• 健康経営
  • 2022.02.09 (最終更新日:2022.03.27)

健康経営に活用できるデータマイニングとは?手法や活用事例をご紹介

目次

情報を有効活用するために

データマイニング データサイエンス

データマイニングという言葉をご存じでしょうか。

あらゆる情報に囲まれた社会で生きるわたしたちにとって、膨大な情報の中から有益な情報を見つけていくことが非常に大切です。

企業経営においてもそれは特に重要で、業務の効率化や、ニーズに合う商品・サービスの提案には、従業員の声や顧客の声などあらゆる情報が必要であり、それらを上手く活用していく必要があります。

その情報分析を効率的に可能にするのがデータマイニングで、これは健康経営の観点からも非常に有効です。
今回はデータマイニングの意味やそのメリット、活用事例などを紹介していきます。

データマイニングとは?

データマイニング 手法

はじめに言葉の意味を確認していきましょう。

言葉の意味

データマイニングとは、「データ(data)を発掘(mining)する」という言葉通り、構造化されたデータベースの中から情報を抽出し、統計学や機械学習を用いて解析することで、自動的に傾向やパターンといった有用なデータを発見する分析方法です。

データベースやビッグデータといった膨大な情報の分析は人力だと困難なため、AIやデータマイニングツールを用いて自動的に行うことが一般的となっています。
顧客の購買履歴やサービスの利用履歴など、数あるデータを分析することで、商品購入の予測や商品分類、商品と顧客の関連情報といった、「今まで明示されてなかったが役に立つ可能性のある情報を発掘」できるようになります。

インターネットが普及し日々膨大な情報が発生している中で、それらを人間が自力で分析することは困難であり、情報の見落としが発生しがちです。
それら有益な情報を拾い上げ体系化し、経営戦略に役立てるのがデータマイニングの重要な役割となっています。

ちなみにテキストデータの分析に関しては「テキストマイニング」という言葉があり、こちらは構造化されていない大量のテキストデータの中から情報を抽出することで、テキスト内における単語の使用頻度や文章の傾向、相関関係といったあらゆる特徴を分析することに用いられています。

種類

データマイニングは大きく2つに分類できます。

仮説検証

目的となる仮説に沿って、検証したい課題の解決に向けて必要な情報を収集・分析することです。
機械学習やディープラーニングといった手法に限らず、従来の統計的手法が使われることも多々あります。

知識発見

蓄積された膨大なデータから、新しいルールやパターンといった知識を自動的に発見(探索)することです。
データベースやビッグデータに対し有効な手法で、機械学習やディープラーニングにおいてよく用いられます。

機能

データマイニングは有意義な情報の抽出が目的ですが、その機能は主に以下の3つに分類できます。

発生確率の予測

収集したデータから、受注・購入といったある特定の事象が起きる可能性と、その発生要因を明確にすること。

データの分類

収集した顧客情報や商品に関するデータを、特徴に応じて分類すること。

関連性の抽出

収集したデータの中から、これらは同時に発生しうるといった相関関係を探索し抽出すること。

データマイニングのやり方

データマイニング 事例

続いて実際にデータマイニングがどのように行われているか、その方法を見ていきます。

2つの手法

代表的な手法は2つあり、「機械学習」と「統計分析」です。

機械学習

コンピューターやAIに学習させることをいい、これにより人間が仮説を立てる必要もなくなり、コンピューターが自分で学習しながら、膨大なデータの中から特定の傾向や相関関係を見つけてくれます。
人力では気付けなかった法則や分類が見つかる場合もあり、それらをマーケティングや業務に落とし込むことで、見過ごしてきた潜在顧客を見出したり、非効率な業務フローが改善できたりということが期待できます。

統計分析

統計学や確率論を活用したデータマイニングで、事前に仮説を立てた上で必要なデータを収集し、検証する課題に合わせた分析方法を用いながら分析します。
統計分析の一種で「推測統計」というものがあり、例えばある地域でのアンケートにより、「Aの方がBよりも人気」という結果が得られた場合、これを利用して「全国的にもAの方がBよりも人気である」と推測することが可能です。
また統計分析には統計学の専門家が必要ですが、データマイニングツールを使うことで専門知識の不足を補えます。

解析方法

次に、データマイニングで主に使われる解析方法を3種ご紹介します。

クラスター分析

データから「似たような行動・特徴を持つ人」をグループ化し、そのグループごとに分類、それら各グループは「クラスター」と呼びます。
例えば小売業において、顧客を「年齢」「性別」「職業」「購入履歴」などでグループ分けすることで、それぞれのグループに向けて訴求効果の高いキャンペーンを展開したり、商品やサービスを紹介したりすることが可能です。

ロジスティック回帰分析

ロジスティック回帰分析とは「発生確率を予測するもの」です。
例えば顧客データを見てみることで、キャンペーンを打った際に商品を買ってくれるかどうか、その確率が予測できます。
この予測結果をもとにして、マーケティング施策の改善が期待できます。

マーケット・バスケット分析

レジのPOSデータやECサイトのトランザクションデータなどを分析し、「一緒に買われる商品の組み合わせ」を発見するデータ分析です。
例えば「ホームセンターではペンキを購入する人の8割がローラーも購入する」や、「食料品店においてトルティーヤを購入する人の8割がサルサソースも購入する」といった事例があります。
この分析により、店舗レイアウトや商品陳列の改善、特売品の選定や商品の仕入れなど、あらゆることに活用が可能です。

得られるメリット

データマイニング 意味

それでは改めて、データマイニングで得られるメリットを見ていきましょう。

販売促進

「この店舗ではこの商品がこれだけ売れている」「これら2つはセットで売れることが多い」といった情報は、商品の在庫確保や陳列の見直しに活用でき、販売促進の観点から非常に有効です。

品質向上

例えば機械メーカーや製造業において、故障に関するデータをマイニングすることにより「この条件下では故障が発生しやすい」ということが把握できるため、故障する確率や不良品が出る確率を減らせるという点で、商品やサービスの品質向上に役立てられます。

顧客管理

顧客データの効果的な解析にも有効です。
「商品の購入履歴」「優良顧客・あるいは離反しかけている顧客の特徴」などで分類することにより、顧客満足度の向上や離反の防止に活用できます。

業務改善

業務の成果や従業員の評価を数値化したものや、働き方に関する従業員の声などをマイニングすることで、業務の効率化や働き方改革の推進にもつながります。
業務が効率化すれば従業員の負担も減り、心身の健康維持がしやすくなるでしょう。
従業員の健康はモチベーションの向上、生産性アップにも有効なため、まさに健康経営に直結します。

データマイニングの活用事例

データマイニング やり方

それではより具体的に、業界別でデータマイニングがどのように活用されているかご紹介します。

小売業

日々蓄積される顧客データをマイニングすることで、キャンペーンの最適化や顧客満足度の向上、販売予測の精度を高めるなど、目的に応じた情報収集が可能です。
従来よりもターゲットを絞ったキャンペーン展開や、特定の顧客に対し訴求効果の高い商品サービス提案することにより、売場の設計改善や売上アップにつながる施策考案につながります。

銀行

莫大な顧客データベースに加えて数十億件にも及ぶ取引情報のデータを抱える銀行は、これらのマイニングによって市場リスクの的確な把握、迅速な不正検知、口座解約や債務不履行の発生予測、金融商品の販売促進などが可能になります。

教育

生徒情報のマイニングにより成績の予測が可能になる上、学習過程の最適化や今後の成績向上に向けた指導戦略に活用できます。
あるいは注意が必要な生徒の特徴を分類することで、特に注意して見ておくべき生徒やグループの特定にも有効です。

医療

膨大な症例データを分析することで、そこで得た知見を患者に還元し、より安全な治療ができるようになります。
命を扱う現場において、過去の症例データの蓄積は非常に大切な要素です。
死亡例のない安全な処置を発見・提案することで、患者の不安は最小限に済み、医者や病院への信頼感へもつながるでしょう。

その他

他にも面白い活用例があり、例えば競馬においては、競馬場のコースや距離、天候や騎手などあらゆる側面から、勝ち馬の予想にデータマイニングが活用されています。

またビットコインの世界でもマイニングは利用されており、仮想通貨の売買取引を記録する作業に貢献することで、その対価として新たに仮想通貨を得るという仕組みです。
ビットコインにおけるマイニングはもはやビジネスとなっており、高スペックのコンピューターの導入が不可欠になっています。

データマイニングツール一例

データマイニング テキストマイニング

最後に、統計学の専門知識がなくてもマイニングが可能となるデータマイニングツールをいくつかご紹介します。

MOTIONBOARD

専門的で複雑なイメージのプログラミング知識がなくても使いこなせて、操作性も抜群という評判なのが「MOTIONBOARD」です。
集計したデータがさまざまなグラフで見やすく表示され、多角的な分析により仮説の検証や原因の特定などが容易にできます。

TEXTVOICE

テキストマイニングに便利なツールで、「社内の声」「顧客の声」「世間の声」などを集計しマイニングします。
類義語辞書の自動作成により効率的な新発見が期待できる上、最大6語までの言葉の組み合わせで分析ができ、より詳細な把握が可能になります。

Orange

プログラミング言語である「Python(パイソン)」で実装されている、無料のデータマイニングツールです。
Pythonプログラミングとの統合が容易なこともあり、初心者から専門家まで、データマイニングを行う上での最初のツールとしておすすめされています。
無料といっても「データ分類」「モデリング」「機械学習」「可視化」など各種取り揃えており、機能も十分と言えるでしょう。

まとめ

データマイニング ツール

データマイニングというあまり聞き慣れない言葉でしたが、情報社会を生き抜き、他社との競争に勝ち抜くためには非常に重要な要素だと分かりました。
SNS全盛、常にトレンドが更新される現代において、最新情報を蓄積していかにスピーディーに行動できるかが勝負です。

精度の高いマイニングにより正確なマーケティングが可能になり、より効果的なキャンペーン施策へとつながっていくため、紹介したデータマイニングツールを含め、この記事が参考になれば幸いです。

業務改善・働き方改革という健康経営の観点からも非常に効果的です。
従業員の声に耳を傾け、ストレスフリーな就業環境を目指して取り組んでいきましょう。

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