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  • 2021.03.26 (最終更新日:2022.04.06)

生き生き働くために必要なこととは。5つの要点を解説

目次

生き生き働くとは?

社員 笑顔 価値観が多様化する現在において、言葉の意味は1つだけではありません。それは生き生き働くという言葉にも言えることなのです。

「生き生き働く」の意味を考える

生き生き働く方法を考えるには、自分にとってそれはどういうことかを考えましょう。人それぞれ多様な価値観があるので、10人いたら10人が全て同じことに活力を感じるわけではないからです。そのため、他人が満足して働いている会社が、自分にとって満足感の得られる会社だとは限りません。

生き生き働くという言葉に対して、たくさんの人が想像するのが「やりがい」。やりがいは物事に対する手ごたえや充実感を意味しますので、仕事に対して手ごたえや充実感を感じられたら生き生き働けていると実感する人が多いのです。この言葉に対して思い出すことがポジティブな事柄の人ばかりかと思いきや、そうではありません。がむしゃらになって働く様や、粘り強さを思い出す人もいます。生き生き働くという言葉に対して、あなたが感じることは何でしょうか。

生き生き働けている実感は年代や職種で異なる

仕事や職場に活力を感じているかどうかは、年代や職種で異なります。生き生きと働けていることを実感できているのは、30代以下の若年層に多い傾向です。社内の役職という視点から見ると高い役職に就いている人ほど、会社に対して満足している人がたくさんいます。職種別に見てみると、研究開発や人事部門などに多い傾向です。研究開発はテーマに沿って情報収集や実験・検証などを行います。人事部門では組織開発や人材の育成に関わるのです。自分の好きなテーマについて研究をしたり人材の育成に関わったりすることは、仕事で得られる満足感が高いのではないでしょうか。

これに対して生き生き働けている実感が少ない人は、40代以上の年齢層に多い傾向。役職では一般社員に多く、職種は営業職が多いと言われています。一般社員は社内でも裁量権がほとんどなく、営業職は上司からの圧力や飛び込み営業などの辛さが原因ではないかと考えられます。営業職にはネガティブなイメージが強い人が多いですが、世の中の動向をいち早く知れたり人脈が広がったりするメリットもあるのです。

仕事のやりがいに関しては、日本人全体で低下しています。やりがいのピークは1981年で、そこから下がり続けているのです。働き方改革によって、有給休暇を積極的に取得したりテレワークを取り入れたりする施策が進んでいますが、まだやりがいの向上に繋がっていません。

働き方改革に関しては、不安を感じる層もいます。さまざまな経験を積んで成長したいのに、定時での帰宅を促されるのは成長の機会を失っているようだ、と思う人もいるのです。子育てと仕事を両立している母親の中には、子育てが落ち着く夕方以降に仕事をしたいのに、就業時間ではないため働けない、と悩む人もいます。

会社が社員のためにできることは限られる

お伝えした通り、生き生き働くとはやりがいを得られることだと考えている人が多いですが、人により異なります。やりがいのほかには生きがいや健康、定時で帰宅できることなど、実にさまざまな解釈があるのです。この価値観も年代ごとに異なり、チャレンジ精神や満足感を挙げる層もいます。定時で帰宅できるようにしたらそれに対して不満を持つ人がいますし、全ての社員のモチベーションを会社が管理するなんて不可能です。価値観は多様化しているので会社が社員のためにできることは限られます。しかし限られた中で価値観をカテゴリーごとに分けることはできるのです。人間関係やオーナーシップ、存在意義の実感などに分けます。その中で、社員のためにできることは何か?と考えている会社もあるのです。

今は、個人のワークライフバランスについて会社が考える時代になっています。全ての人に合わせるのは難しいですが、さまざまな制度を取り入れて実践している会社もあるのです。
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人間関係で悩みや不安があり、職場に対して満足感を得られない人も多いことと思います。以下のコラムでは職場に嫌いな人がいるときの接し方について解説しましたので、合わせてご覧ください。

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生き生き働くための要点を5つ紹介

ビジネス 笑顔 ここでは、生き生き働くための要点を5つ紹介します。

活力を得られるかどうか

与えられた仕事に集中し熱心な取り組みを通して活力が得られます。仕事にばかり意識を向けるのではなく、生活に注目するのも大事です。定期的に休憩を入れることは、エネルギーの補給に繋がり生産性の向上が期待できます。私たちの集中力は思っているよりも続かず、長くて90分間と言われているのです。体の構造を論理的に知っており、ただがむしゃらに仕事ばかりするのではなく休憩や運動を取り入れることが、仕事で活力を得ることに繋がります。

仕事が強みに繋がるかどうか

仕事が強みに繋がるかどうかも、生き生き働くための要点です。今の仕事に対して「誰にでもできるような仕事だ」と感じている人と「強みを活かしながら働けている」と感じている人とでは、後者の方が充実感を得られます。学んだ知識や経験を活かして専門的な仕事ができることを、自分の強みだと理解している人は仕事で満足感を得やすいでしょう。

自分が興味・関心のあることや、やりたいことと仕事の内容が一致していることも大事です。仕事内容が興味・関心の持てることで、なおかつ強みを活かしている実感があると、生き生きと働けます。

仕事を通じて誇りを感じられるかどうか

責任のある仕事をして会社や周囲から信頼を得ていると、仕事への誇りを感じられるため生き生きと働けます。「この人にはあまり仕事を任せられない」と思われている職場で働いても、充実感は得られませんよね。1つ1つの仕事を素早く丁寧にこなし、同僚や上司から信頼を得ることで、仕事に対して満足するのです。

仕事を通じて居場所があると感じられるか

仕事で関わるメンバーから期待され、会社の一員として安心感を得ているかどうかもポイントです。日本人は昔から会社に対する帰属意識が特に強いと言われています。自分が属する集団の利益や目的に共感することや貢献していることを実感することで、安心感を得るのです。誰かが自分のことを1人の人間として気にかけていることで、居場所があると考えます。

自分の内面に注目できるかどうか

自分に似合う服や好みの色は知っているのに、働くことに対して目を向けない人が多いです。働くことに対しては自分の内面を見ようとしないので、まるで似合わない服を着続けるかのように、合わない働き方を続けます。働くことや会社に対して何を求めているのか、自分の内面に注目してしっかり考える時間が大切なのです。自分のことが分かっていないと、希望している内容を会社に伝えられません。根本的な問題である対話ができなければ、生き生き働くという目標に到達できないのです。

上司や同僚はあなたの得意な仕事は理解できます。しかしどうしたら生き生き働けるのかということは知りません。自分自身で生き生き働ける環境や状況を理解していれば、周囲も一緒に考えやすくなります。お互いにどうしたら活気を持って働けるかが分かっていれば、エネルギッシュな良い職場になるのです。周りの人がどうやって生きているのか気になる人も多いと思いますが、まずは自分の内面に注目してはいかがでしょうか。

部下のやる気を上げてくれる上司の指示

上司 笑顔 「やる気が上がれば生き生き働くことができる」という人も多いことと思います。ここでは、どんな指示を出す上司が部下のやる気を上げてくれるのかを解説しました。

明るい未来を掲示してくれる

やる気を上げるには、自分でコントロールできているとの実感が大切です。また、ネガティブなことを想定するような警告の仕方も、恐怖を感じるので仕事ぶりが落ちることに繋がります。部下のやる気を上げるような指示の仕方とは、この仕事をするとこんなことができるようになるから、やってみないか。と明るい未来を掲示することです。このような指示の仕方をしてくれる人が上司なら、ポジティブな気持ちになるので本領を発揮して生き生き働けるでしょう。

責任のある仕事を任せてくれる

責任のある仕事を任せてくれる上司も、生き生きと働ける環境には大事です。家具のお店から名前を取った「イケア効果」のことを知っていますか。家具を自分で組み立てますが、時間をかけて組み立てたことに満足感を得られます。そのことから自分が時間をかけて作り上げたものに対して、特に親しみを感じ評価も高まることをイケア効果と呼ぶようになりました。自分が時間をかけて作ったものでも、他人から見ればそれほど価値があるものではないように感じる人もいると思います。しかし大事なのは自分の手で作り上げた実感があることなのです。

仕事を任せるときに、全ての責任を部下が背負う業務を作ってくれる上司がいると、期待に応えようと思います。無茶な仕事を任せる上司がいいと言っているわけではなく、部下の力量に合った任せ方をしてくれる上司なら、期待に応えようとやる気も向上するのです。

期待されていることを思い出させてくれる

仕事などの成し遂げなければならないことがあるときに、自分がそれを達成できると認識することを「自己効力感」と言います。自己効力感を高めるには、自分がどこまで仕事をコントロールできているかという実感が大事なのです。そのため上司から仕事を受けるときに「任せたぞ」と言われただけでは、壁にぶつかったときに不安を感じます。不安を感じるような状況を回避するために、日々のコミュニケーションで進捗状況を確認してくれたり期待していると言ってくれたりする上司は、やる気を上げてくれるのです。期待されていることを思い出させてくれることによって、自己効力感が維持されます。

生き生き働ける人の特徴とは

会社員 笑顔 時代の流れが早いので、一概に何が正解だと言えないのが現代社会です。しかしそんな中で、生き生きと働いている人はどんな人なのでしょうか。

学習を続ける習慣のある人

何事も学習し続ける習慣のある人は、生き生き働けている傾向にあります。学習と言っても学生時代のように、机の上の勉強をただこなすだけではありません。積極的にいろいろな経験をして、失敗しても成功してもそこから意味のあることを感じ取れる人です。経験から自分に足りないものを見つけ出すだけではなく、人の注意や忠告にも素直に耳を傾けます。自分にはどんなことができるのか、それを探し続けている人は生き生きと働いているのです。

社会に貢献していることを実感している人

働くとは、人のためになることをしてその対価をいただくことです。世の中には対価を重視する人も多いですが、そうではなく人のためになることに重きを置く人は、社会貢献していることに喜びを感じているので、生き生きと働いている人が多くいます。誰かに与えることで自分の価値を感じたり楽しさを感じたりしている人の周りには、人が集まるので仕事も成功しやすいです。

自分の考えを発信している人

自分の考えを発信している人も、生き生き働いている人の特徴です。得た情報を自分の中に置いておくだけでは、情報が巡らないため新しいことを得られません。自ら発信していくことで伝えたいことが明確になりますし、届けたい相手に情報が伝わったときにやりがいを感じられます。

生き生きと働ける環境を探す

会社 オフィス 会社の環境に注目して、生き生き働ける場所を探すこともできます。健康経営を実施している会社では社員のワークライフバランス改善を目指すために、さまざまな働き方を認めている会社も多いのです。ここでは、新しい働き方の一部を紹介いたします。

フレックスタイム制

フレックスタイム制はあらかじめ決まっている労働時間の範囲内で、始業・終業時間を社員が決められる制度のことです。多くは出社・退社が自由なフレキシブルタイムと出勤が必須なコアタイムに分かれています。通勤ラッシュを避けられたりプライベートの時間をたくさん確保できたりするメリットがあります。その一方で仕事をしていないときに業務連絡が来ることや、社外とのコミュニケーションが取りにくくなるデメリットがあるのです。
健康経営の一環としてフレックスタイム制を取り入れる会社も出てきています。以下のコラムも合わせてご覧ください。

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健康経営を考えるならフレックスタイム制の導入も検討する

テレワーク

テレワークは、離れた場所で働くという2つの意味がある造語です。会社から離れた場所で働く形式のことなので、自宅だけに限らずサテライトオフィスやカフェで働くことも意味します。ワークライフバランスを実現できたり仕事の効率化を図れたりする一方で、長時間労働になりやすかったり時間の管理が難しかったりするデメリットがあるのです。テレワークをしたいと思う人は多いですが、なかなかそれを実現するのは難しいと言われています。
その理由をまとめているので、以下のコラムも合わせてご覧ください。

おすすめコラム
テレワークしたいのにできない理由|テレワークに向いている人は?

まとめ

日本に住んでいると、古くからの習慣がなかなか抜けないように感じることがたくさんあります。しかし働き方改革が始まってから、新しい働き方を取り入れようとしている会社があるのも事実。さまざまな働き方があることを知れば、視野が広がってポジティブな気持ちになるのではないでしょうか。
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