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  • 2021.08.19 (最終更新日:2022.04.06)

総合商社について知る|概要や働き方のほか内定獲得のためにできること

目次

総合商社とは

ビジネスマン OL 総合商社の歴史は江戸時代から続いています。コスト削減のため業績が不安定になる時代を経て、総合商社となりました。ここでは、総合商社の歴史や動向、専門商社との違いを解説します。

総合商社の歴史について

総合商社の歴史は、江戸時代の呉服商・両替商までさかのぼります。それが、現在も続く総合商社の前身だからです。明治9年には石炭や米、生糸などの輸出入を行っていました。そして、他社が簡単に真似できないような総合商社に発展したわけです。戦前から多くの分野を取り扱う総合商社は、三井物産と三菱商事だけでした。伊藤忠商事をはじめとする関西の会社は、専門商社として活動していたのです。

ところが戦後しばらくして販売・仕入れのルートが安定してくると、商社を挟まない方がコスト削減になると考えられました。そのため単品しか取り扱わない商社は、業績が安定しなかったのです。そこで、業績の安定を図るために取り扱う商品を増やして、総合商社になりました。

総合商社のこれからの動向

総合商社に、将来性はあるのでしょうか。インターネット等の技術が進化した現在では、メーカーが商社を介する必要がなくなってきています。この状況に危機感を覚えた総合商社はさまざまな事業を行っており、投資にも励んでいるわけです。

現在は投資の種類も多様化しているので、金銭的な融資に限らない新しい技術を考えています。主な総合商社の業績は回復しているので、このままその流れが続けば将来性があると言えます。しかし仕事内容が事業に投資する方法に偏っているため、安心だとは言い切れません。事業に投資とは、たとえばコンビニの経営を滞りなく行うため、人材の派遣や育成に注力するようなことです。1つの視点から見るのではなく、多方面から情報収集するのが大切になります。

総合商社と専門商社の違い

総合商社と専門商社の違いは、扱う品物の違いになります。総合商社は扱う品物の種類に決まりが無い一方で、専門商社は特定の専門分野に強いです。専門商社は顧客との取引で専門知識やネットワークなどを強みにしており、主な収入源はトレードによる売買マージンになります。

総合商社の強みは規模の大きさやビジネスの幅広さである一方、ニッチな品物を扱いにくいうえに、先が読めなければ大きな損失が出るのが弱みです。専門商社は豊富な専門知識があり顧客との関係が近いのが強みである一方、専門分野自体が落ち込んでしまうと逃げ場がなくなってしまうという弱みがあります。このように、総合商社と専門商社には双方に強みと弱みがあるわけです。

総合商社に入社して高い年収を得るには

総合商社の平均年収は水準が高く、「三菱商事」「伊藤忠商事」「三井物産」「住友商事」「丸紅」「豊田通商」「双日」の7大総合商社では1,000万円を超えています。もちろんさまざまな企業があるので、就職先によって年収は異なります。総合商社の場合でも、大手の企業の方が年収は高い傾向です。総合商社の年収が高い理由として、世界を相手に活動できること、メーカーと流通業の架け橋の役割をしていることが言えます。

総合商社で高い収入を得る方法は何でしょうか。たとえば、TOEICのスコアを上げたり、採用に有利と言われる資格を取得したりするのが、すぐにできる内容です。TOEICでは800点以上取得すると、十分なコミュニケーションができると考えられますしライバルにも差がつけられます。

また、同時にテキストに掲載しているような英語ではなく、実際に使う英会話に触れるのも大切です。総合商社の仕事では、部門によってほとんど毎日英会話が必要になります。海外出張だけに限らず、電話が英語でかかってきたり現地の企業の社員と会話をしたりするわけです。現在は「英会話カフェ」のようなサービスがあり、外国の方とカジュアルな会話ができます。国際交流によってスキルアップすれば、実際に活用できる英会話が身につくわけです。

TOEICの他に、総合商社の実務で活用できる資格を取得しましょう。簿記2級や、貿易実務検定のB級以上などの資格を取得すると、有利に働く可能性もあります。また、お伝えした通り事業投資という仕事内容があるので、簿記の資格を取得していれば基礎的な財務知識があると証明できるのです。貿易に関する実務能力や知識を学ぶ貿易実務検定は、総合商社で高い評価を得やすくなります。

参照:外部リンク
東洋経済ONLINE

総合商社の仕事内容とは

総合商社 総合商社で働く商社マンはどのような仕事を担っているのでしょうか。

商取引関係

たくさんの人が「商社マンの業務」と聞いて想像するのが、商取引関係です。仕入れた品物を取引先に販売する仕事で、トレーディングと呼ばれています。仕事内容は品物の流れを作るだけではなく、業界全体のマーケティングを行ったり輸出入にかかる貿易事務に関わったりするわけです。商社マンは、商取引で関係のある付帯事業全体と関わります。品物を販売するために、業界全体の販売戦略を考えてマーケティングを行う仕事もあるのです。

金融関係

資金が不足したり為替の変動があったりと、リスクが多いのが商取引です。企業が抱えるリスクを解消するために、金融事業を行う商社がたくさんあります。外国為替取引や取引先への保証の付与、保険代理業務などです。これらは商社マンの仕事内容として、一般的に想像される内容ではありません。しかし、保険料や手数料から得られる収入で、商社が支えられているわけです。

投資関係

総合商社は現在、新たなエネルギー開発や資源開発など、投資事業を活発に行っています。資金だけに限らず自社の人材を派遣して、成長が期待できる産業の手助けをしているわけです。お伝えした通り、コンビニ業界への出資が代表的な事例になります。また、商社はコンビニ事業に対して在庫管理のシステムを提供しています。

POSというものがありますが、これは販売管理システムや経営手法の一種であり、レジに利用すると商品をはじめとして顧客や在庫の管理までできるのです。POSは時代に合わせて新しくなっているので、現在はスタッフの負担を軽減するための内容が考えられています。企業がこのようなシステムを導入すれば、業務を効率的に行えるわけです。

総合職と一般職の違いとは

ここでは、総合職と一般職について見てみましょう。総合商社に入社すると、総合職か一般職かを選択します。商社マンが該当する総合職の方が仕事量は多い傾向にあり、主に事務仕事である一般職は仕事量が少ない傾向です。しかし総合職でも一般職でも、仕事でのやりがいを得られるのに違いはありません。総合職がさまざまな場所で活躍するのに比べて、一般職は活躍しにくいイメージですがそんなことはないのです。海外と関わりやすいうえに、女性はライフステージが変わったあとも続けやすい傾向にあります。

内定を獲得する難しさは、総合職同様に一般職も同じです。「総合職が厳しそうだから一般職にしよう」と考えていると、一般職の難易度も高く内定の獲得が難しい現実に直面します。また、これは商社に限った話ではありませんが、一般職には女性が多いです。総合職にも女性はいますが、大変な仕事内容が多いので、女性が勤めるには負担が多い傾向にあります。
当コラムでは転職に関する情報を更新しています。以下では、経理への転職について紹介しているので、合わせてご覧ください。

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商社マンの働き方とは

ビジネス ビル 商社マンの働き方はハードになりがちですが、改善されつつあります。人と人との間を取り持ち、ネットワークを構築する面白さがあるのです。ここでは、「商社マンのスケジュール」「商社マンの生活」「商社マンのやりがい」を見てみましょう。

商社マンのスケジュールとは

商社マンはスケジュールがハードになりがちです。商社は商取引の架け橋のような立場にあるので、業務1つにつき「買い手」と「売り手」の2者が関わります。その分、こなさなければならない仕事の数が増えるわけです。また、2者とも海外の企業という例もあるので、時差を考慮して取引先を優先する必要もあります。

商社には大企業も多いので、上司や役員などに対する仕事やミーティングも複数あるのです。海外出張が多くて長距離の移動が伴えば、商社マンのスケジュールがハードなのは致し方ないと言えます。とはいうものの、近年働き方改革が進んでおり、大手商社の残業時間削減に取り組んでいるので、以前と比較すれば改善されているのです。

商社マンの生活とは

商社マンは、ほとんど1日外回りの仕事をしています。買い手と売り手の元へ頻繁に通って、需要の調査や企画の提案などを行うわけです。午前中はほとんど取引先の訪問をして、午後はプレゼン資料や報告書の作成を行います。商社マンが忙しいのは若いときだけに限らず、役職に就いてからも仕事が増加する傾向です。

30代ぐらいになれば、裁量権が大きくなるので仕事ばかりする人もいます。海外出張が増えれば、飛行機の中で睡眠を取ることも増えるのです。商社マンは付き合いが多いので、休日にゴルフへ行ったり飲みに行ったりする場合もあります。普段でもそのような機会は多いのに、忘年会の時期などはほとんど毎日接待に行く例も珍しくありません。このような生活はプライベートにも影響を与えます。男性に構って欲しい女性と結婚した場合、仕事がいそがしく上手くいかない可能性が高いわけです。

商社マンのやりがいとは

商社マンの仕事には、人と人との架け橋をして、ネットワークを構築する面白さがあります。たとえば、競合関係にある2社の間を取り持って商売を成立させれば、大きな金額が動くこともあるのです。商社が架け橋をして、今までになかった事業が成立する魅力があります。また、さまざまな経験をさせてくれるところに魅力を感じることもありますよ。

投資と物流の両方を経験できたり、何十億の規模の仕事を任せてもらえたりして、やりがいを感じるのです。企業によっては、若くても大きなプロジェクトに関わる機会があります。商社の仕事は成果を出さなければいけないので、シビアな面もありますが、やりがいも多いです。

総合商社の内定を獲得するには

就活 転職

面接官からどう見られているかを意識する

少ない時間の中で面接官にアピールするには、前もって準備する必要があります。まず、「どんな人材を求めているのか」をリスト化しましょう。リスト化によって俯瞰して見られるため、自分の現状を把握できます。次に、リストの中で自分が当てはまる内容を考えてください。自分がリストに当てはまる人材だということを、裏付けられる事実を考えます。ここは自己分析ですが、深く掘り下げましょう。必要なら周囲の人間に聞いて、自分の性格などをしっかりと把握します。最後に考えてきた内容を面接官に伝えるため、話す練習を繰り返してください。

上記の手順なら、希望の企業が求める人材であることをアピールできるのです。当コラムでは、就活に関する情報を更新しています。
以下では、面接で尊敬している人を聞く意味を解説しましたので、合わせてご覧ください。

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面接を楽しむ

内定が獲得できずに気持ちが焦ってしまうと、面接を楽しむ余裕がないかもしれません。しかし、面接を楽しめば、複数の企業から内定を獲得できる可能性があります。面接を楽しむ人は緊張しすぎてこわばったりせず、自然体です。たくさんの学生が緊張した面持ちの中、明るい表情の学生がいれば、面接官へ良い印象を与えられます。

また、面接官と落ち着いて会話をすれば、その場に応じて臨機応変に回答できるでしょう。面接の場で冷静に対応することで、自然な受け答えができるはずです。面接を楽しめる人は、失敗から多くの学びを得ています。面接に受からなくても「成長の機会を得られた」と考えられれば、次の面接もポジティブに挑めるのです。

面接官は、「職場の雰囲気と合っているか」「成長の可能性があるか」まで見ています。上手に話せても表情がはっきりとせず、熱意が低そうな学生だと面接官も不安です。上手にはなせるわけではなくても、自分の意思を持って明るく話している学生に興味を持ちます。面接を楽しむメリットはたくさんあるわけですね。

周囲に埋もれない

総合商社自体の人気が高いので、個性がなければ周囲に埋もれてしまいます。「面接を楽しむ」の項目で話した通り、明るくいることを意識することや周囲が着ないようなスーツを着ることで、周囲に埋もれません。また、曖昧な表現を使わずはきはき話すなど、自信があるような言動も大切です。
 

ホワイト企業に転職するには

ホワイト企業 女性 「ブラック企業で働きたくない」「ホワイト企業の見つけ方を知りたい」多くの人が、このように感じているのではないでしょうか。当コラムでは、ホワイト企業を探す目安となるように「健康経営」について情報発信をしています。健康経営を一言でいうと、企業が戦略の一環として、従業員の健康維持に取り組むことです。

しかし職場環境や従業員の状態は企業によって異なるので、健康経営に取り組むのは簡単ではありません。メリットが多いからといって、簡単に取り入れられるものではないのです。
以下のコラムでは、健康経営のメリット・デメリットを紹介しています。企業向けではありますが、企業で働く従業員のメリットもあるので、合わせてご覧ください。
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まとめ

「総合商社の概要」「商社マンの働き方」「内定獲得のためにできること」などを解説しました。取引先が多かったり海外を相手にしたりするので、スケジュールがハードになりがちです。しかし忙しく責任が大きい分、やりがいも大きい仕事だと言えます。体力やチャレンジ精神のある人は、就職先の1つとして考えてみてはいかがでしょうか。
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