• 健康経営
  • 2021.06.17 (最終更新日:2022.04.06)

仕事のやりがいの見つけ方。仕事の姿勢を見直すことが大切

目次

仕事におけるやりがいとは何か

仕事 サラリーマン

今の仕事に不満を抱えている人は多い

「やりがい」という一言の中には、たくさんの意味が含まれています。なぜ今の仕事にやりがいがないと感じるのかを深掘りしていくと、さまざまな不満が出てくるわけです。毎日単調な仕事ばかりだから飽きてしまう人もいれば、職場の人間関係がうまくいかないことに対して不満を持っている人もいます。職場に対する不満の中には、休みが取りにくくて残業が多いというように、環境に対する不満を持っている人も多いです。本当は小さな不満がたくさんあるのに、そのことを口に出せば考え方の甘さや悩みの小ささを指摘されることを心配しているため、不満を1つにまとめて「やりがい」という言葉に例えている可能性もあります。

やりがいはどうやって生まれるものなのか

それでは仕事のやりがいは、どうやって生まれるものなのでしょうか。やりがいを感じるための元となるのは評価・将来性・報酬の3つのポイントです。ここで挙げる報酬とは給料のように、目に見える形で貰えるものだけではありません。チームで仕事を終わらせたときの充実感や、利用者から直接感謝を伝えられたときの喜びなども含みます。自分のしてきた仕事が社会と関わる中でどのように役に立ち、どのような評価を受けるのかを今一度考えてください。仕事が社会の役に立って評価されたとき、自分は何を得るのでしょうか。やりがいを感じている状態とは、この流れの中で満足感を得て充実している状態だと言えます。

社会との関わりと聞くと、オーバーな言い方に感じるかもしれませんが、本当にそうでしょうか。どんな小さな仕事1つでも、社会との関わりはあるものです。たとえば物流倉庫内で行う商品の仕分けは、スーパーなどの店頭に並ぶときに役立ちます。自分の作った資料が会社の先輩の役に立ったときでも、頼りにされたことを実感できます。知り合いや家族に仕事での成果が認められれば、充実感を得られるわけです。仕事をするうえでスキルや経験が培われれば、自分の将来性に繋がるので、さらにやりがいを感じられます。

あった方がいいが無理して見つけなくてもいい

働くうえでやりがいはあった方がいいですが、必ず見つけなければならないものでもないのです。仕事は人との支え合いで成立するものですから、自分の仕事が誰の役にも立たないなんてことはありません。誰かのためになったことを実感できる方が、モチベーションの向上に繋がるわけです。つまらないと感じてしまうことも、人同士の支え合いが原因だと言えます。自分の働きぶりがどのように生きているのか実感していないため、この仕事の将来を不安に思うのです。

人間関係が辛いと悩むのは、お互いを認め合わない関係になってしまったからではないでしょうか。どこかで「それはあなたの仕事だから、あなたがやって当然」だと思っていると、その感情は相手に伝わります。感謝の気持ちを伝えられて嫌な気持ちになる人はいませんから、相手に淡々と指示命令するのではなく仕事を依頼する気持ちで伝えるわけです。そして成果を出してくれたときには、そのことに対してきちんと感謝を伝えるだけで、お互いに気持ち良く仕事ができることでしょう。

やりがいはどんなときに感じる?

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能力が活かせたとき

自分が持っている能力や知識を活かせたときに、やりがいを感じる人は多いです。ほかの人にはまねできない能力や知識を活かせることは、自信に繋がります。自信が持てるようになれば、仕事自体が楽しいものだと感じる人も増えるのです。特に資格が必要な仕事であったりクリエイティブな職業であったりする場合は、能力や知識を活かせていることにやりがいを感じることも多いです。

成果が認められたとき

自分の仕事ぶりや成果が認められたことによって、やりがいを感じる人もいます。仕事というからには当然、楽しいことばかりではありません。時にはどんなに苦手なことでも、仕事だと割り切ってしなくてはならないこともあります。苦手なことでも試行錯誤しながら上手に進む方法を探っていった結果、プロジェクトを達成したり周囲に認めてもらえたりすることが、やりがいに繋がるわけです。仕事の成果が数値化される業種の場合は、評価が明確に分かりやすい反面、成果主義の厳しさが露骨に現れることもあります。成果が認められることにやりがいを感じるタイプには、向いていると言えるでしょう。

誰かの役に立てたとき

自分が誰かに貢献していることに、喜びややりがいを感じる人もいます。仕事は辛いものでも、利用者からの感謝の言葉1つでモチベーションが向上するという経験をした人もいるはずです。特に介護の仕事は、利用者との関わりの中でやりがいを見つけやすい仕事の1つとなっています。
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人のためになる仕事がしたいと考える人は多いと思います。しかし仕事というものは突き詰めれば必ずどこかで人のためになるものです。その中でも介護や医療関係、接客などの仕事は、特にやりがいを感じやすいと言えます。

自分が成長できたとき

経験の中で自分が成長できたり、できることが増えたりすることに対して、やりがいを感じる人も多いです。「自分が将来どうなっていたいか」という目標がはっきりしている人ほど、自分の成長を実感します。自分の成長のために必要なものを考えながら行動するので、仕事にも積極的に取り組むわけです。

高い給料がもらえたとき

お給料は、私たちが生活をするうえでなくてはならないものです。なるべく貯金したい人やお金のかかる趣味を持っている人は、給料とやりがいは直結するのではないでしょうか。仕事内容がどれだけ厳しくても、給料が高いから頑張れる人もいるわけです。給料の高さとやりがいが比例している人は、成果が給料に繋がりやすい仕事ほど、モチベーションを向上できます。生活インフラや金融など、私たちの生活に欠かせない産業が、給料が高い傾向です。

仕事でやりがいを見つける方法とは①

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まず熱意を持って取り組む

仕事でやりがいを見つけようとしているのに、半端な気持ちで仕事をしていては、やりがいを見つけにくくなります。いい加減な気持ちで働くのではなく、まず熱意を持って目の前の仕事に取り組んでください。熱意を持って仕事に取り組めば、達成感を得られたり成果に繋がったりするかもしれません。

確かに誰かからの指示を待って、指示通りに動きながらなんとなく毎日をやりすごしていく方が楽です。しかし長い間この状態でいると、自分の存在意義を見失うばかりか、「やらされている」という感情になってしまう可能性があります。「自分は仕事の当事者である」との意識をしっかり持てば、自分の頭で考えて行動を起こすようになるはずです。きちんと自分で考えて行動を起こせば周囲にも良い影響を与えるので、評価に繋がりますし、自分自身を磨くこともできます。

そのためには自分がするべき仕事に対して、自分なりに課題を見つけることが大事です。業務の効率化のために工夫をしてもいいですし、仕事のスキルを極めてもいいでしょう。仕事のスキルを極めるときは、たとえば「仕事内容を知らない人に対しても、概要を説明できるようになる」など、基準を決めておくとはかどります。このように熱意を持って仕事に取り組めば、やりがいに近づいていくはずです。

何にやりがいを感じるのかと考えてみる

人によって価値観は異なるので、自分が何にやりがいを感じるのかと考えることも大切です。今までの仕事で何に対してやりがいを感じていたのか、落ち着いて思い出してください。可能ならノートなどに記録しておくことによって、頭の中も整理されますし読み返すこともできます。物事を客観的に考えるためにも、ノートにまとめてみましょう。

楽しく感じる部分を探す

仕事において、やりがいと楽しさは直接関わる部分です。毎日淡々と仕事をしているのなら、楽しめるポイントを見つけるのはいかがでしょうか。大事なのは楽しさを発見して終わるのではなく、楽しいと思った理由を深掘りして、やりがいに繋がらないか模索することです。今の仕事では楽しさを感じられない場合は、楽しいと思えるのはどんな仕事なのか追求します。

同じ業種の人とコミュニケーションを取る

一人で考え込むと、視野が狭くなりがちです。同じ業種の人とコミュニケーションを取れば、新たな価値観を見つけられるかもしれません。同じ業種でも仕事をはじめるきっかけも異なりますし、学んできた過程も異なります。同じ業種の人とコミュニケーションを図ることで、ほかの人がどんなことでやりがいを感じているのかを知れるわけです。

仕事でやりがいを見つける方法とは②

仕事に対する姿勢を見直して改善する

仕事に対する姿勢に問題があるため、仕事にやりがいを見いだせない可能性もあります。改善すべきポイントを見つけるために、ときには自分の仕事ぶりを振り返る時間も必要です。仕事ぶりを振り返るときにも、ノートが活用できます。このノートは誰かに見せるわけではありません。後で読み返すのは自分だけですから、短い言葉で構いませんし自由に書いてください。読み返したときに思い出しやすくするために、そのときに感じた感情も一緒に書いておきます。

仕事ぶりを振り返ることは、個人で行うことも大切ですが、チームで行うことも大切です。振り返りは、「このまま続けるべきかどうか」「問題点」「今後行うこと」に分けて行います。3つのポイントに分けることで、「今回の仕事ぶりは3つのうちのどれに当てはまるだろうか?」と分類するくせがつくわけです。そうすれば、仕事をするたびに「これは続けるべき業務である」「これは止めるべき業務である」と整えられた考えが共有できます。

仕事以外のことでやりがいを探す

仕事でやりがいを探すことは、無理にすることではないとお伝えしました。仕事で見つからないのなら、プライベートで見つけることもできます。仕事は仕事で割り切るかわりに、休暇を楽しんでいる人も多いです。趣味に打ち込んだり資格を取得するために学習したり、プライベートを充実させることも、仕事のやりがいややる気に繋がります。

転職や異動を試みる

どうしても仕事でやりがいを見つけたい場合は、今の仕事を辞めて移動や転職を選択する方法もあります。はじめに社内での異動を検討して、その後に転職を選択するのがおすすめです。社員のやる気を上げるために、人事制度の中に自己申告制度や社内公募制度を用意している会社があります。会社に異動の希望を出すときは、はじめに人事制度の確認をおこなってください。転職は大変なうえ、次の職場なら必ずやりがいを見つけられると決まっているわけではありません。社内で情報収集をして、自分が希望する働き方ができる場所がないか探してください。

仕事の楽さとやりがいについて

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楽だけどやりがいを感じない職場は転職すべきか

仕事は楽だけど、やりがいがなくて苦痛を感じる人もいることと思います。会社の環境を確認しても、今以上の仕事が貰えるとも思えない状況です。このような内容を周囲に相談すると、贅沢な悩みだとたしなめられるので、ますます一人で抱え込んでしまいます。安易に転職を考えるのは軽率だと思う反面、毎日の仕事が辛くて仕方ないわけです。転職を検討するときは、本当にやりたいことを今一度整理することが大切になります。この部分が整理できていなければ、転職を繰り返してしまう可能性があるからです。お伝えした通り与えられた仕事をいかにして工夫していくかで、仕事の面白味も生まれます。まずは今の環境を改善するために行動してから、転職を考えるのはいかがでしょうか。

楽な仕事と楽しい仕事は違う

大前提として、楽な仕事と楽しい仕事は異なります。楽といっても肉体的に楽な仕事と精神的に楽な仕事があります。残業がほとんどない仕事や重労働ではない仕事を、肉体的に楽な仕事に挙げる人もいるでしょう。重い責任が無く怒られない仕事のことを、精神的に楽な仕事だという人もいます。でもこれは、本当の意味で楽だと言えるのでしょうか。一部分を切り取って考えると、確かに楽かもしれません。しかし長期的に、大変なことがほとんど無くて、やりがいを感じられない仕事を続けると考えたら、嫌気がさす人もいるはずです。従業員をリストラしようと思った会社が、やりがいのない仕事ばかり与えるのは、精神的に追い詰めて自己都合の退職にするためだと言われています。大変なことがほとんど無い暇な状態というのは、精神的に追い詰められるほどの苦痛があるわけです。楽しい仕事の定義は人それぞれ違いますが、楽な仕事と楽しい仕事は異なるのです。

働きやすい環境作りを行う会社がある

従業員が働きやすい職場を作るために、さまざまな取り組みを行っている会社があります。たとえば健康経営では、従業員の健康維持を戦略的に考えて対策を取るわけです。健康経営の中でも優良な取り組みを行っている法人は「健康経営優良法人」に認定されます。健康経営優良法人は認定項目が公表されているので、就職や転職をするときの1つの目安になるのです。

ここでは、健康経営を行う会社の取り組みを一部紹介します。ある会社では従業員が健康でやりがいを持って働けるように、人事データや健康情報を一括管理できるシステムを開発しました。メンタルヘルスや健康意識の向上に関する施策はもちろん、独自の有給休暇奨励制度を設けて、ワークライフバランスの実現を目指しているわけです。仕事でやりがいを感じるために、プライベートも充実させたい人もいます。就職するとき会社がワークライフバランスへの取り組みをしているかどうか調べることで、ある程度予測をつけることが可能なわけです。このように健康経営では、各社が独自の取り組みを行っていることも多くあります。
以下のコラムでは、健康経営のメリット・デメリットを解説しています。合わせてご覧ください。

おすすめコラム
健康経営とは? 企業にとってのメリットと取り組む方法

自社の健康経営の取り組みを公式Webサイトで公表している会社も多いので、情報収集の一環として調べるのもいいのではないでしょうか。

まとめ

仕事のやりがいの見つけ方を解説しました。「必ずないといけないものではありませんが、あった方がいい」ものがやりがいです。充実感を得るためには、何事も熱意を持って取り組むことが大切だと分かりました。やる気を持って働けば成果に繋がるので、やりがいを感じられるはずです。
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