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  • 2023.12.28 (最終更新日:2023.12.29)

職務経歴書はハローワークで作れる?メリットや注意点、作成するときのポイントを解説

職務経歴書に悩む人
目次

ポテンシャルや今後への期待が採用の判断基準となる新卒採用とは異なり、転職は社会人としての経験や身に付けたスキルが重視されます。業界に対する経験の深さは、それだけ新しい会社でも戦力として通用するでしょう。

しかし、その経験を伝えようとすると、フォーマットが決まっている履歴書では到底書ききれません。そのため、転職者は履歴書とは別に職務経歴書の作成が求められます。

この記事では、実際の職務経歴書の書き方や、転職を有利に進めるための記入のポイントなどを解説していきます。

転職時には職務経歴書が必要

転職時に必要な書類 転職時には、基本的に企業から履歴書と併せて職務経歴書の提出を求められます。自身のプロフィールとなる履歴書とは異なり、職務経歴書はこれまで勤めた会社での業務経験やその実績のほか、資格やスキルを記載する書類です。特に、他の人が持ちえない特異な資格があることは、企業に対する有効なアピールにつながります。

また、この職務経歴書を元にして、企業は転職者の合否判断を行います。転職時の採用基準は「即戦力として期待できるか」という一点に付きます。この点において、職務経歴書は、自身の身に付けた資格やスキルの多さを事前に知ってもらうまたとない機会です。自分の強みを企業に知ってもらうためにも、職務経歴書は必ず用意しましょう。

職務経歴書はハローワークで作れるのか?

職務経歴書を書く人 職務経歴書は書くことが非常に多く、決まったフォーマットが存在しないため、はじめて作成する求職者は苦戦します。そのような方に向けて、ハローワークでは職務経歴書を作成するサポートを行っています。実際に職務経歴書に記載する内容の確認から、書き方の指導、そして、出来上がった職務経歴書の添削まで丁寧に行ってくれます。

ただ、ハローワークでは、数値や実績を自分のものに置き換えれば完成するという職務経歴書のテンプレートの配布や、職務経歴書の作成代行などは行っていません。あくまでも職務経歴書を作成するのは、転職者自身です。非常に作成が難しい書類ですが、ハローワークのサポートを受ければ、十分に企業へのアピールになる書類が作成できます。

職務経歴書をハローワークで作る3つのメリット

仕事の相談をする人 転職エージェントのなかには、職務経歴書の作成を代行するサービスを備えた会社もあります。しかし、職務経歴書に書かれた内容は、面接時に自分の強みとしてアピールする必要があるため、それを他人に任せるのは非常に危ういことと言えるでしょう。やはり、自分自身での作成が求められます。そこでハローワークを活用すれば、自分1人で作るよりも良い職務経歴書が作成できます。ここからは、職務経歴書をハローワークで作成するメリットについて解説します。

1.パソコンが無料で利用できる

職務経歴書の記入内容は、これまでの企業での詳しい経験や取得した資格やスキルです。1つの会社しか勤めたことがなくとも、何度か部署移動をくり返していれば、それぞれの部署ごとに得た経験は異なります。それらを全て記入するため、どうしても職務経歴書は膨大な文字数になりがちです。しかし、それを手書きすることは、企業の見やすさや作成の手間を考えると、あまり現実的とは言えません。そのため、一般的に職務経歴書はパソコンでの作成が求められます。

ハローワークは、利用者ならば無料で使用できるパソコンを備えています。自宅にパソコンがない場合でも、これを利用して職務経歴書の作成が可能です。また、昨今、パソコンが使えることは仕事において必須とされています。多くの企業が求人票の募集条件に「基本的なPCスキル」と記載するなど、仕事とパソコンは切っても切れない関係です。一定のPCスキルの向上にもつながるため、利用しない手はないでしょう。

2.作り方や記入例が提供されている

職務経歴書は履歴書とは異なり、決まったフォーマットが存在しません。そのため、どのように書くべきか悩む人も多くいます。このような人に向けて、ハローワークはいくつかの業界別に分けて記入例を用意しています。既に自己分析を終え、書くべき内容が定まっているならば、この記入例に沿って作成するだけで、ある程度の職務経歴書が作成できます。

なかには、各項目ごとの中身に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。記入する内容は自分の経歴であるため、記入例のまま記載することもできません。このように、内容に悩んでいる人に向けて、マスターシートと呼ばれる書式が用意されています。これは、自分自身の経歴を客観的に見つめなおし、具体的に書くべき内容を整理するための書式です。これらを活用すれば職務経歴書の作成は決して難しくありません。

3.職員からアドバイスや添削をしてもらえる

職務経歴書は、自身のこれまでを相手に伝えるためのものです。そのため、どれだけ自分が満足のいく仕上がりになっていたとしても、相手企業に自分の魅力が伝わらない可能性も十分にありえます。あくまでも職務経歴書を見るのは、企業であることを忘れてはいけません。

多くのハローワークでは、転職希望者が作成した職務経歴書へのアドバイスを行っています。第三者の目線から見ることで、希望する業界や職種に応じた適切な文書校正など、自分では気が付かなかったポイントを指摘してくれます。同じ内容であっても書き方1つで相手の捉え方は全く違います。転職に有利な職務経歴書を作成するためにも、ハローワークの活用は有効な手段です。

ハローワークで職務経歴書を作るときの3つの注意点

職務経歴書を書く人 ハローワークを活用すれば、自分1人で職務経歴書を作成するよりも、よい職務経歴書が完成するでしょう。しかし、ハローワークでの職務経歴書の作成に関するサービスを受けるためには、注意しなければならないことがあります。事前に確認して、トラブルを防止しましょう。

1.利用するには事前に求職登録が必要

そもそも、パソコンの利用や添削の相談の前に、ハローワークは登録者しか利用することができません。まずは、職務経歴書を作成する前に求職登録を行いましょう。登録することで、ハローワークは求職者の希望する業界や企業などを把握するほか、応募する企業に対しての仲介も担当してくれます。

また、求職登録をすることで専任の担当者が付きます。転職に関する相談や、職務経歴書をはじめとした各種書類の添削も専任の担当者が行うため、まずは利用の前に登録しましょう。

2.作成や添削には事前予約が必要な場合がある

ハローワークには、仕事を求める人が日々訪れます。なかには、同じようにパソコンを使って職務経歴書の作成や、作成した経歴書の添削を希望している人もいるでしょう。時間や台数に限りがあるため、行けばすぐに使えるという確約はできません。

特に利用者の多い都市部のハローワークは非常に混雑するため、予約制や利用時間に制限を設けているハローワークもあります。ハローワークに出向く前に予約や混雑状況などを確認しておきましょう。

3.出力は自分で行う

昨今、WEB履歴書などの隆盛により、紙媒体で企業に応募書類を提出する機会は減りつつあります。ただ、未だに紙媒体での提出を求める企業もあるため、履歴書や職務経歴書はいつでも印刷できるように備えておかなければなりません。もちろん、ハローワークでは作成したものをそのまま印刷できます。

しかし、一部のハローワークには、プリンターなど利用者が利用できる出力機器がない場合があります。この場合は、USBなどの記録媒体を用意して、コンビニなどで出力しなければなりません。

職務経歴書を作成するときの3つのポイント

職務経歴書と面接官 ここからは実際に職務経歴書を作成する上でのポイントを解説します。職務経歴書は、自分のこれまでを転職先の企業へ伝える大事な書類です。どれだけ素晴らしい経験があったとしても、相手に伝わらなければ意味がありません。書き方1つで企業への印象は全く異なるため、誰に読んでほしいのかを意識して作成しましょう。

1.職務経歴書は「見やすさ」を重視する

職務経歴書は、転職を希望する相手企業が確認するものです。そのため、相手が読んで自分の経歴が一目で分かる作り方が求められます。職務経歴書には、これまでの経歴や実績のほか、資格やスキルなどさまざまな内容を記入します。これらを雑多に書いていると、折角のアピールポイントが埋もれてしまいます。相手の見やすさを考えて、関係ない資格は記載を見送る、大きな業務だけにフォーカスするなど、内容の精査を行いましょう。

また、文章ではなく箇条書きで書くことも見やすさの点で有効です。

〈見にくい記入例〉
私は、〇〇社に入社後、人事部に配属され、毎年100人前後の新卒者の採用に関わってきました。また、採用業務のほか、社内のコンプライアンス委員会にも所属し、

〈見やすい記入例〉
〇〇社に入社後、人事部に配属
・新卒者の採用 毎年100人前後の新入社員の採用に関わる
・社内コンプライアンス委員会に所属

2.具体的な数値で実例を挙げる

例えば、営業の実績で「多くの顧客と契約を結びました」と記載する場合と、「5人の方と契約しました」と記載する場合を比べると、後者の方が明らかに実績が伝わります。このように、職務経歴書に書く実績は、具体的な数値を挙げると相手企業に自分の実績を正しく把握してもらえます。「さまざま」「大規模・小規模」「多く・少なく」という抽象的、曖昧な表現は誤解を招く元です。

また「5人の方と契約」と書いても、扱うものの規模や期間によっては、実績とならない場合があります。より自分の実績をアピールするならば、「1週間で平均して5人の方」などのように期間を区切った実績を挙げましょう。こちらも具体的な数値があると、相手企業に誤解されずに伝わります。

3.全体量は長すぎず、短すぎず

職務経歴書はこれまでの仕事における経験を記載するため、社内での異動や転職経験が多いと、それだけ長いものが出来上がります。しかし、何枚にも渡る職務経歴書を提出しても企業は全てを読みません。企業は「自社で活かせるスキルがある人材か」「自社の業務を遂行する上で必要な経験はあるか」という点に絞って、職務経歴書を確認しています。

長い職務経歴書を作成しても、企業の求める人材に合致しなければ採用されません。逆に長い書類を提出すると、精査の能力や企業研究の出来に疑問を持たれてしまいます。

職務経歴書は、長くともA4用紙2枚程度にまとめるのがベターです。これ以上に長い経歴書は読みやすさの観点から好まれません。転職先の業務に関連する経歴や資格に重点を置き、それに関係しない内容は省きましょう。余計な内容が削られたことで、自身のアピールポイントが明確になり、企業にも伝わりやすくなります。

職務経歴書はハローワークで作れる | 添削を受けて完成度を高めよう

ハローワークで紹介される求人の多くは、地元に根差した長い企業がほとんどです。 これらの企業は決して規模としては大きくありません。しかし、長く続けられるということは、従業員や地域に愛され続けている証拠です。特別な表彰がなくとも、従業員の健康ややりがいを第一に考えた健康優良企業であることも考えられます。

素晴らしい企業に入るには、自分の事を積極的に売り込んでいかなければなりません。自分のアピールポイントを紹介する職務経歴書は、ハローワークで何度も添削を受けて、魅力が100%伝わる書類に仕上げていきましょう。

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