• 健康経営
  • 2021.07.23 (最終更新日:2022.04.06)

職場での悩み相談ができない理由や対処法を紹介。転職の注意点も

目次

3種類に分類される仕事の悩み

サラリーマン 悩む 職場の悩み相談は、主に3種類あります。

人間関係に関する悩み

「職場の人間関係が悪くて仕事に行きたくない」と思ったことのある人は、多いのではないでしょうか。職場の悩みでとても多いのが、人間関係に関する悩みです。仕事とは直接関係のないことで、嫌がらせやトラブルに合うことも少なくありません。人間関係の悪化は集中力の低下を招いて、ミスを起こしやすくします。ひとたび人間関係が悪くなってしまうと、今後その人と何をやっても良好になることはほとんどないのです。ミスを起こしやすくなると、業績や評価の低下に繋がります。

当コラムでは、人間関係に関する記事を執筆しています。「職場の人に嫌われているのでは」と不安を感じていませんか。以下のコラムでは、好かれる人と嫌われる人の特徴のほか、人間関係が仕事に与える影響を解説しています。合わせてご覧ください。

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職場で好かれる人と嫌われる人の特徴。嫌われているか確かめるには

仕事の進め方など業務上のもの

次に、仕事の進め方など業務上の悩みです。「業務の過程が複雑すぎるので、どうしていいのか分からない」「スランプに陥って仕事で結果が出せない」と悩んだ人もいることでしょう。どんな環境であっても、仕事の進め方を身につけておくことが大切です。業務内容が幅広い場合は、たくさんのことを求められるのでなおさら重要になります。

仕事の進め方を理解していなければ、目の前の業務をなんとかこなすだけになるのです。その結果仕事の質が悪化し、顧客に安心して商品やサービスを提供できません。仕事の進め方を身につけていれば効率化により仕事の質も良くなり、顧客の満足につながります。大きなプロジェクトを任されたときや初めての仕事をしたときには、分からないことが多いです。今までの経験から分からないことなのに、1人で悩んでいては時間だけが経ってしまいます。

自分の体調に関する悩み

仕事に影響を与える体調面はデリケートな問題なので、すぐに相談できず1人で悩んでしまう人もいます。人に相談しにくいと感じる理由はさまざまです。たとえば女性の場合、生理による体調不良は個人差があります。そのため過去に体調不良を理解してもらえなかった経験のある人は、誰かに相談することを躊躇してしまうでしょう。

うつ病やパニック障害など精神的な病気も、理解されずに辛い経験をした人が多いです。病気を持っている場合、自分はもっと働きたいのに希望通り働くのが難しいこともあります。相談したいけれど理解されないため、「職場で居心地が悪くなったら困る」と思い我慢してしまう人もいるのです。体調面は言葉にするのが難しいので、悩みを相談できない人も多くいます。

どうして仕事の悩みを相談できないのか①

サラリーマン 悩む 悩みを相談すれば心が軽くなるのに、どうしていつまでも溜め込んでしまうのでしょうか。ここでは、仕事の悩みを相談できない理由を解説します。

職場の人間関係が悪化している

職場の人間関係が悪化していると、気軽に悩み相談ができません。風通しが悪く全体的に余裕のない職場では、コミュニケーションが少ないからです。陰口が蔓延しているような職場も、「1人に言ったら全員に伝わってしまうのではないか」と懸念するので相談できません。相談したところで、嫌な顔をされたり個人の気の持ちようだと言われたり、満足な回答は得られないことが多いです。相談しにくい雰囲気は、能力主義や個人主義の会社によくあります。職場の空気が悪いと、悩みを相談する気にもならないのです。

毎日忙しく相談する暇がない

「毎日忙しいから相談するのは迷惑だ」と考える人がいます。内向的な人や他人に気をつかいすぎてしまう人は、特にこの傾向です。このような人は自分の相談で相手の仕事を遮ることにより、戸惑わせてしまうことを心配してしまいます。また、相手の心配事を増やしてしまうことに対して、悪いことだと考えているわけです。自分のミスで空気が悪くなってしまったときは、なおさら相談しにくくなります。仕事が忙しいことで、相談を遠慮してしまう人も多いです。

相談するのが恥ずかしいとの気持ち

周囲の目を気にしてしまう人の中には、「相談するのは恥ずかしい」と考える人がいます。自分の質問はレベルが低いと思っていて、呆れられたり笑われたりすることを怖がっているのです。そうではなく、悩んでいるところを人に知られたくない人もいます。プライドが高い人の中には、何でも知っていると思われたい人もいるのです。本当は悩んでいるのに、プライドが邪魔をして相談できない人もいます。

上司が怖い

上司が怖いと思っていると、なかなか相談する気にはならないものです。少し前まで「なんでも聞いて」と言われていたのに、質問するようにしていたら「自分で考えろ」と言われて、困る例も少なくありません。逆に、自分で考えろと言われるから考えて行動したのに、「勝手なことをするな」と言われて戸惑った人もいることでしょう。考えていることが読めないうえに、上司のことを怖いと感じてしまうと、相談するのが億劫になります。

言葉にして伝えるのが苦手

自分の抱えている悩みを上手く言葉にできないので、悩み相談をしにくい人もいます。「今から上司や先輩に大事な話をしなければならない」と思ってしまうと、緊張して話す順序が分からなくなるのです。また、悩みはあるが、漠然としているので言葉で表現できないこともあります。このような場合、上手に伝えられなくて誤解を招いたときのことを考え、不安を抱えるわけですね。相談する勇気と不安を抱えながら働くことを天秤にかけた結果、後者を選んでしまいます。なかなか悩み相談できない人は、言葉にして伝える方法が分からないこともあるのです。

どうして仕事の悩みを相談できないのか②

相談しても無駄だと思っている

相談しても無駄だと思っている場合、なかなか相談に踏み切れません。相談しても見て見ぬふりをされたり、いい加減な対応をされたりした経験があると、「どうせ相談しても無駄だ」と考えてしまいます。分かってもらおうと努力をしても聞き入れてくれないので、面倒に感じる訳です。悩み相談できない人は、相談しても無駄だと考えていることもあります。

職場に仕事が分かる相手がいない

職場に仕事が分かる相手がいないので、悩み相談をできない例もあります。人数の少ない属人的な仕事をしている人が、悩みがちです。会社によっては、上司が部下の仕事内容を全て把握していないことがたくさんあります。そのため上司の一言で今までしてきた仕事がなくなりますし、新しい仕事が増えるわけです。このような会社で分からない仕事を任されたとき、自分で調べて対応するしかありません。自分の担当する仕事を分かる人が少ないので、相談できないこともあるわけです。

仕事ができない人と思われたくない

悩み相談に踏み切れない人の中には、仕事ができない人だと思われたくない人もいます。「悩み相談をすれば評価が下がり、職場で肩身の狭い思いをすることになるかもしれない」と考えているわけです。過去に仕事ができなくて辛い経験をした人もいるでしょう。しかしいつまでも相談をしないと、ずっとやり方が分からなかったり後輩に教えられなかったりといったデメリットがあります。先のことを考えなければ、後で自分が困ってしまうのです。結局のところ、悩み相談をしない場合でも仕事ができない人だと思われる可能性があります。

職場で悩み相談できないときの対処法①

女性 電話

自分に反省点がないかどうか振り返る

「仕事の悩みを相談できない」と困っていることと思いますが、自分に反省点がないという自信はありますか。仕事で不明点があったらすぐに確認する、仕事を進めてから内容を擦り合わせるために進捗確認をする、など基本的なことができていない場合もあります。繰り返し同じ質問をしていたり、「はい」か「いいえ」で答えられない質問をしていたりする場合、相手は困ってしまうわけです。よく思い返してみれば、1つでもできていないことがある人はいることと思います。自分に反省点がないかどうか、今一度振り返ってください。

人事部や相談窓口に伝える

上司や先輩に相談できない事情がある人は、人事部や相談窓口に伝える方法もあります。会社の相談窓口は直接的な利害関係がないうえに、社内で起こっていることを理解しているからです。自分のキャリアプランから今の環境でやりたい仕事内容、別の環境で働きたいといった希望などを相談してください。伝えることによって、希望がかなえられる可能性もあります。人事部や相談窓口があるので、1人で悩みを抱える必要はありません。

ここでは仕事の悩み相談ができる、外部の相談窓口を2つ紹介します。仕事で困ったときに、相談を検討してください。  
  • 総合労働相談コーナー
総合労働相談コーナーは、嫌がらせやパワハラのほかに、募集・採用等の労働問題、解雇などさまざまな悩み相談に対応しています。

外部リンク
総合労働相談コーナー

  • みんなの人権110番
こちらはパワハラや差別など、主に人権問題を扱っている電話相談サービスです。職場で自分だけあからさまに理不尽な扱いを受けていたり、上司からパワハラを受けて人権を侵害されていたりするときに、こちらの窓口に相談してみてはいかがでしょうか。

外部リンク
法務省

あらかじめ質問内容を整理しておく

相談するときは、あらかじめ質問内容を整理しておきましょう。具体的な内容を伝えやすくなるだけではなく、伝えたいことを忘れることや頭が真っ白になることを防げます。現在の状態で「何に」「なぜ」悩んでいるのかをしっかり話すことで、相手にも伝わりやすいです。悩み相談をするときは、今後自分はどうしたいのか、ということも添えて話してください。誰かに相談するのが苦手な人は、あらかじめポイントを決めて整理することで伝える内容が明確になります。

普段から質問できる環境を整える

普段から質問できる環境を整えることで、大きな悩みも相談しやすくなります。普段から質問を繰り返していると、相手は自分が考えていることを理解してくれるからです。少し迷ったら小さなことでも質問してみたり、普段の会話の中に悩みを入れてみたりしてください。このときにする小さい質問は、悩みではなくても構いません。大切なのは「質問しやすい環境を作ること」ですから、天気に関する質問や昨日食べた料理などでもいいのです。普段からこれらを意識することによって、大きな悩みを相談しやすい環境になります。

悩み相談できないときは転職してもいいのか

履歴書 転職 悩み相談できない場合の対処法を紹介してきましたが、いろいろ考えてもどうしても環境が変わらなかったり悪化したりすることもあるでしょう。こんなときは、転職してもいいのでしょうか。悩み相談できずに転職する場合の注意点を解説します。

情報収集を怠らないこと

悩み相談できないからと転職する場合、情報収集を怠らないようにしてください。悩み相談ができずに長期間抱え込んだことで、転職で人生が決まるということをご自身で十分理解されていることと思います。予想と現実が違って転職を繰り返さないためにも、情報収集をしっかりしましょう。

転職によって受けるデメリットの方が、メリットを上回る可能性も十分にあります。たとえば、年功序列が根付いており転職者が冷たい対応を受けることや、希望していた業務をやらせてもらえないこともあるわけです。対抗意識や嫉妬心のある従業員が多く、心身の負担となる場合もあるでしょう。情報収集を怠らないことにより、無駄な転職を防ぐことに繋がります。

スキルを身につけること

転職活動を有利に進めるためにも、スキルを習得しておくのがおすすめです。それらのスキルは面接のときに、アピールポイントとしても役立ちます。スキルを選ぶときは、「実践的なスキルで転職に役立つものかどうか」「自分がやりたい仕事で活用できるものか」を確認してください。スキルを習得して、転職活動や今後の仕事で役立てましょう。

周囲に転職の相談をしておくこと

身近な人への転職の相談は、具体的なアドバイスを得られる可能性が高いのでおすすめです。人生を左右するような大きな決断をするときは、他人よりも身近な人に相談するのが望ましいと言えます。親密な間柄でなければ、相手も気軽に返事ができません。また、ネガティブな気持ちになっているときは、悪い方へ悪い方へと考えるものです。そんなとき身近な人に相談すれば、「自分が間違っているのか」「なおせるところはないか」思い直すきっかけにもなります。気持ちの整理をするという意味でも、身近な人へ転職の相談をするのがいいでしょう。

転職時に役立つ取り組みについて

転職 環境を変えようと試みたけれど、どうしても変わらなかった人もいることと思います。ここでは、転職時に知っていると役立つ取り組みを紹介しましょう。それは経済産業省が運営している「健康経営優良法人」です。健康経営優良法人は優良な健康経営を行う会社を顕彰する制度のため、認定されていれば、ある程度良好な環境であると推測できます。
また本制度の認定基準は更新されるので、表面上だけの取り組みでは認定されにくくなりました。表面上だけの取り組みを行う会社が認定されにくくなったことも、転職時に役立つ理由です。以下のコラムでは、2020年の認定基準も紹介していますので、合わせてご覧ください。

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まとめ

職場での悩み相談ができない理由を解説しました。悩み相談ができない理由は多岐に渡るので、まず「どうして悩み相談ができないのか」と分析することも大切です。「自分にできていないことはないか」と行動を見直すことで、見えてくることもあるはずです。働きながら次の転職先を探すのは大変なので、まずできることから対応してみるのはいかがでしょうか。
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