• 健康経営アドバイザー
  • 2021.11.19

メタボリックシンドロームとは?健康経営との関連性について解説!

目次

会社に潜むリスク「メタボリックシンドローム予備軍」

メタボリックシンドローム「メタボ」という言葉は、テレビや新聞、インターネットでもよく見かけませんか?
メタボは「メタボリックシンドローム」の略で、生活習慣病の前段階の状態を示すものです。
40~74歳の男性2人に1人、女性5人に1人が予備軍にあたると言われています。
現在車社会やデスクワークが中心で運動不足となり、栄養が豊富な現代において、メタボの人が増えていることが問題となっています。
さらに恐ろしいことに、メタボリックシンドロームはいわばサイレントキラー(自覚症状がないまま進行する)です。
決定的な症状が出てくるまで時間がかかるため、本人も会社も気づかず致命的な病気を発症してしまうことがあります。その場合仕事や私生活にも支障がでてくるでしょう。

会社としてもこのような状態を避けるために、リスクマネジメントとして原因や予防方法を知ることをおすすめします。
そこで今回は「メタボリックシンドローム」に関する具体的な支援について紹介します。

メタボリックシンドロームとは?

メタボリックシンドロームコレステロールメタボリックシンドロームは別名「内臓脂肪症候群」です。
内臓脂肪型肥満に加え脂質異常・血糖高値・血圧高値が複合してみられる状態で、病名はつきませんが複数の病態が複合している状態ともいえます。
生活習慣病の前段階の状態がメタボリックシンドロームです。

原因

主な原因は、不健康な生活によるものです。
リスクとなる生活習慣には、喫煙・飲酒・食生活の乱れ・運動不足・過労・睡眠不足などがあります。日常の習慣が少しずつからだへ悪影響を及ぼしています。

診断基準

内臓脂肪型肥満の診断基準は「腹囲」
男性85㎝以上、女性90㎝以上なら要注意
「腹囲」が基準値を越え、以下の項目のうち、2つ以上が当てはまれば、メタボリックシンドロームと診断されます。
脂質:中性脂肪値が150mg/dl以上か、HDLコレステロール値が40mg/dl未満、またはその両方に当てはまる。
血糖値:空腹時血糖値が110mg/dl以上
血圧:最高(収縮期)血圧が130mmHg以上か、最低(拡張期)血圧が85mmHg以上、またはその両方に当てはまる。

メタボリックシンドロームを放置していると生活習慣病に

たとえると、メタボリックシンドロームは黄信号、生活習慣病は赤信号です。
生活習慣病はメタボリックシンドロームとは違い、すでに発症している状態となります。

その名の通り偏食・運動不足・ストレスなどの普段の生活習慣が、発症や進行に深く関わっています。
メタボリックシンドロームは、はっきりとした自覚症状がないため油断しがちです。
内臓脂肪型肥満を放置すると、生活習慣病である高血圧症、高脂血症、糖尿病、肥満症になってしまいます。

とくにこれらの病気には、はっきりとした自覚症状が無いため、油断し積極的に治療しないことが多い傾向です。
生活習慣病のなかでも脂質異常症・高血圧・糖尿病・肥満は「死の四重奏」と呼ばれています。
もちろん単独でも恐ろしい病気ですが、この4つが揃うと心筋梗塞などの心臓病で亡くなる危険が明らかに高くなると言われています。

メタボリックシンドロームの予防・改善法とは?

体重計メタボリックシンドロームになるリスクを下げるにはどうすればよいでしょうか。

まずは自身や従業員の現状を知ることです。
腹囲をはかることはメタボリックシンドロームかどうかを知るための第一歩ですが、これだけでは適切な判断ができない場合があります。
例えば、内臓脂肪が多くなくても、筋肉の量が多ければ腹囲も大きくなります。この状態はメタボリックシンドロームではありません。

体組成計を使えば内臓脂肪レベルとして内臓脂肪の状態をできます。
この内臓脂肪レベルは、からだの筋肉や脂肪の状態を踏まえた状態での分析です。腹囲をはかるよりも簡単にかつ具体的に内臓脂肪の状態を把握することができるでしょう。
体組成計を使って日常的に自分の体組成を管理していくということが、非常に大切であると言えるでしょう。

体組成計とは

「体組成」とは、筋肉や脂肪、骨など私たちの体を構成する組織のことをいいます。
その「体組成」を推定して表示するのが、体重体組成計です。
体組成計では、体重だけではなく、体脂肪率の測定、さらにその脂肪の内容(皮下脂肪か内臓脂肪か)や筋肉率の測定をすることができます。
肥満の予防・改善などの健康管理は、自分の体の状態を知ることが大切です。

次に改善策として、食べ過ぎと運動不足を解消することとなります。
メタボリックシンドロームの背後にあるのは内臓脂肪の過剰蓄積です。
まずは、内臓脂肪を減らすような生活習慣に変えるように心がけることが大切となります。
またひとたび、病気にかかってしまった方でも栄養・運動・喫煙、飲酒についての毎日の正しい生活習慣を身につけることで進行を遅くし、症状を軽くすることができるでしょう。

具体的な生活習慣の改善例

毎日に運動を取り入れること

  • 日常生活では、階段を積極的に利用するように心がける
  • 掃除や洗車など、できるだけ生活の中でからだを動かすよう心がける
  • 専門家が作った運動プログラムを実行すれば、より効果的

食べ過ぎないように心がける

  • 満腹まで食べずに腹八分目を心がける
  • 油ものや甘いものを減らし、野菜をしっかり摂りる
  • 1日3食、きちんと時間を決めて食べ、夜遅くの食事は脂肪が蓄積されやすいため気をつける
  • 間食は適度にする

禁煙・禁酒は目標を決めて

  • タバコは動脈硬化を招く恐れがあります。今は健康な人でも、少しずつ禁煙する
  • お酒もたくさんは飲まないように心がけ、週に2日は休肝日をつくる

メタボリックシンドロームにおける企業のリスクマネジメント

企業の対策将来有望な人材が突然重篤な病気に……。
特に働き盛りの方がそのような状況に陥ると、会社やご家族の精神的・経済的なダメージは計り知れないものとなるでしょう。

脳梗塞や心筋梗塞は突然命に関わることが多い病気です。
たとえ一命を取りとめたとしても、その後遺症は深刻な状態になることが多く見受けられます。
メタボリックシンドロームは主に生活習慣によるものとされます。
その中で企業として気をつけるべきは「過労」です。

長時間労働が続いて休養の時間が消失し、睡眠不足が続くと当然ながら体にも心にも疲れが蓄積していきます。
この疲れが「過労」となり健康被害を生み出し、仕事の質のも影響してきます。

夜遅い食事は睡眠不足のもと➡朝食を抜きがちになり午前中の仕事の効率が低下
連日の疲れにより体のだるさが残る➡記憶力・ヒラメキが低下・ミスや初動の遅れが出る
精神状態が不安定➡人間関係がぎくしゃくしてくる
仕事のことが頭から離れない➡睡眠の質の低下

さらにすすむと‥‥

全身の倦怠感がひどくなる➡大小様々なミス・人間関係のトラブルが発生
気力がなくなる➡食欲の低下
免疫機能の低下➡風邪や感染症にかかりやすくなる・がんを発症しやすくなる
生活習慣病のリスクが高まる➡最悪の場合は過労死
自律神経の乱れ➡正常な思考力・判断力の低下

そんな事態を防ぐには、働く人自身のセルフケアやヘルスリテラシーの向上だけでは不十分となります。
経営者や管理者の安全配慮に対する意識改革が大変重要になってくるでしょう。

メタボリックシンドロームに対する企業が支援すると健康経営の取り組み

企業の対策では企業はどのような支援が望ましいでしょうか?
それは事業者と従業員が一体となって取り組みを進めていくことが大切です。

1.情報提供(メタボリックシンドロームのリスクなし)

労働者の健康管理とメタボリックシンドロームによる生活習慣病の重症化予防を着実に進めていくには、まずは定期健康診断の実施が大切です。
健診結果から今の健康状態を把握することです。
生活の見直しや改善のきっかけとなる情報が第一に必要になってきます。

2.動機づけ支援(リスクが出現しはじめた段階)

自分の生活習慣の改善点や実践していく行動などに気づき、行動に移すことができるような支援を行うことが必要となります。

3.積極的支援(リスクが重なりだした段階)

検診判断の改善に向けて、断続的に実行できるような支援を行うことが重要です。

健康経営における具体的な支援とは?

健康経営の認定基準に「特定健診・特定保健指導の実施」は必須項目です。
また検診だけでなく、メタボリックシンドロームの解消には、過食と運動不足の解消にあります。
これらはなかなか自力で改善することは困難な生活習慣です。

仕事から帰ってくる時間が遅い人や、土日も仕事で忙しい人など、環境によっては運動する時間が取れない、という場合があります。
食生活の改善や運動などを適切な方法で、並行して行うことが必要です。このような背景から健康経営の取り組みは重要になるでしょう。
会社に体組成計を設置し、いつでも測定できる機会をつくるものひとつの手でしょう。
さらにもう一歩進んで具体的な支援で予防することも大切になってきます。

健康経営の具体的支援例

食生活改善に向けた取り組み

  • 企業が食生活改善の取り組みを行うメリットを説明する
  • 就労世代の食生活上の課題やリスクを説明する
  • 従業員自らが適切な量と質の食事を選択できる取り組み例を提示する
  • 社内食堂でのヘルシーメニューの提供
  • 健康に配慮した仕出し弁当などの利用促進
  • 社内の自動販売機飲料を低糖・低カロリーお茶や水に変更
  • 朝食の提供(朝食欠食対策)
  • 専門家による食生活指導

運動機会の増進に向けた取り組み

  • 企業が組織的に運動を推進することのメリットを説明する
  • 運動不足によるリスクについて説明する
  • 従業員が身体活動を増やし、定期的に運動機会を持てる取り組み例を提示する
  • 今より10分多く歩く(階段利用・一駅歩く・休憩時間のウォーキング)
  • 職場でのラジオ体操・ストレッチ

時間外労働削減のための取り組み

  • 経営者トップが「時間外労働削減」をメッセージとして発信する
  • 長時間働くのではなく早く帰る職場の雰囲気づくり
  • 年次有給休暇を取得しやすい職場づくり
  • さまざまな事情を持つ人が活躍できる職場整備

まとめ

健康経営今回は「メタボリックシンドローム」に関する具体的な支援について紹介しました。
健康経営の取り組みをすることで、メタボリックシンドロームの予防につながることがお分かりいただけましたでしょうか。
大切な従業員を守るためにも、健康経営の取り組みをはじめてみませんか?

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