込む必要があります。学生時代に研究してきた専門分野があるなら、そこで得た知識や技術が業務に活かせることを伝えましょう。

文系の学生であっても、企業が求める人材像にマッチしていれば採用される可能性は大いにあります。「御社の素材を使った製品を愛用していて身近に感じており、これからは商品開発やマーケティングの分野で自分も貢献したい」、「環境保護に配慮した製造方法を採用をしていることを知り、持続可能な社会の実現に向けて役に立ちたいと思った」など、文系出身なりに自分にできることや企業方針への共感ポイントを交えてアピールすると効果的です。

5.入社後のビジョンを伝える

志望動機に入社後の展望やその企業で成し遂げたいことを盛り込むことも重要です。将来のキャリアビジョンがしっかり描けていることで、自ら目標を設定し、その実現・達成に向かって自主的に努力できる人材であることをアピールできます。

例えば同じような能力を備えた学生が2人いたとして、仕事を「生活費を稼ぐための手段」と捉えている人と、「成長や自己実現の手段」と捉えている人とでは、おそらく後者が採用される可能性が高いでしょう。

目標があることは、前向きかつ積極的に仕事に取り組める人材かどうかの判断基準となるからです。そのため、志望動機には仕事を通じて社会や企業にどのように貢献したいのか、どのような人間になりたいのかも含めるようにしましょう。

素材メーカーの志望動機の例文【業界別】

テーブルを挟んで座る面接官と学生 ここからは、素材メーカーの志望動機の例文を業界別でご紹介します。面接やエントリーシートを記入する際に参考にしてみてください。

紙・パルプ業界の例文

子供の頃から読み書きが好きで、机で本やノートに向き合う時間が多かったことから、この業界に興味を持ちました。読書をするにも紙の質感や手触り、匂い、ページをめくるときの音など五感を刺激する要素は電子書籍では再現できないものです。

誰かに気持ちを伝える時も、メールやLINEを使えば簡単に送れてしまうけれど、紙に手書きされたメッセージを受け取った方が何倍も特別感があります。現代ではインターネットの普及やペーパーレス化によって紙の需要は減少していますが、古来から使い続けられてきた紙にはデジタルには変えられない価値があると考えます。

私は大学のゼミで実践的なマーケティングを学び、消費者の価値観や消費行動の変化を調査して、トレンドや時代のニーズに沿った商品開発を行う研究を行ってきました。紙を従来の使い道とは異なる別の分野に活かし、新しい価値を創造する事業に力を入れている御社では、大学での学びを活かすことができると考え、志望いたしました。

ガラス業界の例文

私は日光過敏症という日光に当たると皮膚に炎症が起きる持病があります。幼い頃からできるだけ紫外線を浴びないようにするために、自宅にいる時も年間を通して日焼け止めや長袖の着用を強いられる生活に苦慮してきました。しかし、御社によって紫外線を99%カットできるガラスフィルムが開発され、それを自宅の窓ガラスに貼ることで、家の中では紫外線を気にせず快適に生活できるようになりました。

世の中にはガラスの開発技術によって私のように救われる人が他にもいるはずです。私は文系出身で素材の研究開発に尽力することはできませんが、留学で鍛えたTOEIC900点の英語力と異文化コミュニケーションの経験を武器に、営業職として御社の高品質なガラスの価値を国内外のより多くの人に知ってもらうために役に立ちたいと思っています。

鉄鋼業界の例文

私は社会の基盤を支えるものづくりにグローバル規模で携わりたいと思い、御社を志望しました。御社は国内1位の鉄鋼生産量を誇り、自動車や鉄道、橋など、人々の暮らしに欠かせないインフラを支えています。また、高機能で付加価値の高いハイテンの製造にいち早く注力し、中国やインドの企業が台頭する競争激化の中でいまだ国際市場において強い存在感を示しています。

私は責任感と実践力には自信があり、学生時代には大学と地元企業が連携して実施する街おこしプロジェクトに参加して地域課題の解決に向けて取り組んできました。地元企業に出店交渉をして大学校内に市場を開設する企画では、持ち前の粘り強さとコミュニケーション能力を活かして前年開催時の3倍となる30店舗の出店を実現させることができました。

鉄鋼業界は国内での需要減少や原材料の価格高騰などさまざまな課題に直面していますが、学生時代の経験を活かし、新たな販路の開拓や価格交渉といった困難な状況でも楽しみながら一つひとつクリアしていきたいと考えています。

非鉄金属製品業界の例文

私が御社を志望する理由のひとつは、御社が扱う非鉄金属はあらゆる産業で不可欠な素材であり、事業展開の多角化が見込みやすい業界だからです。特に主力であるアルミニウムは、電気機器や建設部品、自動車、食品包装などさまざまな分野で利用されており、産業向けから家庭向けまで幅広い用途に使われています。

また、さまざまな海外企業と取引を行う御社では、日本の技術を新興国の発展に役立てることも可能です。私は企業選びの軸として多様な経験が積めることを最優先としているため、幅広い選択肢の中から国内外でビジネスチャンスを創出できる御社では最適な環境が揃っていると考えます。

2つ目の理由は、御社がアルミニウムのリサイクル事業を強化している点です。私は大学で不純物を含むアルミニウムスクラップを純粋なアルミニウムに再生する研究を行っていたため、大学での学びを仕事に活かせると考えています。アルミニウムのリサイクルによって原料調達コストや精錬時のエネルギー消費量の削減を可能にし、持続可能な社会の実現にも貢献していきたいです。

化学業界の例文

御社を志望した理由は、ヘルスケア業界への新規参入に拡大の可能性を感じたからです。日本国内では高齢化が進み、医療需要が高まっている。医療費の削減に向けて健康寿命の延伸も社会的な課題となっており、今後もヘルスケア市場の重要性は増していくことが予想されます。御社がこれまでに培ってきた化学素材メーカーとしての知見をヘルスケア分野に応用することで、人々により豊かな生活を届けることができるのではないかと考えます。

私は大学で化学工学を学び、研究室では日々研究を繰り返してきました。その結果、失敗してもその原因を分析してよりよい結果が出るまで物事を継続する忍耐力を鍛えられたほか、分析力も身につけることができました。御社では研究で培ったこれらの強みを活かし、ヘルスケア分野での開発に貢献したいと考えています。

繊維業界の例文

自分のアイデアが形になることにやりがいを感じるため、高機能繊維の商品開発に力を入れている御社で商品企画に携わりたいと考えています。

私は普段から新聞や雑誌などで社会情勢や流行を追いかけることが習慣です。大学時代にアルバイトをしていたレザーグッズの販売店では、近年キャッシュレス決済の普及で財布が小型化していることや、財布自体を持ち歩かない人が増えていることから、「バッグも小型のものが売れるのではないか」と店長に提案しました。そして小型バッグの取り扱いを増やしてもらった結果、バッグ部門の売り上げを前月から20%伸ばすことができました。

この経験は、市場の動向を的確に把握し、これまでにない新たな価値を生み出す商品企画にも役立つはずです。御社での商品開発においても、あらゆる方面にアンテナを張り、消費者のリアルなニーズを取り入れた繊維の開発に貢献したいと思っています。

ゴム業界の例文

私は持続可能な開発の実現による人間の生産活動と環境保護の両立に関心があります。ゴム業界は、さまざまな素材メーカーの中でも持続可能な開発への取り組みが進んでいる業界です。例えば原料となるゴムの栽培では森林保護の活動が行われているほか、製造工程においてもCO2の排出量削減、有害な排水・排ガスの削減などが行われています。ゴム業界でサステナビリティの活動を推進するためには、生産に関わる現地の農家や生産団体、政府などとも協力が必要です。

私は学生時代に国際ボランティアを行う学生NPOに所属し、ゴムの原産地であるマレーシアやインドネシア、タイでの活動にも参加して現地の課題を学んできました。そして、御社はサステナビリティを会社のテーマに掲げ、業界のリーディングカンパニーとして持続可能な未来の実現に向けて重要な役割を果たしています。

御社に入社できた際には、ボランティアで培った行動力とコミュニケーション能力を活かし、日本だけでなく原産地の持続可能性にも配慮したものづくりを実現させたいと思っています。

面接で志望動機を答えるときのポイント3つ

面接で志望動機に答える際には、簡潔にわかりやすく伝える必要があります。言いたいことをきちんと面接官にわかってもらうためには、話しの順序を整理すること、エントリーシートや履歴書に記載した内容と矛盾がないようにすること、質問に応じて過不足なく返答することの3つを意識することが大切です。

1.結論→理由→ビジョンの流れで答える

志望動機を聞かれたら、①結論、②理由、③将来のビジョンの流れで答えることを意識してください。最初に結論を端的に述べることで、何を言いたいのが相手に確実に伝わります。次にそう考えている理由や根拠を説明しましょう。自分の価値観や企業選びの軸を交えることで、説得力が高まります。最後に入社後どのように貢献していくのか、どのような強みが活かせるのか、どんなことに挑戦したいのかなど、将来的なビジョンを伝えて話をまとめましょう。

この3段構成を理解していれば、「話が長すぎて結局何が言いたいのかわからない」ということにはならないはずです。自分としても回答の順序が明確なので、落ち着いて話すことができるでしょう。

2.記載した内容に合わせて答える

基本的にはエントリーシートや履歴書に記載した志望動機の内容と相違ないよう答えてください。記載内容と面接で答えたことに矛盾があると、「その場しのぎの回答をしている」「嘘を言っている」と面接官に疑われるおそれがあります。

その場で食い違いを指摘され、焦って話がしどろもどろになったまま終わってしまうのは不本意ですよね。就活では複数の企業の面接を受けることになるため、どの企業に何を書いたのか記憶が曖昧になってしまうのは仕方のないことです。書類の確認という少しの手間を怠っただけで面接官に違和感を抱かせることのないよう、面接前に必ずエントリーシートや履歴書の内容を見返しておきましょう。

3.質問に応じて詳しく答える

エントリーシートや履歴書に書いたことをそのまま伝えるだけでは面接官にあなたの熱意を十分に伝えることはできません。志望動機を答えた後、おそらく面接官が気になった部分をより詳しく聞かれることになります。特に最終面接において、面接官は応募者が本当に自社で活躍してくれる人材かどうかを慎重に見極めなければならないため、質問の数も多くなります。深掘りの質問をされたときに備えて、適切な回答ができるように準備しておくことが重要です。

深掘り質問の例としては、「当社に興味を持ったきっかけを教えてください」「入社後は具体的にどんな業務に取り組みたいですか?」「あなたの企業選びの軸は何ですか?」「5年後、10年後どうなっていたいですか?」「この業界における当社の立ち位置をどう捉えていますか?」などが考えられます。学生時代の体験や自分の価値観、目指している人物像などと照らし合わせ、事前に対策をしておきましょう。

まとめ:素材メーカーの志望動機はポイントを押さえて高評価につなげよう

素材メーカーはBtoCの企業と比べると知名度が高くないため、面接やエントリーシートで志望動機を伝える際は「なぜ素材メーカーに興味を持ったのか」をしっかりと説明することがポイントです。業界の現状や企業の特徴をしっかりと分析し、その会社に入って自分が成し遂げたいことをアピールしてください。

採用担当者に「意欲的な学生だ」と思ってもらうためにも、大学での研究やボランティア、アルバイトといった経験の中から素材メーカーの仕事で活かせるものを探して志望動機に盛り込むことを意識しましょう。

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